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隠し砦の3アイス 2023/09/01

日記

・もう全滅させてしまったと思っていたアイスが冷凍庫の奥から3本見つかった。

・こんなに嬉しいことはない。


・『キル・ビル Vol.2』を観た。

・前半の「Vol.1」でやりたいことやったもん勝ちの映像を展開していたのに対して、Vol.2ではきちんと交通整理をしてドラマを描いていて舵取りの絶妙さに唸った。

・ただ、それはそれとしてカンフー映画のオマージュで白髭の老師に修行をつけられるシーンなどはある。映像で描かれている部分は決して多くないものの、エルとの対決シーンで師匠とキドーの関係性が伝わってくるのが好きだ。あの目の奥の炎がより一層燃え盛る感じ。修行編だけで映画を1本作ってほしい。

・あと、エルが敗北して上げるヒステリックな悲鳴の大振りさも良かった。悲鳴というか、咆哮? タランティーノの映画の断末魔は、他にはないゴージャスさがある気がする。私もあれくらい暴れ回って声を張り上げてみたい。


・あと、『ブレードランナー』も観た。今?という感じはあるけど、「今なんす」としか言えない。2023年に初めてブレードランナーを観る人もいる。

・正直、デッガードとレイチェルがねんごろになる中盤辺りまでは「まぁ普通のSF映画だな〜」くらいにしか思っていなかったのだけど、ロイが前面に出てきてからはグッと作品の世界にのめり込んでいった。外見の狂気的な雰囲気とは違って、紳士的で哀しみを背負ったキャラクターなのが良い。彼のラストシーンの美しさだけだけで、この映画を観て良かった……と思えた。今更そんなこと言ってんのかい、という話ではあるのだけど。

・デッガードが意外と不格好な姿を見せるのに驚いた。ハードボイルドな敏腕警察官で次々とレプリカントを始末していくのかと思っていた。よりも泥臭く傷つきながら一体一体のレプリカントと対峙していくその姿に痺れた。


・原作の『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』を途中まで読んで5年くらい放置していることを思い出した。序盤の、アパートの屋上で家庭菜園してるシーンで止まっていたはず。別につまらなかったわけではなく、なんかその時並行して読んでいた本に気を取られて、気づいたら忘れていた。

・途中で読むのが止まったままの本、無数にあるなぁ。最近だと筒井康隆の『敵』を1年もほっぽっている。私は本を読むときはカバーを外すのだけど、『敵』はカバーが外されたまま本棚の適当な位置に差し込まれている。「読む気はある」という意思の表れだ。カバーがかけられたら「挫折」のサイン。

・1年も放置してるならもう読むことないだろ、と言う人もいるかもしれないけど(誰?)、私は全然読む。「次に読む本を定めるときに偶然視界に入った」くらいの理由で、数年熟成させたものを読んだことは何度もある。本側の気分としては『トイ・ストーリー』のおもちゃたちに近いだろう。

・そういうことがあるから、本を売ったり捨てたりしたくないんだよな。これまで本を手放したことは一度もない。

・いや、嘘だ。一度だけある。楳図かずおの『漂流教室』を小学生のころ、BOOKOFFに売った。というか、売らせられた。父親が楳図かずお嫌いで、「家に置いておかないでくれ」と言われたので仕方なく売った。家にあるのも嫌だって、今思うと結構なアンチだな。

・本は持っていれば持っているだけ頭が良い人っぽくなるから嬉しい。これからもたくさん本を買って、頭が良い人っぽい本棚をビルドしていきたい。


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