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未来文明史論2019(4)犯罪論

今日の箴言;しかしすべての大事件の前には必ず小事件が起るものだ。大事件のみを述べて、小事件を逸するのは古来から歴史家の常に陥る弊竇である。(夏目漱石『吾輩は猫である』)

 おはようございます。
 先日、川崎市登戸で児童殺傷事件が起こりました。痛ましい事件。悲しくて、むなしくて、どうしてこんなことが起きたのか、避けられなかったのかと、事件後に思う自分が腹だたしいです。事件後に大騒ぎしても、近隣や関係者に迷惑かけるだけで、失われた命もなにも戻ってこないのです。
 心よりお悔やみ申し上げます。合掌。

そこで、近未来100年先の犯罪問題はどうなるか、予測してみました。
あまりにも人間の根源に関わることであり、物議を醸すこと、問題点が多すぎること、山積みであることを覚悟して書きます。

▼未来予測:犯罪後の逮捕ではなく、犯罪を起こす可能性をある人を「保護」する社会、そして矯正する社会がやってくる。その判断は、人工知能が行う。

SFは現実社会よりも進んで、問題をエンターテインメントにしています。

 アニメ・サイコパスのシュビラ・システムが基本になっています。舞台は100年後の東京。解説文によれば、「人々が幸福な生活を送れるよう支援する包括的生涯福祉支援システムとして社会に根付いていた。歴史の始まりは自由主義経済の崩壊により全世界で紛争が起こり、日本が建て直しを図るために施行した職業適性考査。その姿はどんどんと進化してゆき、生体力場を解析し、人の心の在り方や魂までをも読み解くことに成功した。」とあり。
 このシステムには「欠陥」があっても、運用しづけています。問題点がたくさんあり、アニメの作りては様々な問題点を提示しています。①まだ犯罪すら起こしていない人を逮捕・射殺してよいのかという点、➁犯罪係数が低いまま犯罪を起こすことが出来る特異体質者が必ず現れる点、➂システム自体が悪用される点など「警告」が含まれます。そもそも捜査官すらシステムが選んで採用する社会なのです。犯罪係数が低い大犯罪者を射殺した捜査官が犯罪者となる、という結末を迎えます。「罪と罰」を考えさせられました。このシステムはあまりに人間的すぎるのです。「神」ではありません。

 次に、名作の映画紹介です。犯罪心理学の分野。
The Silence of the Lambs https://youtu.be/x8r2YvJC0Us

【すぐわかる】羊たちの沈黙(映画)
https://youtu.be/lW8B7jS1xwQ

 以前から、猟奇的な殺人事件を扱った映画『羊たちの沈黙』など一連のレクター博士の小説、世界中で現実に起きた快楽・大量殺人事件、銃乱射事件、そしてテロなど、興味がありました。その防止として、その計画や準備中に「確保」できれば、と考えていました。
 逮捕歴や補導歴、ご近所からの苦情などあれば警察も動けるでしょうが、いまの「ストーカー殺人事件」をみても、「民事未介入」など対処しきれない潜在犯が多すぎる現状があります。

 映画『羊たちの沈黙』は、連続猟奇殺人事件を捜査する新人FBI捜査官と、投獄中の凶悪犯とのやりとり、さぐりあい、そして、「心」の読みあいがとても興味深い作品です。
 多くの事件史料を集めて、そこから抽出された共通点を新たな犯罪で予測するプロファイリングがあります。しかし100事件のうち「5」の例外があるとします。もしも95が犯罪予備軍であって、残りの5が事件を起こした場合は、「データ収集」としてのみ、被害者を守ることはできない。
 件の映画、天才医師であり犯罪心理学に通達する犯罪者に、元患者の話を聞くという手段を取ります。まさに、そのとおりになってゆく事件。ついつい我が国も東京留置所の死刑決定者に相談する方法をとればいいのに、と思ってしまいます。異常な世界、これを読み取るのは、その住人だけです。

加害者に共通するのは、「虐待」の経験をもつということも、ひとつあるそうです。虐待防止法やその保護施設、貧困や恵まれない家庭環境から、いかに自立できる未来を考えるほうが賢明でしょう。

 【未完】追加して書き直します!


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