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読了『アルテ』

こんにちは
ヒノカンです。

私は文字の本よりもコミックをめちゃくちゃ読みます。
月30冊くらい読んでいます。
気分転換したいときや、現実逃避したい時に読んでいます。

小学生までコミック禁止の家庭だったので、その反動で
今はたくさん読んでいます。
ただ、友人と過去に流行ったコミックの内容についていけなく
悔しいので、じっくり『セーラームーン』を読んでいます

さて、最近心に沁みた漫画
『アルテ』
アニメ化した作品なのでご存知の方も多いのではないでしょうか。
ルネッサンスの時代のフィレンツェが舞台。
貴族の娘・アルテが画家になる為に奮闘する物語。
少しネタバレも含ませながら話すので、無知のまま読み始めたい人は、
この先は読まないようにしてくださいね。


男尊女卑が当たり前で、女は男に尽くす事が当たり前だった時代、
画家は男の仕事で、女がやるなんてありえない、と言われながら、
それでもめげず、諦めず、レオと言う師匠に弟子入りして
修行する。

アルテ、なんて強いひとなんだ!

繰り返すが、この時代、男尊女卑が当たり前の時代だ。
女は、家の繁栄のための婚姻関係に使われる道具で、
男のために尽くす事が当たり前だった。

さらに、身分格差もはっきりとある。
王族、聖職者、貴族、商人、農民など、
それぞれで住む場所も違うし仕事も違う。

アルテは、貴族で女だ。
自分の家庭の繁栄のために良い縁談に応じれるよう、
幼い頃からお嫁入り修行のようなお稽古事をしていた。
しかし、そうではなく、父から教えてもらった絵画が好きで絵描きになりたいと
志す。

まず、画家になるために弟子入りしなくてはならないのだが、
「女なんか画家になれるかよ」
と拒否される。当然だ、
女が男の職業に就く事は、まずありえない。この時代ならば。

しかし、アルテはそこでめげるひとじゃない。

・・・・と、そこから、レオと出会い、弟子として受け入れてもらうために奮闘するんですけど 試し読みはこちら

この漫画の魅力は、主人公アルテの性格だ。
彼女は、芯がしっかりして強い女性だ。
大きな目には、「志したことは絶対にやり遂げる」と言う情熱があり、
彼女は悩みながらも、悩んで、悩んで、答えを出して行動する。

そんな、純粋で情熱的なアルテに、
様々な人たちが圧倒され、魅了されるんですよね。

例えば、
枢機卿から依頼され、ある女性の話し相手と肖像画を描くことになった。
その女性は、一貴族であると述べるが、そんな雰囲気がしない。
肖像画を描こうにも、彼女のことがわからないのでうまくいかない。
どうしようかと悩むアルテ、悩んで友人の元に相談しにいく、
すると、友人から、

「相手の心の中を引きずり出すには、自分の内をさらけ出すことが必要だ」

と言われる。
つまり、腹を割って話し合えば自然と仲良くなれると言うことですね。
それを聞いたアルテは、早速、その女性に、自分の過去を話します。
有耶無耶あって、
結果女性と仲良くなれ、アルテは、その女性と唯一無二の友人になり、
最高の肖像画を描きます。

彼女は、完璧な人間ではありません、
毎度悩んで、いろんな友人(その友人たちと仲良くなる場面も良い)に相談して、
試して、試行錯誤して、解決策を見つけます。

御都合主義ではなく、彼女が一つづつやり遂げていく姿に感動します。
胸熱。

アルテに干渉した人たちがまるで太陽に照らされたみたいに光を得ていく。

アルテは魅力的な人物です。
純粋で情熱的で、信念を貫く女性。
そんなアルテに関わった人たちはマジックにかかったかのように、
自立していきます(う〜〜〜なんか表現がおかしいぞ!)

心にアルテが棲み付いた、のように
「こんな場合、アルテならどうするだろう」と考え、アルテのように行動する。

例えば、針子の女の子は、
本当は学びたいけど女だから諦めていた、読み書きを、学ぼうと志したり、
なかなか才能が伸びない画家は、
アルテがめげずに挑戦する姿を見て、まだ頑張ろうと奮い立たせたり。

漫画の登場人物だけではありません、
私もアルテマジックにかかったかのように、
三日坊主だった筋トレを、アルテは努力家だから夢を叶えているんだし、私も痩せる努力をしなきゃと続けたり(え?)
と。

あなたも心にアルテを棲みつかせてみませんか?

『アルテ』は娯楽とか、物語世界を浸ることも楽しいけど、
「自分も頑張ってみよう」と応援してくれる、漫画だと考えます。

ぜひ、読んでください!!
13巻まであるよ〜〜!

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『アルテ』
大久保圭 徳間書店(ゼノンコミックス)
令和2年6月現在13巻まで刊行中
公式サイト

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