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酒飲みが合法的にお酒を仕込める日。それが私の梅仕事

今年も梅酒を仕込みました。

スーパーに青梅が並び始めると、「おっ、もうそんな季節か!」と、私は2つのことに取りかかります。

1つは、去年漬けた梅酒を全部飲み干し(この時期まで残ってない年も多いけどw)、残った梅の梅肉を種から外して砂糖たっぷりで煮詰め「おとなの梅ジャム」にすること、そしてもう1つは実家に電話を入れること。

「お母さーん、今年の梅はどんな?」

去年は「豊作じゃったから、ちょうど送ろうと思ってたよ」という返事でしたが、今年は「ほとんどとれんかったねぇ、残念ねぇ」でした。

自然のものですからね、たくさんとれない年ももちろんあります。
”裏の年・表の年”と両親はよく話していました。今年の梅は、裏の年だったようです。

「そっか、また来年とれたらいいね! いつもありがとう、じゃぁ今年はこっちで買うね」

というわけで、今年はご近所のスーパーで南高梅の青梅を買ったのです。

梅仕事って「丁寧な暮らし」の代表みたいな文脈で語られることもありますが、私にとっては「酒好きが合法的にお酒を仕込める年に一度の楽しい作業」です。梅干しを仕込むのにはもう少し手間がかかりますが、私は梅酒専門ですから!

「合法的に」っていうと、「え、違法もあるの?」と思われるかもしれませんね。はい、基本的に自家製のお酒を仕込むのは酒税法で禁止されています。自分で勝手にワインとか作っちゃうとそれは密造酒。きゃー!

でも、梅酒をはじめとする果実酒は別。大人のリーガルな楽しみです♡ ただし、違法にならないためには「アルコール度数20度以上のお酒を使う」とか「できた梅酒は家庭内で楽しむ(売ってはいけない)」とかいくつか決まりがありますけどね。とはいえ梅酒を仕込むのにアルコール度数の低いビールを使うことはあり得ないし、しごく当たり前に守れるルールだと思います。

なので、梅仕事は酒飲みにとって、最高の手しごと。しかも、頭に「丁寧な」と付けるのははばかられるくらいに、簡単なんです。

今年の梅仕事なんて、息子の朝食を用意する合間にてててっと片付けてしまって、「もっと集中して仕込みを楽しめばよかった。合間にやっちゃうなんてもったいないことした」と反省したくらいです。。

ころんと丸い梅の実は、なにしろ美しいですから。しっかりじっくり愛でながら、束の間の梅仕事を楽しまれることをおすすめします。

本当に簡単なのですが、簡単なりに材料と作り方を載せておきますね。

材料:
青梅  500g
氷砂糖 500g
ウォッカ 700mlを2本分

氷砂糖の量はお好みです。甘めが好きな方は青梅と同量程度、甘さ控えめにしたい人は青梅の7割〜半量程度で。

お酒はホワイトリカーで仕込むレシピが大半ですが、私は断然ウォッカ派。やっぱり、おいしいお酒で仕込んだほうが仕上がりもおいしいです。ブランデーで仕込んだ梅酒もとっても美味だけど、ちょっと高く付いちゃうので、毎年ウォッカです。

仕込む瓶は、一般的な「赤や緑の蓋のあれ」ではなく、注ぎ口のついたガラスのサーバーを使っています。見た目もかわいいし、蛇口をひねればすぐに注げるのが最高♡

作り方:
・梅の実を水洗いし、ザルにあげて水を切る
・キッチンペーパーで水気を拭き取り、しばらく放置して乾かす
・楊枝や竹ぐしで、ヘタをすべて取る
・容器に梅→氷砂糖を交互に入れ、上からウォッカを注ぐ

これだけです。
ヘタを取る作業が唯一”丁寧っぽい”けど、実際、呆気ないほどすぐに終わっちゃいます。

ちなみに、青く固い梅は一晩水に漬けてアク抜きするのが一般的ですが、南高梅の場合は不要です。熟して黄色くなっている完熟梅も梅酒にできます。この場合も水に漬けると傷みやすくなるのでアク抜き不要です。

半年以降が飲み頃といわれますが、わが家では「ウォッカにほんのり梅の香りが移った程度」の味も好きなので、数ヶ月でちょっと味見しちゃうことも。その場合は、ウォッカをまた足しておいたりしますw

母が実家で梅酒を作ると量が多いこともあり、2年もの、3年ものの長期熟成梅酒ができますが、わが家は1年もてばいいほうですね。毎年、同じ容器で「残ったやつを飲み干しておとなの梅ジャムも作る」→「容器をしっかり洗浄・熱湯消毒」→「新しい青梅で今年の梅酒を仕込む」という感じです。

ウォッカの梅酒、おいしいのでぜひぜひお試しを〜。

辻和美さんの「めんちょこ」で。左側のはウォッカの「桃酒」です。





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