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自分と向き合う禅のことば【日日是好日】


昨日はどんな一日でしたか?

最高に良い一日だった。
反対に、とても最悪な日だった…
あるいは、いつもとさほど変わらない平凡な一日だった。
人それぞれ感じ方は様々だと思います。
さて、あなたにとっての素晴らしい日とはどんな日でしょうか?✨

現在、私が学んでいるセルフコーチングセミナーの課題の1つである『映画の感想アウトプット』
今回は、そちらの三作品目の映画の感想を記事にしてみたいと思います。


前回の映画感想アウトプットはこちら
     ↓↓↓

https://note.com/kaoritossh/n/n3505e639553f

■映画『日日是好日』


にちにちこれこうじつ。
これは『禅語』の1つ。禅語とは禅宗の文献に記述された禅の教えや、悟りの境地が短い語句に凝縮された言葉です。
様々な解釈がある様ですが、『毎日が素晴らしい日である』と言う意味合いが込められている様です。


この禅語がタイトルとなった映画作品。
こちらはエッセイストの森下典子さん自身が、25年間通った茶道教室での日々を綴った自伝エッセイ『日日是好日 「お茶が教えてくれた15のしあわせ」』を映画化。そして日本で多くの映画賞を受賞し、2018年に享年75歳で亡くなられた女優、樹木希林(きき きりん)さんの遺作映画としても知られている作品です。
出演は他に、黒木 華、多部 未華子、鶴見 辰吾 ら

https://youtu.be/ItnysMt_cBw


簡単なあらすじ


20歳の大学生典子(黒木 華)は、大学時代のうちに、自分が一生をかけられる様な何かを見つけたい!そう思っていたが、時間だけが過ぎて行き、本当は自分が何をしたいのかがわからず悩んでいた。


ある日、ひょんな事で母親に近所の茶道教室を勧められ、典子は正直あまり乗り気ではなかったが、従姉妹の美智子(多部 未華子)に一緒に行こう!と誘われ、教室に通う事となる。


教室の初日、茶道の師範である武田先生(樹木 希林)の家を訪ねる2人。
この時初めて家の中に飾られている『日日是好日』の書を目にする。
初めはなんと書いてあるか、読み方すらわからなかった2人。
にちにちこれこうじつ。」
武田先生が教えてくれたのだった。
映画の最後、主人公は自分なりにこの言葉の意味を理解することとなる。


初めは茶道のさの字も分からず、悪戦苦闘するが、
戸惑いながらも、徐々に茶道の奥深さに触れ、
季節の移ろいと茶道とを共にする中で、
典子自身の人生の在り方心の在り方が変化してゆく。


映画の感想


始めに、何と言っても劇中の音楽が素晴らしかったです✨
私は楽器に詳しくないので、楽器の名前がわかりませんが、
特にチェロとかの様な弦楽器を使った音楽の音色がとても美しく、
映画の端々に出てくる自然の情景と合いまって、それを聴きながら心が洗われる様な、そんな感じでした。
そして自然の音。
特に雨の音、静けさの中お茶のお湯を沸かす音が何だか懐かしく、昔祖父母と住んでいた家を思い出しました。


茶道の作法を学ぶ中で、どうしてそうなるのか?何故そうするのか?
など、理屈で考えていた若い2人ですが、
頭で考えずに、『そう言うものなのだ』と受け入れ慣れること。
自分の手を信じれば、手が勝手に動いてくれる。と説いた先生の教え方が
とても奥深いな、と感じました。
理屈を教えるのではなく、その人自身が感じ、受け入れ、行動する事で、
体感・理解し自分のものとしていく。
何だかコーチングに似ているなぁ。

教えることで、教わることが沢山ある。
これも武田先生が言った言葉の1つですが、
私も仕事をする中で、日々体感していることの1つです。
既に自分が知っている事を教えているつもりでも、
相手とのやり取りの中で、逆にこちらが学ぶ事も往々にしてあります。
例えば、学ぶ姿勢、謙虚さであったり、視点を変えた気づきを与えてもらったりと様々です。
子育てもそう。
私には3人子供が居ますが、三者三様3人とも性格は様々です。
子供たちには小さな頃から親として教えることが沢山ありましたが、
時に親が子供たちから学ぶこともありました。
人生の経験は勿論親の方が断然上ですが、
それだけではない、子供たち1人1人が持つ視点の違った価値観や考え方が、時に大人をも優に超える気づきを与えてくれる事もあるのです。
主人よりも子供たちの方が、よっぽど大人だなー💦と思った事が何度あることか 笑


そしてこの映画の中で、1番印象に残った言葉。
それは90歳近くなった先生が、毎年初めに恒例で行う茶事の挨拶の中でのひと言。


『私最近思うの。こうして、同じことが(毎年)出来るきるって事が、幸せなんだなって。』       

同じ環境で同じ事を繰り返す日々の中でも、
その日と全く同じ日は、二度とやって来ない
一期一会を大切にする茶道の精神と、人生を重ねた先生の言葉には重みがありました。

兎角、人生でやって来る突然の別れに私たちは心の準備など出来もしません。

小学校時代、私が生まれる前から飼っていて一緒に育った愛犬の突然の死。

祖父母と共に暮らした私ですが、
結婚後は家を出、たまにひ孫の顔を見せに実家に寄っていた日々。
「また来いなー。」
帰り際、いつもそう言っていた祖父。
その日も言っていました。「また来いなー」って。
母子家庭で、父親代わりもしてくれていた祖父。
数日後、叔父から電話があり、祖父が危篤状態と聞かされ、病院へ行きましたが、そのまま亡くなり、もう会うことは出来なくなってしまいました。
そんな祖父の死。
今まで色んな別れを経験しました。

命あるものはいつかこの世からいなくなる訳ですが、
だからこそ、大切な人との時間は『限りあるもの』として、
そして今日と同じ日は二度とやって来ないのだと言う事を、私もまた亡くなった愛犬や祖父母らから自分の人生を通して教えてもらった気がします。
主人公の典子も父親の死と言うものを通して、それを学ばせてもらったのだと思います。

これは映画の中で先生が言っていた
世の中には直ぐにわかるもの直ぐにはわからないものがある、の
後者の方ではないかと思いました。


■季節のように生きるとは…


この映画のポスターに書かれた言葉。

雨の日は雨を聞く。
雪の日は雪を見て、
夏には夏の暑さを、
冬は身の切れる様な寒さを。
五感を使って、全身で、その瞬間を味わう。

春夏秋冬。
季節は移ろいゆくもの。
春は春の花が咲き、葉が茂り、やがて葉が落ち、冬には冬の花も咲く。
自然に逆らうことなく、その日を生きる。
楽しいことはとことん楽しみ、悲しみも同じく
受け入れることで、準備ができ次の季節がやって来る。


恋人との別れ、父親との死。
その悲しみを受け入れ、前に進んだ主人公。
私たちも今の自分の感情を納得するまで受け入れることが出来れば、
自然と次の季節がやって来るはずです。
そして、今この瞬間を大切にする。
そうすれば、どんな日でも毎日を自分にとって最良の日とする事はできる。
私はこの学びを、自分の子供たちにも是非いつか体感してもらえたらと思います。

禅語への興味

今回、この映画鑑賞を通して私は禅語という物を初めて知りました。

少し調べてみたのですが、やはり先人の言葉は凄い!
先人達が人生の長い月日を通して悟ったことを、こうして現代の私たちへと残してくれているのです。


前回の記事で、『今あるものに目を向けることの大切さ』という映画の感想を通じての気づきをお伝えしました。

実は禅語の中にもそれと似た様な言葉がありました。

明珠在掌(みょうじゅたなごころにあり)
大切な宝物は自らの手の中にあるという意味の言葉

あなたが探している自分にとって本当に大切なものや幸せは、実は既に私たちの身近にある。
一度自分の掌に握りしめているものを見つめ直してみましょうよ。
そう言っているのです。

他にも色々禅語がありますが、
どれもきっと現代の私たちが悩みを抱える中、前に進むヒントを与えてくれるものです。

もし興味があれば、是非皆さんも調べてみて下さいね😊きっと自分と向き合うヒントが見つかるのではないかと思います!















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