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長男と次男 11

適応教室の目指すこと

新学年に上がる少し前、次男は
「適応教室もちょっと気になるかな・・・」
と言い始めた。
そこで一度担任の先生にご連絡し、
中2になったタイミングで見学に行ってみようと
申し込んだ。

数日後、適応教室の先生から電話が掛かってきた。
なんとその先生が、長男が小3の時の担任のY先生!
長男が大好きだった先生で、その後は
教育委員会に行かれたり、小学校に戻って来られたり
ここ数年よく動かれていた。
次男が小5、6の間は小学校にいらしたので
学年は違ったが、次男の状況もよくご存じだった。
なんなら、長男の小6の担任だったH先生と仲良しで
長男の不登校時期のこともすでにご存じだった。

「見学申し込みを見て、懐かしい!と思って
ついつい電話してしまいました!」
と、明るくお話しくださり、
私も懐かしさと安心感が込み上げてきた。

次男は小学校に別室登校していた時、
Y先生によく声を掛けてもらっていたらしく、
適応教室にY先生がいらっしゃると知って
安心し、喜んでいた。

本人の気持ちが動いたのであれば進んでみるべし。
「適応教室」には、市内の小学校、中学校から
教室にはなかなか入られない子供達が通っていた。
在籍は30名強。
結構多いなという印象を持ったが
毎日全員が揃うようなことはまずなくて、
児童・生徒合わせて10人前後が登校している。

管理者的な先生が2人(Y先生含む)
その他、サポートしてくださる先生方が数名。
日によってはマンツーマンくらいにもなる。

子供達は、問題集などを持参する子もいれば
本を持ってくる子もいる。
午前中で帰る子もいれば、昼食から、午後から
やってくる子もいる。
登校すれば、日誌のような記録を書き、
学校の「登校」と同等にカウントされる。

見学後、Y先生ともうお一人の管理者的A先生と
面談があった。
次男の様子をご覧になり、
「受け答えもしっかりしていて、非常に丁寧。
気を使いすぎる様子なので
『自分を出していい』という成功体験を積めば、
教室に入れるのでは」
というお見立てだった。

適応教室の目指すところは
「教室に戻り、学校から卒業できるように」
ということ。
自治体、教育委員会が母体なのだから、
そりゃ確かにそういう方向になるのは当然。
それ自体が間違っているとも思わないし、
否定もしない。
実際のところ、それを目標にされる方の方が
きっと多いと私も思う。
また数年前の私だったら、たぶんそう思う。

でも、これは失礼な話ではあるが
「そんなうまくいくかな・・・」
と思っていたし、なにより私は
学校に戻ることを目標にしていなかった。
ただただ子供達が居心地のいい場所や仲間を
1つ1人でも見つけてくれたら
今も変わらず願っている。

そして次男は、適応教室に週1回程度通い始めた。


いつから受験生なのか

高3になり、春にも勉強合宿があった長男。
こちらも参加した。
またコロナ禍でいろいろな行事がなくなっていた
長男の学年のために、校外学習として
アスレチックにみんなで行くような行事もあり、
それにも喜んで長男は参加した。
(昔は体を動かすのが大好きで、それが戻ってきた)

ジャージで集合場所に向かう姿を見るなんて
何年振りだろう・・・あ、丸5年ぶりか。
「〇〇の時に集まったのと同じ場所に集合」って
手紙に書かれているけど、それがわからんのだが💦

高3ともなると、模試も増えてくる。
受けてみたものの、結果が振るわない長男。
メンタルの弱い彼のこと、いちいち凹む。

・・・いやいや、凹むべきことか??
君は同級生たちと一緒に「受験生だ」と思うから
凹むのだろうが、現時点で「受験生」の
スタートラインに立てていると思うんじゃないよ!
2年2ヶ月抜けている人が、
すぐにみんなと肩を並べられるはずはないんだから。
でも、ここまで健闘してきているのだから、
自信を少しでも持ちなさい。
長男は、自分の穴を埋めるための基礎固めと、
得意教科を伸ばすこと!
結果は後からついてくる。
模試はあくまで練習の一環として取り組めばいいのだ。

母が高3息子に言うことか??(笑)

・・・なかなか大胆不敵なことを私は長男に言った。
(予備校バイトで高3担当していたことも影響した?)
模試の結果に一喜一憂している時間があるなら
基礎固めでいい。
長男は、基礎・理論が頭に入っていれば、応用はできる。
そういう点で、私は長男を信じていたし、
長男のメンタルの弱さ、心の問題だけがネックであると
早い段階で私はそう思っていた。

だから「学びたい」「受験する」という選択を長男がして
学びに本気で向き合うようになったら、
そこでやっと「受験生」の仲間入りになる。
周りはどうでも良くて、長男本人の心に答えはある。
これは私の本心だった。


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