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*田舎暮らしのミラクル①*

長男が生まれて1歳半くらいまで、
私は主人の仕事の都合で、中国地方のとある県の
山に差し掛かったあたりに住んでいました。
もう約17年も前のこと。

平日、主人は出張でほぼ家にはおらず、
土地勘もなく、知り合いもいない場所で
赤ちゃん長男とほぼ二人暮し状態。
今思い返しても、ほそぼそと、
でも丁寧に楽しく暮らしていたなぁと、
ゆったりとした気持ちになれます。

今思い返すと、面白い出来事がいろいろありました。

ある夜の出来事

ある夜、夏~秋くらいだったかな。
冬だと寒いから夜に外に出ないだろうし。
長男の寝かしつけの後、
マンション前の駐車場に停めてある車の中に
昼間お買い物の時は長男抱っこしてたから
持てずに車に残していた荷物を取りに出ました。
21時くらいだったかなぁ・・・周囲は真っ暗。

荷物を取って、すぐ階段を昇っている時、
ふと車の方を見たんですよね。
そしたら、駐車場を越えた向こうの道に
黒い影が1つ見える。

背はそんな高くなくて、50cm弱くらい(たぶん)
丸めの体で、長めの毛がふさふさ生えていて
こちらを見ていました。
なぜこちらを見ているとわかったかというと、
目が光っていたんです、2つ。

このあたりにいる野良猫かなぁ?
それにしてはちょっと丸いかな?
山だし、タヌキかもなぁ~なんて
私ものんびりと見ていたんですよね。

あの子は一体・・・?

なんということもなく
思わず見つめ合ってしまったその黒い影。
見つめると言っても20~30秒程度だったかな。
全然動かずこちらを見ている。

あの子、ちっとも動かないなぁ。
「おやすみ~バイバイ」と思いながら
そのまま私は自宅に入り、
取ってきた荷物を片付けていました。
その時ふと、さっきの光景が頭に浮かび・・・
なんとなく違和感。
でもよくわからない。
真っ黒いふさふさ、光っている目、
真っ黒いふさふさ・・・

え??
なんであの子は真っ黒だったんだろう?

よくよく考えてみたら
実はあの子、街灯の真下にいて
明るく照らされていたはずなのです。
なのに真っ黒。漆黒。
目だけが黄色く光っていました。

こっちを見てたの、絶対


「絶対山の精だ・・・」

あの子はきっと
「慣れん土地で頑張っておるのぉ」
って、私を励ましにきてくれたんだ♬
なぜか「絶対そうだ」という確信。

全く怖いという感覚はなく、
ほんのり嬉しい気持ち。
励ましに来てくれてありがとね✨





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