見出し画像

リカバリーカレッジとわたし

リカバリーカレッジとわたし

~精神当事者でもやれることはある~

            かけるん


はじめに

 この本を手に取ってくれてありがとうございます。わたしは、たまたま、リカバリーカレッジという言葉を耳にして、現在では、リカバリーカレッジふくおかとリカバリーカレッジSAGAの運営をしています。リカバリーカレッジ自体の説明は、後ほど記載することとします。

 リカバリーカレッジに関わることにより、精神当事者であるわたしは、確かに元気でいれる時間が増えたような気がします。それはなぜなのか?どうしてそういうことが起こったのか?リカバリーカレッジってどういうところなのか?など、私のわかる範囲で書いていこうと思っています。

 また前回、「あなたには生きていてほしい」という本を作成させていいただき、その本も好評でしたので、そこにも簡単にはリカバリーカレッジのことは触れています。よろしければ、こちらの方も読んでいただければ、光栄です。

第1章 簡単に自己紹介

 わたしは、かけるんと名乗ってます。これは、リカバリーカレッジで学生や運営のときはもちろん、他の場面でも使っていたりします。もともと、水野 翔(みずの かける)というペンネームを使っていました。水野は、私の大好きな声優さんのキャラクター、水野亜美からきています。声優さんのお名前お分かりですよね?最近では、ドラゴンボールのブルマ役、以前で言うとドラゴンクエスト ダイの大冒険のレオナ姫役やカードキャプターさくらのケロちゃん役などこなされている「久川 綾」さんです。

 ちなみに、翔(かける)は、私の本名の名前が長いのでコンプレックスを持っていて、短い名前にあこがれを持っていたので、この名前を男の子が自分の子供として生まれた時につけようと思っていた名前です。

 小学生のころから、先生の言う事をよく聞く、優等生でした。しかし、中学生のころにある事件があり、それをきっかけに自分の殻に閉じこもってしまい、いじめにあいます。その後、高校生になり、活動的になり、それは、大学生のころも続くのですが、就職後、長続きせず、職を転々とする中、ある事件をきっかけに統合失調症という精神疾患を患ってしまいます。長いトンネルの中に入ったのですが、ピアとの出会い、ピア活動、リカバリーカレッジとの出会いがあったことにより、トンネルの中に光が見えてきたような気がしています。今回は、そのリカバリーカレッジを焦点に当ててお話しします。

第2章 リカバリーカレッジとは?

 私は、リカバリーカレッジという言葉と偶然にも出会うことになるのですが、この言葉自体知らない方もたくさん読んでくれているのではないかと思い、少し触れておきます。

 リカバリーカレッジは、2009年にイギリスで誕生しました。精神的困難な体験をした方々のリカバリーを応援するために、リカバリーを学ぶ場として作られました。

 リカバリーカレッジは、ご自身のリカバリーに役立つことを学ぶ場で学びたいと思う方は誰でも利用できます。

 誰もが一人の学生として尊重されます。また精神的な困難な経験から知恵と精神・保健・医療・福祉の専門知識とを活用して講座を開講し学生とともに学びあいます。

 リカバリーカレッジは、多くの方に称賛され、世界中に広まっています。もちろん、日本でもその文化は確実に花開こうとしています。

 現在では、日本では13校程度存在しています。(2023年1月現在)

 ところで、少しは理解できたかもしれませんが、まだ分からないことがあるはずです。

 そもそも、リカバリーって、なに?って話ですよね。次章これについて考えていきたいと思います。

第3章 リカバリーってなに?

 リカバリーって、直訳すれば、「回復」「復旧」という意味です。ここでいう「リカバリー」は、似ているようで少しニュアンスが違うように思っています。ここでは、リカバリーの定義として、有名なものを2つ挙げたいと思います。

 まず1つ目は、Anthony(1993)の言葉です。

『リカバリーとは、個人の態度や価値(本人にとって大切なこと)、感情、目標、技術や役割が変化していく過程のことで、これはとても個人的で、人によって異なる過程である。精神の病気による制限があったとしても、何かに貢献し、希望にあふれ、満たされた生活を送る生き方である。リカバリーには、精神疾患による壊滅的な影響を乗り越え成長する中で人生についての新たな意味や目標が見出されていくことが含まれる。』

 実は私自身、病気になる前は、イキイキと過ごしている精神疾患を持つ当事者って想像すらできませんでした。この病気になる以前は私も、精神疾患を持つ方全員、叫んで狂っている人だという、偏見を持っていましたし、 まさか、自分がそうなって、リカバリーへの道を進むとは思ってもみなかったのです。

 次に紹介したいのは、パトリシア・ディーガンさんの言葉です。

『リカバリーは、一つの過程、生活の仕方、姿勢、日々の課題への取り組み方である。それは、完全な直線的過程ではない。ときに、私たちの 進路は気まぐれで、私たちはたじろぎ、後ずさりし、取り直し、そして再出発するのだ。必要なのは障害に立ち向かうことであり、新たな価値ある一貫性の感覚、障害のなかで、あるいはそれを超えた目的を回復させることである。熱望は、意義ある貢献ができる地域で生活し、仕事をし、人を愛することである』

 ここで、見ていただきたいのは、リカバリーといっても、直線的に「回復」するのではない、と言っている点です。右斜めに回復していけば、何の問題もないのでしょうが、途中には、落とし穴や乗り越えなければいけない壁などいろんな障害物があります。しかも、それらにより、ときどき、状態が悪化することもしばしばです。でも、そんな紆余曲折しながらも、結果その障害を乗り越えることができれば、リカバリーしているのだと、私は思っています。

そんなわたしもリカバリーの定義を持っていますので、ご紹介させていただきます。(時の流れで変わっていきますが…)

 『30円のブラックサンダーというお菓子を食べるまでの過程』です。

 たぶん、説明しないとわからない方がほとんどだと思いますので、少し解説を入れたいと思います。

 たとえ小学生でも買えるこのブラックサンダーというお菓子でさえ、自分が行動を起こさなければ、手に入れることもできないし、食べることはもちろんできません。

 ですので、このお菓子を食べるために、いろんな方法を考えて、行動に移すことになります。例えば、親にお金を渡して、買いに行ってもらうとか、自分でコンビニまで行って買ってくるとか、友達に電話して買いに行ってもらうとか、などなど。そして、おいしいブラックサンダーを食べることで、リカバリーできるような気がしているから、このたとえを思いつきました。

しかし、ブラックサンダーではなく、家にある和菓子を食べることをしたとしたら、これは、リカバリーとは言えないのでしょうか?これには異論も出そうですが、私自身はリカバリーだと思っています。ブラックサンダーを食べるということを放棄することもまた、1つのリカバリーの道なのかもしれません。 

リカバリーの定義は人それぞれで、人の数だけその定義もあるのかな?と思っています。みなさんも、リカバリーを考えてみる時に、自分自身の定義を作ってみるのも面白いのかもしれません。

第4章 リカバリーカレッジと出会う

 第1章で簡単な自己紹介をしましたので、学生の時や病気になったことなどは省きたいと思います。

 わたしは、病気の症状がある程度落ち着いたときに、ピア(ここでは、精神疾患の当事者の仲間の意)の存在を探していました。同じような病気を経験した人は、どのように考え、生きているのだろう?ということを率直に知りたかったし、自分のことも伝えたかったからです。

 そこで、私は行動に移します。住んでいる町の市役所で調べてもらい、ピアサポートという団体の存在が自分の地域にあることを知ることができました。それから、そこに電話をかけ、次の集まりの時に見学を取り付けました。

 そこに実際に行ってみて感じたことは、卓球や雑談など自由な活動をしていて、本当に精神疾患を抱えた人たちなのかと疑問を持つくらい元気な方ばかりでした。

 そうする中、その団体の代表のYさんと仲良くなります。その方からの情報で、2017年2月に近くのホテルで精神保健福祉研修会というものが対面で行われるという情報を教えてもらい、実際に2日間行ってみることにしました。

 おそらく、その時にリカバリーやACT(包括型地域生活支援プログラム)などのことを初めて深く知ることができました。実は、その時、講師をしていた方と、今では、リカバリーカレッジSAGAで一緒に学ばせていただいているのですが、出会いってすごいですよね。

 その後、病院のデイケアでピアサポートの話し合いをしたいと思い、ビラを作り、掲示板に貼り、参加を募ったのですが、参加者はいなかったという結果になったりしましたが、いい経験になりました。

 その後、当事者会 虹というものを自分で立ち上げ、場所を好意でお借りして、行います。私が行っていたピアサポートの団体では、なかなか話せない、病気のことや学びの部分を深めたかったことと、市街地で話し合う場を設けたかったからです。この活動は、半年くらい続いたのち、ピアサポートの団体と合併吸収された形になりました。これはこれでよかったのでは、と今では思っています。

 その後、またしてもY氏が発表するから見に来ない?とN大学まで友達の車で行くとこになりました。そこでの講演で初めて、「リカバリーカレッジ」という言葉を聞くことになります。講演者は、Mさんという方で、最初は、どんなことを発表するのだろう?と思っていたら、「リカバリーカレッジ」の話になったので、聞いていたら、自分もやりたい、学びたいと思いました。あとで知ったのですが、このMさん、リカバリーカレッジの研究では有名な方だったらしく、今では、ご一緒に講座を作っていたりもします。(笑)これが、2020年の2月でした。

 その年の夏から冬にかけ、N大学の障害者の生涯プログラムというものを受けることにしました。遠方という事もあり、受講生では、わたしだけ、オンラインでの参加となりました。皆さんの配慮もあり、何とか全部の講座に参加することができました。しかし、少し対面の方の姿が見にくかったことや、声が聴きづらかったことなど、いろんなところで、ハイブリットの難しさを肌で感じることができました。ここで、WRAP(元気回復行動プラン)を主に学びました。ですので、わたしは、リカバリーカレッジがWRAPを学ぶ場所だと勘違いしていたのがこのころでした。

 その後、リカバリーカレッジふくおかのカレッジラボの情報をまたしてもYさんから聞きつけます。カレッジラボとは、リカバリーカレッジの勉強会みたいなものです。そこに、2020年8月に参加させていただき、次参加した時に、運営への参加者を募集しています、とアナウンスがあったので、仕事として、リカバリーカレッジがやれたらなという想いで運営での参加を希望したのでした。

第5章 リカバリーカレッジに出会って

 リカバリーカレッジに出会って変わったのは、パソコンと向き合う時間がかなり多くなったということですね。特に、リカバリーカレッジふくおかは、ミーティングが多くあり、週に1回とかは当たり前で、下手したら、週3、4回ということもありました。これだけでも結構大変ですが、そのほかにも、講座を受け持って当日自分が話すとき大丈夫かな?ということで本当に今でもドキドキです。私の場合、コロナの状況でグループホームに住んでいるということもあり、なかなか対面で講座ができていないのですが、オンラインのZOOM講座だと、名前の表示がその方の下の方にされるので助かっております。私、すぐに名前を忘れてしまうので。

 以前は、引っ込み思案なところがあり、人にいろんなことを譲って生きてきたわたしが、自分から積極的に発言できる場ができた、というのも大きな変化かもしれません。こんなこと言って大丈夫かな?ということでも、許してくれる場があるというのは、素晴らしいことだと思います。これには、リカバリーカレッジという場が皆さんに開かれた場だということが言えるに違いないです。

自分が大きく変わったきっかけは、おそらく2022年3月に行われたリカバリーカレッジ文化祭in岡山(みんなでカレッジ)だと思います。ここで、わたしはオンライン講座で、「リカバリーって何?」を主体的にやりました。しかも、この講座は全国のいろんなリカバリーカレッジの方々と協働して行った講座でした。本当に大変でしたが、凄くためになったと思っています。

まず、色んなカレッジの方の意見を一つの講座をするためにまとめないといけなかったということが結構大変でした。そのため、必ず、毎回、チェックインの時間を設け、自己紹介や近況を話していただき、場を和ませることから始めていました。その時間が、とても大切だと今でも思っています。このことは、リカバリーカレッジふくおかで毎回行っていることで、そのことをこの時は、取り入れさせていただきました。まったくと言って、知らない方々が同じ講座を作るのですから、他の方のことを少しでも知っていた方が、いいですよね。  また、講座を作る際にも、いろんな方からの意見をいただき、こんな考え方もやり方もあるのだ、と新しい考え方でできたことが新鮮でした。   

2023年3月は、リカバリーカレッジふくおかの地元でやるのですが、コロナ禍が続くため、外出できず、残念ながら、今年もZOOM講座を主体的に全国のリカバリーカレッジの方々とする予定です。でも、これはこれで楽しみです。一応、私たち、ZOOMで行ういろんなリカバリーカレッジの合同チームは、現段階では、リカバリーソングを取り上げる予定です。

 残念と言えば、国体の後にある、障害者スポーツ大会のソフトバレー(精神障害の部)の強化選手に2年前まではなっていましたが、コロナ禍の状況で全く行くことが出来ず、練習はおろか見学さえも行けないという歯がゆい状況が続いています。せめて、大会当日、応援に行けたらいいな、とは思っています。

 コロナという病気は、私の行動範囲を狭くしてしまいました。それと同時にパソコンでリカバリーカレッジと向き合う機会を増やしてくれました。いい面も悪い面もありましたが、いい方向にとらえたいと思っています。

 2022年度は、リカバリーカレッジふくおかとリカバリーカレッジSAGAの運営を平行して行ったので、結構大変でした。週5回、ミーティングが入っていることとかもあり、趣味のロードス島戦記オンラインというゲームをする時間をかなり割いた感じがします。

 でも、2022年度のリカバリーカレッジふくおかとSAGAの講座を受け持って、色んな事がわいてきました。

 リカバリーカレッジふくおかでは、講座の1つとして、リカバリーストーリーというものの書き方ということで、講師をしました。
 
 リカバリーストーリーとは、その人の人生をストーリーにして、リカバリーを感じてもらう物語を作り、語ることです。
 
 自分でも作って、他の人の共有してもらった時に、人との繋がり、って大事だな、と思いました。私自身のターニングポイントの節々で人とのかかわりがあったのです。
 
 また、リカバリーカレッジSAGAでは、講座の1つとして、リカバリーアイテムと称して、自身のリカバリーに関するアイテムや歌などを持ち寄り、それについて、語るということをしました。
 
 色んなモノや歌が出てきて、その中にもその人にまつわる物語が映像化できるみたいに鮮明なストーリーが語られました。
 
 来季から本格的にリカバリーカレッジSAGAの運営として動きますが、よろしくお願いします。
   
  2022年度今期講座の途中で感じたのですが、自分自身にも優しくなろう、と思ったのです。いままで、自分にはかなり厳しく、自分を追い込んで、最後は疲れてばったりと倒れてしまうということをしていました。それを私なりに、「スケジュール詰込み型ぐったり病」と言っていますが、これではいけないと思い、疲れた時は、休みます、ということができたこと、これは私にとって大きな成長でした。さらに、最近では、自分自身に「ありがとう」、と声掛けすることができるようになりました。

 こんなことを知らないうちに学んでいた、そのこと自体が、リカバリーカレッジを学んだことの大きな収穫です。

 もちろん、講座等でもいっぱい失敗しています。失敗という経験は、やってみないとできないですよね。失敗したから、次はこうやってみようなどと思うことができるのかな?と私なりに解釈しています。だから、失敗してもいいと思っているのです。でも、なるべくしたくないと思っているのは事実なのですが。

 いろんな経験を持ち寄って、そして、色んなスキルアップをして、これからできるのであろう仕事に生かせればいいな、と思っています。そう、もともと、リカバリーカレッジの運営を決めたのは、仕事としてできればいいと思ったからです。

 しかしながら、現状としては、日本においては、ほぼボランティアでやっているリカバリーカレッジが多くあり、財源も補助金や寄付金などで行っているところがほとんどです。

 今後の課題としては、運営資金が潤沢になるように、国や行政にリカバリーカレッジの取り組みを認めてもらい、運営として仕事になるようになれば、運営会議や講座会議なども、仕事が帰った後などにやらなくても済むようになるかな、と思っています。しかし、仕事になるとハードルも上がるし、少々きつくてもミーティングに参加しないといけなくなるような気がしています。

 あとは、リカバリーカレッジの認知度を上げる必要もあるのかな?とも思っています。4人に1人は精神疾患を患っていると言われている現在、需要はあると思います。しかしながら、精神疾患を持った人が、リカバリーカレッジにたどり着けてないのが残念であります。大々的に活動ができればいいなとも思っています。

第6章 今後の活動として

 今後は、私自身の活動とリカバリーカレッジの活動の大きな2つの軸を中心にしていきたいと思っています。

 まず、私自身の活動としては、このような自分で作った本を紹介して、病気のことや精神疾患者のスティグマ(偏見)を少なくすることや、リカバリーカレッジの認知に貢献することをしたいと思っています。個人レベルでどれだけのことができるかはわかりませんが、自分の出来る範囲でやっていきたいです。

 また、ピア活動も積極的にやっていきたいと思っています。地元のピアサポートで月1回の対面での活動をすることをやっていきたいな、と感じています。

他にも、私自身、「障害あるなし関係なく話せるグループ」というものをフェイスブックグループで作っているので、そこで、今は月に1回、ZOOMによる話し合いの場を設けています。以前は、「精神当事者でも強く生きていたい!」というグループを作っていましたが、当事者のみのグループにする必要はないのではないか?という想いが芽生え、新しく前者のグループを作りました。

例えで、「太陽と月」のお話をしたいと思います。太陽は、いつも明るく、丸い形をしています。一方、月は、少し暗めの明かりで、三日月になることもあれば、丸くなることもあります。何を言いたいかというと、「太陽」を健常者、「月」を精神障害者と見立てて考えてください。太陽は、丸いと言いましたが、ときどき、実は欠ける時もあるのです。「日食」といいますが。

この欠けた時を精神の不安定な状態とすると、太陽に例えた健常者でも精神の不安定なときもあって、「死にたい」と考える人もいるし、月に例えた精神障害者でも伸び伸び健やかに過ごしているときもあるのです。

だから、この精神の不安定な状態というのは、万物に共通するものではないか?と思い、「障害あるなしに関わらず」一緒に話をすることで、学べることは多いような気がしたので、区別する必要はないと思い、「障害あるなし関係なく話せるグループ」を新設しました。

その他に、今後は、自分からいろんな発信をしたいと思い、いろんなところで発表できる場を持ちたいな、と思っています。もちろん、リカバリーカレッジもそうですが、他の違う場、例えば、病院や施設、一般の場でも自分の持っている経験談などを話せれば嬉しいと思っています。

 次に、リカバリーカレッジの今後の活動ですが、私自身、「リカバリーカレッジふくおか」と「リカバリーカレッジSAGA」の運営スタッフとして活動中で、それらのことをできる範囲で行い、やっていきたいなと思っています。

それとは別に「リカバリーカレッジネットワーク」の事務局(?)としての活動にも参加していきたいと考えています。

また、時間が許せば、他のリカバリーカレッジの考え方や手法を学びに、見学に行ってみたいと思っています。現在も色んなところに遊びに行っていますが、自分自身も学びになっていますし、講座の構成などもためになっています。

その他にしたいことは、やっぱり、仕事をしたいな、と思っています。しかも、自分の活動を認知してくれるようなピアサポーターの仕事をしてみたいです。今のところ、自分が受けられる、ピアサポータ―研修がありませんが、気長に待ってみることにします。

他にもやりたいことがあって、WRAPのファシリテーターの研修を受けてみたいな、と思っています。WRAPを自分なりには、作ったりもしましたが、しっかり研修して、学んでみたいなと思っているからです。これをすることで、その時々の自分の精神状態を知ったり、状況に応じて対応できたり、ファシリテーターとしてもきちんとできる自信がつくのではないかと思っています。

また、自分は、個人的なことですが、恋ももう1度してみたいな、とも思っています。

パトリシア・ディーガンさんも「リカバリーとは仕事についたり、お給料をもらったり、

金曜夜にデートすること」と言われていますが、

仕事をしたり、自分の使えるお金を手に入れたり、恋をするということはリカバリーに大変寄与すると思っています。

 人を愛したり、動物を愛したり、植物を愛でたり、することにより、幸せなホルモンが分泌するらしいという話は聞いたことがあります。また恋をしたいな、と思っていますが、これは相手がいる問題で、相手も自分のことを想ってくれないといけないので、大変と言えば大変ですが、でも、一緒に笑い合い、悲しみ、喜べるパートナーがいれば、もっと豊かな生活になるような気がしています。

 読者の皆さんもぜひ、自分の今後、することができることを考え、行動していただけるとありがたく感じています。

さいごに

 ここまで読んでいただき、ありがとうございます。生きていくには、綺麗ごとを言ってもお金は必要ですし、でも自分のやりたいことをやりたい、とも思っています。だから、わたしは、リカバリーカレッジと自分の生活との連立をするためにどうすればいいかを今でも悩んでいます。読者の皆さんもきっとお悩みだと思います。やりたいことで、ご飯が食べられるといいですよね。でも、行動に移さなければ、そんなことは出来ないのではないでしょうか?私も本を作りたいと思っていましたが、こうやって、皆さんの前で発表できました。一歩前に!リカバリーって、こういう気持ちなのかもしれないとも思っています。
 
 最後になりましたが、表紙絵&挿絵を描いていただいたkaedeさん、製本にご協力いただきました(有)ニシダ印刷製本様、いつも応援してくれている家族、友人、リカバリーカレッジふくおかをはじめ、リカバリーカレッジの方々、そしてこれを見てくれているあなたに感謝です。ぜひ、リカバリーカレッジにも何らかの形でご一緒できる日を楽しみにしています。では、またお会いしましょう!


2023年1月25日    かけるん

作者について

かけるん


かけるん、です。統合失調症の当事者として生きています。リカバリーカレッジの運営として活動しています。読んでいただけたら光栄です。

参考文献

本人のリカバリーの100の支え方

リカバリーカレッジふくおかパンフレット

本の紹介 

あなたには生きていてほしい

飛べない鳥のかけるん


あなたには生きていてほしい


飛べない鳥のかけるん

QRコード

障害あるなし関係なく話せるグループ及び
かけるんのfacebookのQRコードはこちら↓   



障害あるなし関係なく話せるグループ


かけるんfacebookのQRコード

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?