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50代人事屋の智慧袋:上司・部下はいつの時代も悩ましい(後編)

前編を書きっぱなしで放置してしまったので続きを書くとしよう。
人事屋をしていてよくある相談。あんまりヘビーな話は書きませんが(笑)今日からできる対応策(練習)!

「うちの部下に困っているんですよぉ。何度も注意しているんですけどねぇ。研修とかないんですか。」

そう。今日、今もそう思った方もいるでしょうが、みんなそれぞれに頑張っているんだけど、永遠になくならないであろうこの話題。

先に私のおススメ必殺奥義を書いておくと、上司・部下の関係で大事なことは①人間としての信頼関係構築、②観察力(お互いを観る)、③フィードバック力(観えたものを共有)です。世の中にある研修とかトレーニングは、①ー③ができるようになる為のハウツーです。逆に言えば、①ー③ができないのに、何をお勉強しても難しいと思っています。

そういう意味で、今回お知らせしたいのは、上司の人の愚痴レベルでなく、本当に困っている場合の対処法。私から言わせると、多くの場合、(A)状況把握が雑(おおざっぱすぎ、観てない)、(B)上司と部下の相互理解不足、(C)今やっている対応策が的外れ・逆効果=Aが雑なので、問題の解決策になっていない、です。

実は、現場での相談のシーンだと、上司の方も既にいろいろ考えてくることも多いのですが、経験則で言えば、「大枠間違ってないけど、何か大事なところが抜けている=意識的か無意識か何かすっ飛ばしている感じ」ことが多いです。ちなみに、部下はこの上司の思考の「穴」をよく見て・感じています。「状況把握に漏れがないか」「何がネックになっているのか」「何を直したら歯車が動きだすのか」を本当に丁寧に精査する必要があります。←この段階で、「相談相手」に人事屋さんを活用するのが効果的です。部下の方も「う、痛いところをつかれたな。図星だな。見られてたんだな。」と内心感じる位の本質に近い指摘であった方が効果は大きい。

結局、人間の間で起きていることって、それぞれ違うし、いろんな文脈が絡みあっているので、人事とはいえ魔法の杖は持っておらず、カスタムメイドで対応する方が良いと考えます。お互い中・長期的な意味で納得するという意味で。人は変えられないけど、人がかわる瞬間があるとしたら「本人が納得した時」です。なので、「こらぁ!」と抑え込もうとしすぎずに、「どうしたら部下の納得度があがるかなぁ=部下の気持ちに刺さるかなぁ・響くかなぁ」の方向に策を練った方がお互いの人間関係を深める意味でも良いかと思っています。

上司の方も、大変なのだとお察ししますが「研修やろう」とか「新しいポリシーを作ろう」的な「よさそうな解決策」に甘んじることなく、職場版スペシャルライザップだと頭を切り替えて、「何が問題で、何がうまく行ってなくて、何を直さないといけないのか」をクリアに言語化できるまで自分の理解度をもっていくことが本当に大事です。その上で、Start, Stop, Stay (新たに始めること、止めること、継続すること)を整理して伝えると良いかと。

また、伝える時は、伝え切る伝え合うというレベルまでコミュニケーションをすることが大事。「いつも言っているんです!」と言う上司の方が山ほどいますが(苦笑)、または、「そんなの分からんよ!」という方は「Repeat After Me」的アウトプットを活用してみてください。オウム返しを強要している様で、妙な会話になるけど、勝手に妄想したり「言ったんだから分かっているよね」幻想よりよっぽどヘルシーです。

例えば、「(上司から)お互いに理解したい、また、これからどう行動していくか確認したいから、◯◯さんからもサマリーを話してみて」と相手(部下)の口で、言葉で表現してもらうと良いです。そこで、あれこれ解釈が入ってしまって違う方向になりそうだったら、再度、やり直し。ちなみに、これは部下の人も使えます。上司が分かっているのかなぁと思ったら、(あの人分かってんのかぁと思わずに!)「お互い理解を確認したいので、◯◯さんがご理解してくださったことを言って頂くことはできますか?」

もっと言うならば、人って「あまりにも心にもないこと・・・」を口にするときって、口ごもるんです。なので、リトマス試験紙だと思ってReapet してもらってみる。部下の方が納得してないポイントに更に気が付けるかもしれません。「口にしてみてどう?できそう?」「いやぁ、◯◯のところはさすがにできかなぁ・・・」「そっか、じゃあ、もう一回考えてみようとか」などなど。

何となく話がまとまりのない文章な気もするけど、今日のシェアは以上。

グッド・ラック 働く仲間達よ!






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