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アクセル デジタル時代の営業 最強の教科書

※私が読んだ本の書き出しとざっくりした内容を書き留める読書記録です


はじめの一行

鮮烈な一行

本書は、鮮烈な一行で始まります。

「今までの営業スタッフは、これから過去の人になっていく」

従来、営業に向いているのは文系出身者というのが、常識だった。

顧客との信頼関係を構築しながら、ニーズを把握し提案する能力が、どちえらかといえば文系寄りのスキルだからだ。しかし、その文系王国が、理系出身者にとってかわられようとしている。

いまや営業スタッフは、技術に通じ、システムに明るく、分析に強くなければならない。

アクセル デジタル時代の営業 最強の教科書(マーク・ロベルジュ)

それもそのはずで、この文章は監訳者である神田昌典氏によるもの。
一行目を大事にする、マーケターですから、渾身の一文から始まっています。
おそらく、この前書きを見て購入を決定した人、けっこういるのではないでしょうか。

本書の内容

営業の科学的アプローチ

本書を紐解くと、理系営業・文系営業というような記述は本文には一切ありません。
前書きはあくまで、監訳者である神田氏の印象なのでしょう。
ところで、私自身、営業に関する本はそこそこ読んだ方だと思います。

一昔前、営業の本と言えば、「武勇伝型」のものが非常に多かったように思います。
それは、営業が上手くいかなかった私が、営業ができるようになった理由・・・的な本。
営業でビューでは、大変な思いをした。
しかし、こんなきっかけがあり、心を入れ替えた。
朝早くから、夜遅くまで駆けずり回り、一人、また一人と支援者が増え、いつしかトップセールスパースンになれた。
・・・的な内容。
最後は大抵、「営業とはかくも素晴らしい仕事だ」と締められる。

言ってみれば、モチベーション喚起型ともいえるかもしれません。
正直、この手の本はあまり役に立ちにくい。
いざ、朝が来て現場に立った時、
「で、なにをすればいいんだっけ?」
となってしまう。

なにしろ、人格者であれとか、試すことが「不可能」に近い事も多いのですから。
営業という仕事ができて何百年になるかは知りませんが、これを科学的に検証されるのはほんの最近になってからです。

営業ノウハウ的書籍の乱発

そのご、いろんなノウハウが語られるようになりました。
「こういえば、売れる」的なもの。
「顧客の前でこう振る舞え」的なもの。
「ああ言えばこう言う」的なもの。
まぁ、色々ありました。
それが役立つ人もいれば、役立たない人もいる。
それもそのはずで、本当の意味でノウハウ化されているというより、そのテクニックを使う人の個性に負う部分も多いからです。

で、本書は、実際の営業社員の振る舞いをデータ化。
これを上手く活用することで、会社全体の営業を底上げする。
実はそのデータに関しては、業種や会社の個性によって変わってくる。
しかし、そのデータを採ったり、営業社員を採用するフレームはどの会社も同じ。
そんな風に著者は言います。

営業の常識の多くは誤り!?

本書を読んでいると、今まで営業の定石と言われていたことの多くが誤りであると看破されています。
たとえば、営業社員の採用に際して。
積極性などを見る会社は多いですが、それはむしろ営業成績を下げる特性だといいます。
それは、著者が言っているわけではなく、実際のデータが物語っている。

こういったデータをもとに組み上げ、数名の会社からスタートし、7年間で100億の売上に至った過程で培われたノウハウを公開しているのが本書。
営業パースンはもちろん、そのマネジメントに携わる方は必読の書だと思います。

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