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熟女法廷9月(オレンジの場合)


*9/12UPの原稿を9/15差し替えました。ぺこり

法に代わって、判決YO♪
暦は9月も中旬というのに、連日の30度軽く越えに眩暈を起こしそう。
完熟4のオレンジことミドリー判事です。

今回も熟女法廷に傍聴いただきありがとうございます。
さて、9月の相談人のお悩みは・・・

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40代後半会社員女性、こどもなし。15年続いた婚姻関係を解消する予定です。

低収入を承知で自由業男性と結婚しました。しかし数年で夫が仕事を失い、求職活動をするも実を得られず、やがて無職のままだらだらと過ごすようになりました。
私はそんな夫に不満でしたが、性別を逆転して考えると、私は家事ができない専業主婦を配偶者に持つ夫なわけです。よくある話です。養うこどももおらず、あまり相手の人生に口出しはしたくありません。
とはいえ、夫に対する尊敬の念は薄れ、関心も薄れていきました。先日とあるきっかけを得て離婚を申し出たところ、夫はあっさりと承諾しました。

働いている人が無職の人よりも偉いわけではないはずです。男性の魅力とは仕事ができることだけではない。なのに仕事をせず、独身時代の貯金の運用で暮らしている夫が、どうにも腹立たしい。
人間の価値を生産性ではかってしまう私は有罪ですか?
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無罪です。けろり。


いま、この判決を書いて熟女法廷における今後の自分の判決が
すべて無罪になるのでは?との予感におののいています。

完熟4のミドリー判事って「無罪おばさん」だよね。という声が聞こえてきそうです。

だがしかし。そうなんです。
相談人も、あなたも、私も、お隣さんも、地球の裏側に住む名前も知らない誰かさんも、何を思おうと、まったくもって無罪だと思うからです。

だから相談人は、自分がいまご主人の価値を生産性ではかり腹立たしく思っても、まったくもって無罪です。
*以下、まだ「離婚予定」ということなので、ご主人と明記します。


さて、ここからは、ミドリー、おしり探偵に変身して

失礼こかせて頂きます。

>独身時代の貯金の運用で暮らしている夫

ミドリーが聞いても腹立たしいです!
ってか、羨ましいです! そうありたいです!

なにしろミドリーの最終目標は楽しい独居老人生活ですから。

数年前、ニュース番組で独居老人の一日が紹介されていました。

朝起きたら、まず朝ごはんの準備。朝からお肉は元気な老人の基本。
ごはんを終えたら新聞にじっくり目を通す。チラシもくまなくチェック。
朝の情報番組を見るなどしたらすぐお昼。

お昼ご飯は軽くすませて、夕飯の買い物に行きがてら近所をパトロール。
途中でお友達に偶然あったりして(多分相手もパトロール中)、
街路樹の下のベンチでおしゃべり。

スーパーでお買い物したら家路につく。
テレビで鬼平犯科帳の再放送をみて
(ミドリーの時代になるときっと科捜研の女)
夕飯の準備。夕飯をおいしくいただく。

ごそごそと家の整理。お風呂に入ってお気に入りのテレビを見る。
(ミドリーの時代になるとネットで好きな番組見放題)
見ながらうたた寝したりして、はっ!と気づいてベッドに移動。就寝。

理想!!

しかしこの理想の生活には年金や貯金といった資金が必要なので、ご主人のように「運用資金で生活」なんて、垂涎の的です。

さて、相談人の陳述を読んで、「そうだよな!」と膝を打ったポイントがあります。

>(夫は)やがて無職のままだらだらと過ごすようになりました。
私はそんな夫に不満でしたが、性別を逆転して考えると、私は家事ができない専業主婦を配偶者に持つ夫なわけです。よくある話です。

さらっと書かれているけれど、これで卒論一本かけるレベルの問題提起ですよね。

男女雇用機会均等法では、「労働者が性別により差別されることなく、また、女性労働者にあっては母性を尊重されつつ、充実した職業生活を営むことができるようにすること」が基本理念であるようです。 アベノミクスの成長戦略の柱のひとつには女性活躍推進法もあります。

だがしかし。現実には、陳述の文章にすごく納得しちゃう自分がいるわけです。ジェンダーフリーが主流の世論から離れる、むしろ真逆なのですが。

それはなぜか。

いきなりですが。

石器時代・・・・

男は狩りに出て、女は洞窟(か、知らんけど)で子どもを育て待っていたという長い歴史があります。今でいうと、「男は稼ぎ、女は子を産み家庭を守る」という役割分担です。

そもそも、男性と女性は脳の作りも違っているようですね。
男脳は遠くの獲物を追うようにできている。女脳は地上に落ちた木の実を目ざとくみつけられるようにできているっていいますよね。

男性が冷蔵庫を開けて、目の前にあるしょうがチューブに気づかず「ねえ、ママー、しょうがチューブどこ~?」と聞き続けるとか、雇用機会が均等であったとしても、管制官に女性が少ないのは、管制官には空間認識能力が必要とされるからとか。男女差別とは別の次元での得手不得手がある。

さて、卒論を書くわけにはいかないので、超短縮して結論を言うと、

石器時代から綿々と続くDNAの影響には

なかなか抗えないという驚きです。


陳述にはこうあります。
夫に対する尊敬の念は薄れ、関心も薄れていきました。

相談人がご主人に対して尊敬と関心が薄れたのは、狩りにいかない旦那だからなのですね。
つまり、「専業主婦」ではない、「働く完熟女性」のDNAの中にも、「旦那は狩りにでてちゃんと獲物をとってきてよ」という石器時代からの思いが少なからず残っている、ということなのですね。

かくいうミドリーも最近思います。バリバリ稼ぐ旦那さんがいて、「ミドリーはアメリカの大統領選でも追っていればいいよ。なんならアメリカに行ってヒラリーのその後に密着したらいいんじゃない」とか言ってくれたらなぁと。

では逆に、「狩りをする妻」に対して「洞窟にいる旦那」がどう思うかを想像してみると、「狩りをするお前って素敵!尊敬!」じゃなくて、ちょっとひねくれそうな気がするんですよ。それが男のプライドってやつでしょうか。

完全に「ヒモ」になれる男性ならある意味うまくバランスが取れそうですが、狩りに行きたくても行けないという場合、狩りをしたいDNAの衝動を抑えるためには、狩りをしている他人を見てないふりをするしかないような。

うーーむ、これ以降は男性心理に詳しい方にバトンタッチしないとミドリーの手に余ります。

さて、相談人もミドリーも、石器時代からのDNAに抵抗して、狩りにでている同士です。


いまググって知りましたが、アウストラロピテクス、じゃない、サヘラントロプスの誕生から700万年続く人類の歴史から見れば、働く主婦、働く独身女性の誕生はほんの最近。年表上では「点」でしかありません。


歴史上では生まれて間もないニュータイプの人間同士、いろんな思いを抱えながらも、のほほんと邁進しましょう。

ご主人との今後がどうなるかわかりませんが、
どの道を選んでも、すべては自分の幸せにつながっていますから、ね!
それだけは言っておきたい!おほほほほ。


0829オレンジ


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