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人は「不確実」のほうが夢中になる?

一言でいうと

結論が見えないものに魅せられる

活用シーン

マーケティング・人間関係

内容

アメリカの心理学者バラス・スキナーによる研究。

レバーを押し下げるとエサが出る箱(スキナーボックス)を作り、ネズミが最もレバーを押し下げる条件を調べた。

①レバーの押し下げに関係なく、一定時間間隔でエサが出る。
②レバーの押し下げに関係なく、不定期間隔でエサが出る。
③レバーを押すと、必ずエサが出る。
④レバーを押すと、不確実ににエサが出る。

結果は、
④→③→②→①
の順番だった。

『武器になる哲学 人生を生き抜くための哲学・思想のキーコンセプト50』
山口 周 (著)

この実験結果を整理すると、まず、行動に対して結果が出る、という相関関係をネズミは見抜いたようです。それが①、②のレバーをネズミがあまり押さない理由です。

一方、レバーを押せば確実にえさが出るほうが、レバーに対する思い入れを強化させるという印象を持ちそうですが、現実はそうではないようです。なにしろレバーと結果が常に連動していない④を一番押しているのですから。

この理由を本書では、この「不確実性」が「欲求」を刺激する、といいます。その一例としてギャンブルが挙げられています。当たるか当たらないかわからないけど、当たるかもしれない、という期待感ですね。

さらには、ツィッターやインスタ、フェイスブックにハマる心理もまた、この不確実性にある、と本書では考察します。


その延長線上にあるかどうかはわかりませんが、たとえば異性に対しても「すべてがさらけ出されている」人よりも、どこかミステリアスな人に惹かれる傾向があるかもしれません。あけっぴろげな人より、陰のある人や、見えない部分のある人に、ついつい引き込まれてしまう。逆に言えば、そういうキャラクターを演じるには、すべてを語らないほうがいいのかもしれません。

小説や、映画、さらにはセールスレターも、完全な答えを提示するより、見えない部分を演出するほうが成功するのかもしれませんね。

また、安心なパートナーを置いておいて不倫に走るのも、そんな「不確実性」が欲求系を刺激するのかもしれません。




ワタシ、こんな本書いてる人です(^^)/

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