見出し画像

Day.13 忘れるということ

美容院の予約、キャンセルするの忘れていた…

 ずっと髪の毛を切りたくて、予約の空いている美容院を探していた。直近の日付では、予約サイトの表示に×ばかりで、すぐには行けそうにもない。仕方なく4日後の自分が行けそうな日時にAという美容院に予約を入れた。折り返し、すぐに予約確認のメールが届いた。「よし、これで大丈夫」そう思っていた。

 すぐにではないが、これで数日後にはさっぱりできる。だけど、なんとか今日、明日中にさっぱりしたいという気持ちも捨てきれず、近所の美容院をなんとなく探していた。そうしたら、予約なしで大丈夫ななBというお店を見つけた。お盆の最終日のお昼どき、今すぐに行けば空いているだろうと思い、出かけることにした。そのときまでは、先に予約した美容院を家に帰ってきたらキャンセルしよようと覚えていた。

 しかし、慌てて出かけて行ったB美容院が予想外に込んでいてかなり待たされたことや、髪型がびっくりするほど短くなってしまったことなどで頭がいっぱいになり、家に帰るころにはすっかり、A美容院に予約したことなどすっかり忘れていた。

 そして、予約してあった当日の日、時間を30分ほど過ぎたころ、知らない番号から着信履歴があった。だれだろうと不思議に思い、調べてみるとA美容院からだった。それまでは、きれいさっぱり忘れていた。慌ててこちらから折り返しの電話を入れて、電話に出た相手が店名を言い終わる前から食い気味にひたすら平謝り。電話口のお姉さんもちょっと困惑しているほどだった。

 さて、なぜこの話題を今日書いたのかいうと、①忘れることができたこと②忘れた自分を許せたこと。③素直に謝れたこと。この3つがうれしかったからだ。

①「忘れることができた」。わたしは、予定を忘れれることができるぐらいに緩んできた自分がうれしくなった。以前は全てのスケジュールを忘れないようにメモしまくり、頭に入れて絶対に忘れないようにがんばってきた。予定を忘れることなんてありえない、予定を忘れる人がいるなんて信じられないぐらいの勢いった。だけど、わたしは一度忘れる人になってみたかった。それぐらいのゆるい人に憧れていた。

②「忘れた自分を許せた」。ゆるさとは別で、最近は本当に物忘れが激しくなってきた。いろいろなことを忘れてしまうと、家族からは「さっき言ったでしょ。同じこと聞かないで」と何度も怒られる。だから、自分の脳の力が衰えてきたことに不安を感じたり、家族に迷惑をかけていることに悲しみを感じたりしていた。だけど、忘れることを許すことをはじめてみた。忘れてしまう自分を許して楽に生きようと思った。

③「素直に謝れた」。これは最も苦手だった。「謝る=怒られる、恐い。」という気持ちが先だってしまい、固まってしまう。また、自分の非を認めてしまったら、この世に生きている価値がますますなくなってしまうような気がして恐かった。それから、謝った相手の落胆した表情を見たくないし、あきれられたりバカにされたりするのではないかと先読みをして躊躇してしまっていた。だけど今回は、なにも考えずにすぐに折り返しの電話を入れて、自然に謝罪の言葉がでてきた。そのときに相手から感じたことは、自分が考えていたよりも重たいものではなく、軽さのある反応だった。

 自分にOkをひとつひとつ出してあげたら、いろいろ楽だ。今まではあれはダメ、これもダメとNGばかり出してきたから、これからはたくさんOkを出してあげたいと思う。忘れちゃう自分。覚えていられない自分。なんども同じことを聞いちゃう自分。そこに感謝と謝りの気持ちを添えて。

今日も読んでいただきありがとうございます。励みになります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?