見出し画像

夏、スパイス、スープカレー! 2015.8.20 スープラボSPレポート・カレー粉作り編

先週、神保町のLAB & Kitchenにて開催された、拡大版・スープラボ。
テーマは“スパイス&スープカレー”。今回の目玉は何といっても、カレー粉作り体験。

レポート前編ではカレー粉作りレポート。そしてレポート後編では、スープラボのカレースープ実験の様子をお伝えします!

とにかく幅広く奥も深いスパイス。テーマにしたはよいものの、とても私の手に負えず、途方にくれてしまいました。
そこでふと思い出したのが、ある食のイベントで知り合ったエスビー食品の鵜川さんです。スパイスについてアドバイスもらえないかとお願いをしたところ快諾してくださり、さらにさらに!「カレー粉作り体験をしてみませんか?」というご提案までいただいたのです。

そんないきさつで今回、エスビー食品×スープラボの共同企画が実現しました。会場にセッティングされたスパイスの大きな缶に、期待が高まります。

さっそく、今回担当の浅賀さんよりカレー粉についてのお話があります。

「エスビー食品の赤い缶のカレー粉には、どのぐらいの数のスパイスが入っていると思いますか?」5種類?10種類?いやいや、20種類?

1950年(昭和25年)に発売になった赤缶カレー粉。実は、30種類以上のスパイスやハーブが入ったミックススパイス。その配合は社員にも知らされていません。
各スパイスを製粉し、計量して混ぜ、さらに焙煎・熟成して缶に詰める。実はスパイスを焙煎・熟成させるという技はエスビー食品の創業者である山崎峯次郎が考案したもので、スパイスを多用するヨーロッパでも例がないそうです。

今回のワークショップでは30種類のスパイスはさすがに調合できないので、そのうちカレーに欠かせない7つのスパイスを合わせてオリジナルのカレー粉を作ります。その内容はこちら!

香りづけのスパイスとして
●コリアンダー(大さじ1)
●クミン(小さじ2)
●ナツメグ(小さじ1/2)
●シナモン(小さじ1/4)

色づけのスパイスとして
●ターメリック(小さじ2)

辛みづけのスパイスとして
●ブラックペッパー(小さじ1/4)
●チリーペッパー(小さじ1/4)

以上のスパイスを計量スプーンで測りながら、各自の袋に入れていきます。

いよいよ実践。スプーンでスパイスを計量します。色も香りもそれぞれ。

へらできっちり測ります。基本的にはこれが黄金分量なので、決められた量が一番おいしくできるとのこと。辛みは好みで増減してもいいそうです。

私も。

袋のチャックを閉じて、振ればできあがり!

さて、市販のカレー粉はすでに焙煎と熟成をしたものが売られていますが、手作りのカレー粉はこのあと焙煎して使ってくださいとのこと。そこで、会場のキッチンで焙煎もやってみました。

油は使わずこんなふうに乾煎りします。1~2分でよい香りがしてきたらOK!

カレー粉の匂いってとにかく食欲を刺激しますよね。おなかもすいてきたところで、今日はまず、エスビー食品の赤缶カレー粉を使ったチキンスープカレーを召し上がっていただきます!

骨付きの鶏もも肉とトマト、たまねぎベースのカレーを、鶏ガラスープでのばした正統派スープカレー。

カレー粉のほかに、スタータースパイスとしてホールのクミンを使っています。素揚げしたなす、パプリカ、ごぼうをトッピング。煎ったホールのコリアンダーもアクセントであしらいました。

今回はお味見だけでしたが、フルポーションならこんな風に盛り付けます。ゆで卵や青菜を入れれば、いろどりきれい。

**

赤缶のデザインについても少しふれておきますね。誰でも一度は目にしたことがある、エスビー食品のカレー粉缶。戦後間もない時期の発売当初からデザインが変わっていません。

レトロな白文字が目を引きますが、よく見ると赤い地に建物の絵が描かれているのがわかります。なんとこれ、国会議事堂なのです。

当時の日本建築を代表する建物に憧れた山崎氏はカレー缶にデザインを取り入れただけではなく、同社の板橋工場にも国会議事堂を模倣した建物を作らせたほどだとか。思いのこもった素敵なデザインですよね。

さて、スープラボ前半のエスビー食品ワークショップは、ここまで。後半は、いよいよスープラボ。カレースープの面白さを体験していただきます!

レポートは後半へつづく
https://note.mu/kaorun/n/nd39c63e3d193


読んでくださってありがとうございました。日本をスープの国にする野望を持っています。サポートがたまったらあたらしい鍋を買ってレポートしますね。