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法隆寺の2つの礼拝石


五重塔礼拝石
真ん中の長楕円の凹みは
四天王寺の亀井水との関係を思わせる


聖徳太子の創建による
若草伽藍と現在の法隆寺五重塔の位置関係

🏞️
太古より岩を礼拝する信仰は、人類共通のものです。
日本でも寺社仏閣に礼拝石を配する例は、たくさんあります。
四天王寺でも、南大門の熊野権現礼拝石、東大門の伊勢神宮遥拝石、西門石鳥居の引導石、中心伽藍のど真ん中の転法輪石、を四天王寺四石として、特別な結界で守られている。

そこで法隆寺ではどうか。
五重塔と金堂の双方に礼拝石が置かれています。しかし、この2つは、置かれた時代が違います。

五重塔礼拝石
ひょっとして若草伽藍の時代からここに置かれ、これを目印に天智天皇が新たな五重塔を設計されたのかもしれない。

Facebook友が、法隆寺五重塔前の礼拝石の写真の取材にいってくれました。

以前、法隆寺の礼拝石が不思議で、受付の横で見張りをされてた老僧にうかがいました。

私には亀に見える金堂礼拝石は、室町時代に鏡池の改修のとき、鏡池から運ばれてきたもの。

五重塔の礼拝石は、由来不明。

つまり、室町時代以前は、五重塔礼拝石だけがあったかもしれない。

五重塔や金堂の前に磐座(いわくら)があるというのが、珍しい?

まてよ。

現在の法隆寺の建築以前、若草伽藍のときから磐座があったのでは。それに合わせて五重塔を建てたかもしれない。

若草伽藍の乾、西北になるから、道祖神的なものではないか。

さらに、想像をたくましくすれば、難波四天王寺へ向けての起点を示す遥拝石。


金堂礼拝石
室町時代に鏡池の改修のさい
鏡池から運ばれた
私には亀に見える

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