見出し画像

ネタバレ:「ワイルドスピード スーパーコンボ」個人的に面白かった部分を箇条書きして分析3/3

今回の分析は、【物語のわかりやすさ】【キャラのわかりやすさ】【キャラの凄さ】でグルーピングしてみた。
結局は「わかりやすい上で、驚きがあること」が面白さなのでは。
そして見る側は、物語をわかりたいし、キャラがわかりたい。その上で想定の上をいって驚かされたい。みたいな思いがあるのでしょうかね。


【物語のわかりやすさ】
どういう物語がわかる
・最初から誰が敵かめっちゃわかりやすい
・エンドロールで二組の家族が仲直りした感動(不覚にもここで泣いた)
物語の構図がわかる
・まさかの、原始人(筋肉)対テクノロジーみたいな構図

まず何と戦う話なのか。が提示され、その後、家族をテーマに戦う話だ。とわかる。このストーリーはめちゃめちゃわかりやすい。結局エンタメ映画はそれでいいと思う。
そしてその戦いは原始人(筋肉)対テクノロジーみたいな構図で描かれる、というのは、クライマックスのストーリー上の斜め上な意外性として出てくる。
自分の認識ではこの映画は、物語構造としてはそんなもんで、あとはキャラの面白さとシーンの面白さを爆盛りにしてこ!って感じの映画だと思ってる。


【キャラのわかりやすさ】
キャラがわかる
・二人の性格と生活がよくわかるスプリットビュー
・ドウェインジョンソンが筋トレしかしてねぇ
・ステイサムと母の話が物騒すぎる
・「銃は全部捨てた、物騒だから」

まずスプリットビューの対比、これで対照的なキャラを映像で見せることの効果的さよ。二人の生活がわかるし、どんなタイプなのかもわかる。そしてそれが対照的かつ、「筋トレしかしてねーじゃん!」というツッコミどころをもたせて、面白さとキャラの印象を結びつけている。
ただ意外性で面白いだけだと、キャラを愛させることにはつながらない。”このキャラだから生まれる面白さ”を作ることで、映画の面白い印象とキャラの印象が強まって、「面白いエンタメ」ができるのではないかと最近考えている。
ちなみに自分がワイルド・スピード本編を未視聴な分、このキャラ提示の親切さにはめちゃめちゃ感謝だった。
他にもステイサム母との話では、母親との話にしては物騒すぎることで意外性+キャラの印象をつけている。それでも兄妹の仲を案じているという母らしさで再びひっくり返しをしつつ。また、ドウェインジョンソンの母は、物騒だからと銃を捨てて槍を置いとくような信念なんだと、キャラの印象もつくし(たしかにあの肝っ玉母さんならやりかねないと納得するし)、意外性&これでどうするんだ!?という期待感へもつながる。

キャラの関係性がわかる
・まさかのステイサムの妹だった
・ドウェインが娘と電話で話してる時に後ろでガチャガチャやってる

やはり、血筋が明かされると頭の中で自動的にキャラのグルーピングができるので、わかりやすい。現実世界でも誰と誰が家族でって話に人間は敏感だし、神話とかは結局壮大な家族喧嘩だったりするし。なんかキャラにまとまりがないなって思ったら一部でも家族にしちゃえばよいのでは?と暴論を思いついた。
ドウェインが娘と電話で話してるシーンは、最初志村後ろ後ろー!的なギャグをどうグルーピングしようかと迷ったが、これは後ろでガチャガチャしてても娘にぞっこんという、面白さ+キャラ性を示すシーンと言えるのではないかと思う。

【キャラの凄さ】
単純にすごい
・ステイサム母が軽々と手錠外してた、やり手感
・ステイサム運転のカーアクションで、2台のトラックの下をすり抜ける凄さ、しかも敵も追ってくる凄さ
・ドウェインジョンソンのファミリーの、母強し感

これも、斜め上の意外性な面白さ+キャラの印象づけという感じがする。下の「想像を超えた凄さ」との違いは、プラスアルファとして観客が無条件に興奮するぶっ飛び感があるかどうかなのか…?いや、そんなに違いはないのかも。自分がどれだけ驚いたか(ぶっ飛んでると思ったか)の差であって、構造は同じような気がする。もしくはグルーピングのミスかもな。次回以降への課題。

想像を超えた凄さ(斜め上を行くぶっ飛び感)
・ドウェインジョンソンと同じタトゥー入れてきた刑事
・ドウェインジョンソンが体張って鎖になるという名シーン
・なんでどの車もニトロ積んでんだ
・エンドロールでの刑事めっちゃ強い、というかやべえ奴感が半端ない
・ワイルド・スピードで見るとは思いもしなかったハカ
フリがあり、期待したことをやってくれた
・カーアクションで、筋肉使ったら?と言われ惜しみなく使うドウェインジョンソン
・ドウェインジョンソンファミリーに会うとき、まず殴られるという予想が的中するシーン

これに関して、"フリは言うけど、実際そんなことやるはずないよね"→"うわ、ホントにやったよ。”っていう面白さと言えるので、上の「想像を超えた凄さ(斜め上を行くぶっ飛び感)」への分類でいいと思うようになった。


今回はキャラの魅力に比重をおいた分析にした。キャラの印象づけ+意外性の面白さをどちらも兼ね備えたシーンを繰り返し作るのは、結構大変だと思う。確か飛行機かなんかの調達?パイロット?がなんか居た気がするけど、あの人は印象に残ってない。変な奴がいたよな…という印象はあるけど。
それは、意外性とか期待感の面白さとセットじゃなかったからだと思う。もしかしたら自分の個人的な面白センサーに反応しなかっただけかもしれないけど。
ただ実際、映画内で脇役だしそれでいいとは思う。(でも、物語上の都合いいだけのキャラじゃん!っていうツッコミはした気がする。鑑賞時の記憶薄れつつあるので、実際はもう少しちゃんとしてたかもしれないけど)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?