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MBA留学、帯同するか?しないか?

今回は、家族がMBA留学する場合にきっと誰もが悩む帯同するかしないか問題について・・・。
 

私がMBAに帯同した理由

①   会社を辞める良いチャンス
新卒で入社した会社に9年勤めていましたが、一度異動した先の部署での仕事にやりがいを感じることができず、辞めて別の仕事をしたい、もっと人の役に立っていることを実感できる仕事がしたいと考えていました。そんな時に夫のMBA留学が決まり、速攻退職を決意しました。退職&転職の良いきっかけ・理由づくりになると考えたのです。
 
②   自分一人の人生では海外で生活することはない
ドメスティックな私は、これまで留学もしたことがなければ英会話を習得したいと思ったこともなく、日本で日本語にまみれて生きていく人生しか考えていませんでした。夫の留学が決まったとき、想定外の生き方をちょっとだけ味わってみたいという気持ちが沸き上がりました。留学期間は10か月なので日本に残ることも可能でしたが、飛び込んでみるのも楽しそうだなと思い、帯同を決めました。
 

帯同してみてどうか?

【よかったこと】
英語環境で経営学をまなぶことは、夫にとっては人生でトップ5に入るくらい大きな経験だと思います。そんな貴重な時間を隣で過ごすことができ、頑張る夫の姿を見ることができてよかったと思います。純粋に尊敬します。

私自身も、夫の同級生ともっとコミュニケーションが取りたいという気持ちから英語を学び始めたり、紆余曲折を経て日本語を教えるボランティア(オンライン)をしたり、日本にいたらありえなかった刺激の中で過ごしました。また、夫の同級生たちの国籍・宗教・恋愛対象は様々で、多様性ってこういうことか!と感じましたし、日本にいたら気が付かなかった視点や考え方を知り、自分の世界が広がっていく感じがしました。
 
【大変なこと】
INSEADのあるフォンテーヌブローはパリから近いといっても、電車で40分(ドアtoドアで1時間半くらい)離れた田舎町なので日本人駐在員なんていません。フォンテーヌブローの街にいる外国人は、INSEAD生ばかり。そのため日本人コミュニティーはなく、代わりにINSEADの同級生のパートナーコミュニティーがあります。がしかし、こちらは英語のコミュニティーなので私のような英会話ど素人にはなかなかハードルが高い・・・。
夫がいるじゃないか!と思うかもしれませんが、彼は朝から晩まで学校にいて、休日も課題をやったり同級生たちと出かけていくので、あまり当てになりません。

そのため、夫がいない時間も楽しく過ごすために、オンライン英会話など英語の勉強をする・ブログを書いてみる・一人でお出かけしてみる・フランス特有の野菜を使って料理してみる・学校で行われるヨガクラスに参加してみる・学校の図書館で本を読んでみる・オンラインで日本語を教えるボランティアをしてみるなど、自分で行動を起こす必要があります。
 

みんなはどうしてるの?

日本では、介護や子供の教育上の理由を抜きにすると、まずは帯同を検討するのが一般的という雰囲気があります。
こちらに来てみると、パートナーがいるけれど一緒には来ていない人、パートナーが別の国に留学しているor(母国以外の)別の国で働いている人、結婚はしていないパートナーだけど帯同している人、最初から帯同している人、パートナーがバカンスを取って数か月だけフランスに来ている人、など様々です。(子供を自分の両親に預け、夫婦だけで来ているなんていう方もいらっしゃいました!)
ちなみに「パートナー」と表現しているのは、帯同する側となるのは妻だけでなく夫、女性だけではなく男性、既婚だけではなく未婚など様々だからです。INSEADでも正式に「Partner」と呼んでいて、婚姻関係にかかわらずPartnerとしての資格(学校施設の利用やイベントの参加)が与えられています。
多様性があること、それが当然のこととして受け入れられていることに驚きます。
 


私は帯同してよかったと思っていますが、例えば日本での仕事が大好きでブランクを空けたくなかったり、日本の家族と離れられない事情があったり、日本でやりたいことがあるのなら、家族だからという理由だけで帯同する必要はないと思います。
また、帯同して得たものはたくさんありますが、大変だったこと・辛かったこともたくさんあります。家族にくっついていけば、家族が自分の人生を幸せにしてくれるわけではないですし、どうやって生きているのが一番納得感があるのかを考えていかなければならないと改めて感じます。
考える上で、色々な家族の在り方や生活の仕方、生き方、働き方を見ることができて本当に良かったです!
考えるほど難しい問題です・・・。

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