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提供価値は「モノ」と「コト」の2軸で考える。

カケハシ・スタイル代表で中小企業診断士の田中大介です。

『小さな会社・お店のためのマーケティング学』と題して、マーケティングやブランディングについてできる限り分かりやすく紐解いていければと思います。

前回までに、マーケティングを「選ばれ続ける仕組みづくり」と定義し、選ばれるためには「提供価値」が大切であることをお伝えいたしました。

今回のテーマは、自分たちの提供価値を考えるにあたってのポイントです。

私は、提供価値を考えるにあたっては、モノとコトの二軸で考えることが大切だと考えています。
モノとは商品・サービスのウリです。自分たちの商品・サービスにはどんな特徴があるのか、競合他社との違いはどこにあるのか、どんなこだわりがあるのか。これらは普段から考えていると思いますし、言葉にしやすいと思います。
大切なのは、コトを考え、言葉にすることです。
コトとは、ハッピーなこと、豊かなこと、ワクワク感と言えます。
商品・サービスを利用することで、お客さまはどんな風に喜んでいるのか、どうハッピーになっているのか?

スターバックスを例に考えてみましょう。
スターバックスの「モノ」の価値は何でしょうか。
商品のウリ、サービスのウリ、お店のウリなどで、下記のように整理できますね。

・薫り高いコーヒー
・上質な空間
・洗練された接客

「コト」の価値は何でしょうか。
コトは、お客さまの声としてイメージすると考えやすいです。
スターバックスを利用している人の満足の声を想像してみましょう。
下記のような声が想像できますね。

・リラックスできる。
・勉強や仕事がはかどる。
・友達と寛げる。

図にまとめると下記のようになります。
ポイントは、モノがあり、その次にコトが来ているところです。
コトの手段としてモノがある、と言えます。

モノとコトの価値を一言で言うとどうなるか?
これが「提供価値」となります。

スターバックスの提供価値は、サードプレイスです。日本語に直訳すると「第三の場所」。
自宅、職場や学校に続く、第三の場所になるんだ、という想いで、スターバックスは創業したんですね。
アメリカから創業し、この価値によって世界中に選ばれ、ここ日本にも多くのお店があります。
スターバックスは何屋なのでしょうか?
一般的には「コーヒー屋」でしょうか、マーケティング的に言えば「第三の場所での時間を提供するお店」と言えそうです。
第三の場所ってどんな空間だと皆がハッピーだろうか? そこではこんなコーヒーが飲めるといいよね、こんなソファーがあったらいいよね、店員さんはこんな人だったら素敵だよね。
きっとそんな風に「サードプレイス」という提供価値からビジネスモデルを作っていったんだろうな、と思います。

提供価値は、ビジネスモデルの肝であり、選ばれ、選ばれ続けるための源泉と言えます。

皆さんの事業の提供価値は何でしょうか?
是非、モノとコトで分解して考えてみてください。

伝わるカタチをつくる。
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