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【日記】香り

この前の休みの日に香水を買った。
某ブランドのやつで、さっぱりしていてちょっとテンションの上がる香りだった。

店頭では気づかなかったが、家に帰ってつけてみると「あ、なんか知ってる」となった。
いつかのどっかの電車で目の前に立っていた人から同じ匂いが漂っていた記憶、どっかのレストランのホールの人から漂っていた記憶、そのほか、色んな場所で嗅いできた記憶が蘇った。

香りはかなりピンポイントで呼び起こしてくる力があると感じる。
情景だけでなく、その時の小田急の湿度、連結部分が軋む音、ロングレールのガタンゴトンまで聞こえてくるというのは盛り過ぎ、ではないと思う。

人は今を生きているのは当然の事実だが、それと並行して過去や未来のことを考えている。
今60、過去10、未来30くらいのバランスで自分は意識している。

そこに香りのアシストが加わると過去を意識する割合が80くらいに跳ね上がる。

香水っていうなんか変わった曲が流行っていたけど、香水の香りのせいで忘れらないというのは、分かる気はする。

しかし、香りは放っておくと確実にフェードアウトしていくし、香りが消えると記憶の情景もフェードアウトしていく。消えた時、また未来について考える必要に迫られる。


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