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外国人技能実習生おもてなしパーティーin沖永良部島

ある日、あるネット記事が目に飛び込んできた。

「実習生が逃げていく島」町民があえて監視を置かない「深い理由」

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そんなタイトルで書かれた記事の内容は、沖永良部島で不当な扱いを受けている農業実習生がどんどん島を抜けだしている、というもの。
僕はこれを読んで、島の名前や住民の名前を出されていることに憤りを感じた。

しかし正直言うと、そういう農家を目にしたことがある。
真実だとしても、沖永良部島がこういう島だというイメージが世間に広まってしまうのはヤバいな、という危機感があった。

だったらこの記事が作り上げた沖永良部島のイメージをポジティブな話題で上書きしてやろう!と考えたのが、「外国人技能実習生おもてなしパーティー」である。

当時は沖永良部島にいる実習生は約70名ほどで、ベトナム人が殆どで残り数人は中国人。
どちらの国も旧正月を盛大に祝う文化があるということで、そのお祝い期間に開催することを決めた。

この会に参加した実習生は、3事業所からベトナム人8人と中国人1人の計9人。
日本人参加者は知名町長・副町長を始め、商工会青年部長や畜産振興会青年部長、エラブネクストファーマーズのメンバーなど十数名。
バーベキューでおもてなしするということで、畜産振興会青年部長より黒毛和牛のステーキが振る舞われた。
言葉があまり通じないながらも、身振り手振りで楽しい交流会となった。

それから数日後のこと。
日本駐在ベトナム大使閣下より感謝状が届いた。
これがまた新聞で取り上げられ、瞬く間に話題となった。

このお陰かは定かではないが、鹿児島県で実習生交流イベントの為の予算が組まれた。
翌年2020年1月24日には鹿児島県事務所とエラブネクストファーマーズの共同開催により、「祝・春節テト交流会in沖永良部島」と題して規模拡大しての開催ができた。

しかしその後、コロナ禍により交流会ができていない。

コロナ禍で実習生も減り、受け入れる国籍も変わってきているし、もしかすると不当な扱いを受けることも無くなったかもしれない。
僕達とは別に外国人支援をする人も出てきたので、僕達の役割は一旦終わりたいと思っている。

あの日読んだ記事で動き出したこの活動は、どれくらい状況を良くしたのかは正直なところわからない。
しかし参加してくれた実習生たちが、沖永良部島のステキな想い出を持ち帰ってくれているだけでも、決して無駄な活動ではなかったと思える。

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