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小さな力も結集協力する事で、大事を成せる

時として小さなものが、大きな力に勝る事が有る
ひとつひとつは微弱びじゃく存在ものでも
億千万おくせんまんの固まりに成ることで
計り知れないエネルギーを生み出す

月にむ ふた組のうさぎ達が
地球ほしの割れ目に手を掛けて
思いっきり引きいて見た

割れ目は少しずつ広がって
中から真珠しんじゅの粒がこぼれ落ち
大宇宙おおぞら飛散ひさんし 宇宙の塵露ちりとなって
又 再度ふたたびどこかの惑星ほしを創り出す

こうして うさぎの棲処すみかがしだいに
広がってくのです

月の引力に引き裂かれる地球 F60号  切り絵


月に住むうさぎ達の数がこの半世紀の間に急激に増加し、
食糧や住居の問題が発生しています。
農地に出来る所は全て人参畑にしてしまい、
住めそうな所は隅々まで住宅にしてしまいました。
小さなクレーターの中や「静かの海」もみんな畑になってしまいました。
更に月の半分ずつはお日様の陽射しが当らない日が15日間続きます。
そこで地下深く縦穴を掘って、地熱を利用しビニールハウスなども作っていますが、それでも間に合わない程うさぎ達の数は年々増え続けています。

これではいよいよ大食糧難と住宅難の時代がやって来る。
そんな恐怖心と政治家への猜疑心に襲われたうさぎが見上げた空に、
青い惑星が大きく輝いて居ました。
そうだ!あの星の土地を開墾して人参を植えよう。
今住んで居る月の何倍もありそうだし、
これを分割して丸い星を創れば更に何倍もの人参畑が出来るはずだ。
そう考えたうさぎは仲間を募り、長い長い2本の梯子を作り、
その先端に乗った二組のうさぎが、
地球の割れ目に手を掛けて力いっぱい引き裂いてみました。
それでもまだ月よりはだいぶ大きくしばらくはこの難局を
乗り越えられるのではないかと、
うさぎ達は小さな胸をなでおろし安堵した様子と、
小さな力も結集協力する事で大事を成せると強く思いながら、
この切り絵を創りました。


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