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「内定辞退を防ぐためには?」~内定出しは後出しジャンケン?~

こんにちは、お金が入るでかねいりです。

2025年4月入社に向けた新卒採用活動も本格し、少しずつ内定を出す会社も出てきているかと思います。

そんな中、「2月1日時点の就職内定率が23.9%」とリクルート就職プロセス調査より発表されました。昨年に比べると4%ほども高く、就活の早期化が進んでいることが伺えます。

今後、内定を出す企業が増えてくると思いますが、内定を出すと起こる問題があります。それは内定の辞退

そこで今日は、内定辞退をどうすれば防ぐことができるかについて考えたことをお伝えできればと思います。


■内定出しのタイミング

新卒採用において課題は何かはありますかという話を企業に聞くと、内定辞退が増えているということを聞くことがあります。

そこで、「内定を出すのはどのタイミングですか?」と聞くと、「最終選考を終えた時点です」と。

次に、「なぜ内定を出したんですか?」と聞くと、「こちらがほしいと考える基準を超えていたことと学生が御社が第一志望ですと言っていたから」と。

いたって一般的な回答かと感じるかもしれませんが、実はこの内定の出し方ですと、内定辞退は高い確率で起こります

なぜか?

学生はどこの会社でも選考の際は、「御社が第一志望です」と話すため、その会社に対する本当の入社意欲の高さが把握できていないケースが多いからです。

■内定出しは後出しジャンケン

内定出しにはいろんな考えがあるかと思いますが、私は「内定出しは後出しジャンケン」だと考えています

どういうことかというと、学生の入社意欲は、内定が出たときがピークで、内定を出した後に、学生の入社意欲を上げることが難しいからです。

学生は、内定を取ることを就活のゴールとして考えています。マラソンに例えれば、ゴールした後に、もっとがんばって走れと言っても走らないですよね。

なので、内定を出す前に、「その企業に対しての入社意欲が十分に高まった状態=内定が出たら御社に決めますという状態」で内定を出すことができているかが重要なポイントになると考えています。

■御社に決めますという状態に持っていくためには?

ここで、2つの疑問が頭に浮かんでいるのではないでしょうか。

ひとつは、どうやってその状態(内定が出たら御社に決めますという状態)まで持っていけば良いのか?

もうひとつは、その状態になっていることをどうやって確認するのか?

ということです。

そのカギは、リクルーターです。

私がここで言っているリクルーターとは、採用活動のプロジェクトメンバーで、学生の入社意欲を上げる役割を担う人のことを言っています。

具体的な例で言うと、選考が4次選考まであったとして、3次選考の合格者に対して、担当リクルーターを配置します。

そのリクルーターには、学生の就活のアドバイザー的な立ち位置で学生と連絡を取り合ってもらいます。その中で学生の悩みを聞き、相談に乗ったり、自社に対する疑問や懸念点を聞き、解消したりということをします。そのやり取りを通して、自社への入社意欲を上げるということを行います。

その動きを通して、入社意欲が十分高まった学生、かつうちが良いと思う学生に対して最終選考を案内し、選考を受けてもらいます。

このような動きをリクルーターが取ることで、上記2つの疑問が解消されます。

■採用における優先順位を上げる

さらにここで、新たな疑問が頭に浮かんでいるのではないでしょうか?

それは、採用活動にそこまで人手が割けない。どうすればよいのか?
ということです。

多くの中堅・中小企業は、採用に対して人手をかけていないと感じています。

今までは、それでよかったかもしれません。しかし、時代は大きく変わりました。「人口減少による若手人材の不足」、「Z世代の台頭」、「転職市場の活性化」などの変化により、企業が採用活動で結果を出していくことのハードルが飛躍的に高まってきています

そうした中で、これまでの同じようなやり方で良い方が採用できるかというと、それは難しいと言わざるを得ません。

ポイントは「惹きつける力」を高めることだと考えます。言わば、前述のリクルーターのような動きができる社員をつくれるかということです。

リクルーターをつくるにあたって、採用以外のメリットもあります。それは、リクルーターとなった社員が採用活動を通して、自社へのロイヤリティが上がるというメリットです。
どういうことかというと、惹きつけるには自社の魅力を語らなければいけません。また、自社の魅力を知らなければなりません。そのプロセスの中で、自社の魅力を再発見するということが起きます。また、学生に対して、その魅力を発信し、学生が良い反応をしてくれると、「うちの会社は良い会社だ」という意識が高まるのです。

ぜひ採用における優先順位を引き上げるとともに、リクルーターという役割を持った採用活動にトライしてみて頂けると嬉しく思います。

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