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春隣


1月 大寒のころ
風邪がはやったり、
雪が降ったり

受験生に試練が多すぎやしないかと
思いながら忍ぶような気持ちで日々
すごしていた。

香りが記憶をよびおこすように、
深く刻まれた季節のにおいが
今なお蘇ってくることがある。

この時期は
自分を守らなくてはいけないこと
が多すぎた記憶が強いらしく

閉塞的な気持ちが
無条件にやってくる。



寒い。
この季節はからだを維持するだけで
エネルギーを使うのだから仕方ない。


ミモザの優しい黄色に
春の訪れと希望を感じて
心をあたためてもらった。

じっと寒さが
とおりすぎるのを待つ。

春を待ちわびるこの季節を
好きになれる日はくるかな。


今年はちょっと無理だった。
ついに流行りの
感染症にかかってしまった。


倦怠感と吐き気が
だらだらと長引いた。

症状が落ちついてきたころ
旦那もかかって隔離交代。

息子が元気だったことが
ほんとうに救いで、
自宅待機期間が済んでからは
毎日一緒に散歩に出かけた。


旦那は軽症で
わりとすぐ症状がなくなり、
隔離部屋でのほとんどを
元気に過ごしていた。


会社も幼稚園も
ひととの約束もない。


時間がゆるやかにながれた。


だれかやなにかとの距離感や、
無意識に自分を縛る思いこみ


日々のせわしなさを言い訳に
粗雑になっていた大切なこと
こどもと目線を合わせること


いろんなものが洗われて
少しきれいになって
私のところにもどってきてくれた。


まともに体調をくずしたのは
産後初めてで、3年以上ぶり。

こたえました。

療養期間がすんで
もとの生活に戻ると


緊張感がゆるんだのか
感染症の後遺症なのか

疲れやすさや気だるさが
まただらだらと続き、
本調子でない毎日でした。



旦那と感染症どうしの
醜い言い争いもして苦笑


デトックスという言葉で
すませるにはあまりにも
長い冬の体調不良でした。

体調がすぐれないと
どうしても気持ちも
落ちてしまいますね。

noteを書こうとしても
言葉に前を向く姿勢を
のせる自信がなく
ためらっていました。



曲でも歌詞でも
本でも漫画でも

明るいものに元気をもらう一方で
孤独な真っ暗闇を描いたものに
救われることがあるのも事実で


そういうものへの敬意は
すごくあるのですが

今は自分の書くものに
希望をのせられる日がくるのを
待ちたかったようです。




🐞




17時をまわっても
空があかるいこと


てんとうむしに出会うこと


みかける花たちが
春がもうそこまできていることを
おしえてくれます。


陰から陽にむかってゆく
ひらけてゆくような空気が
やっぱりたまらなく好きで


越冬するいきものですね、私も。

贈りものですが
花を選び束ねる時間、
私が癒やされています。


花束はひとあし先に
春らんまんです🌸

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