2010年3月22日。

ツイート？

リツイート？

フォロー？

なう？

耳心地の悪い言語で喋るあなたに、僕は逆張りで話しかけたのを、今でも鮮明に覚えています。

中学からネット大喜利を嗜んでいた僕は、気が付くとあなたに飲み込まれていました。

お題の無い大喜利。

時間制限もない。

競争もない。

ただそこにあるのは自己顕示欲。

おもしろい人からのファボ。

なんでこれがファボつかへんねんという孤高の天才体験。

箱庭。

タイムラインは理想郷。

登録時になんとなくフォローした好きなお笑い芸人たちは軒並みクビにしましたね。

みんな僕のフォローしている人をフォローすればいい。

そうすれば毎日が輝くのに。

疑いもなくそう思っていた時期もありました。

― iPhoneは、Twitterを見るための箱。

スティーブジョブズが寝言でこう言っていたとかいないとか。

ただひたすらにTwitterを見る。

バッテリーが消耗する。

電池の減りが早くなる。

iPhoneを買い替える。

Twitterが見やすすぎる。

TwitterよりiPhoneで見やすい何かがあるなら教えてほしい。

懸賞金を出すから。

だって漫画とかめっちゃ見にくいですよiPhoneで。

冗談抜きで最初の2,3年は、タイムラインをぜんぶ見てました。

全部。

フォローしている人たちのツイートを全部です。

それが僕の使命でもないのに。

許嫁（いいなずけ）のように、僕は全ツイートを読み漁っていたのです。

さすがに今はしませんが、これだけで僕の愛が伝わったのではないでしょうか？

僕と付き合いませんか？

広告付きだって構いません。

スパムだって逐一報告してあげます。

一人で悩まないでください。

あなたの体はあなただけのものじゃない。

僕はすっかりすでにあなたに飲み込まれており、あなたの内側から、バスの曇りガラスに指で逆字（さかじ）を描くように、ツイートしています。

Xがある？

それがなんだっていうんですか。

人生イーロンイーロンありマスクから。

ほら。

あなたが笑うと世界が明るくなる。

世界っていうのは実際に肉眼で確認できる範囲を飛び出ることはなくてここで言う世界というのは僕が見ている景色つまり、しかしこれを読んでいるあなたの笑顔、想像上の笑顔ではあるのですが、その笑顔が確かにここに見えたんです、PC上の画面に浮かび上がってきたのです、iPhoneがどうだ箱がどうだと言ってたわりにこれはPCで書いてるんかいっていう意見もわかりますが、確かにあなたの実体の無い顔が実体のある笑顔として現れたんです僕の肉眼に。

それを否定しますか？

お返事お待ちしてます。

DM開放してます。

敬具

令和6年3月27日
船引亮佑