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意識と脳――思考はいかにコード化されるか

※私が読んだ本の書き出しとざっくりした内容を書き留める読書記録です


はじめの一行

序 思考の材料

ラスコー洞窟の奥深くにあるアプスと呼ばれる回廊は、旧石器時代のアーチストが馬、鹿、牡牛などの色彩豊かな洞窟壁画を描いた、世界的に有名な「牡牛のホール」を通り過ぎたあたりから始まる。五メートルほどの洞窟の奥には、傷ついた野牛やさいの絵に隣接して、先史時代の絵画には珍しく、人間の描写が認められる。この人物はあおむけに横たわり、手のひらを上にして腕を広げている。その隣には棒の先に停まった取と、水牛を解体するのに使ったと思しき折れた槍が描かれ、この水牛の内臓は外に垂れている。

意識と脳――思考はいかにコード化されるか(スタニスラス・ドゥアンヌ)

脳の話なのに、なぜかラスコー洞窟の話。特にこういった先史時代の話に飛ぶと、なんとも壮大な感覚に期待も膨らみます。
この話がどう脳の話にまとまっていくかは、本書を見ていただければと思いますが、比較的よくつかわれるパターンかもしれません。
私はこの序章があまりに興味深くて、本書を買うことになりました。

本書の内容

とても難しい・・・

脳科学の本というのは巷にあふれています。
ハッキリ言って、どこが科学やねん!とツッコみ入れたくなるようなものから、本当にけっこう学術的なものまで。
本書が位置するのは、かなり学術的なところに重きを置かれた本だと思います。
実験による考察と証明を繰り返し、一定の結論へ向かう。
そういった真摯な姿勢がここに表現されている一方、私のような好奇心だけで飛びついた読者にとってはけっこう読みにくい一冊となる。

読み始めて、最後のページをめくれば、本書全体の1/5くらいにはなろうかという参考文献リストを見てちょっとだけホッとしました。
「ああ、読まなきゃいけない部分は、思ったより少ないぞ!」と。

まあ、何をやってるんだか、という感じですね。

正直なところを吐露すると、本書は途中で投げ出してしまいました。
あまりに難解であるからです。
別にすごい専門用語が並んでるわけではないのですが、理解不能(苦笑)

もちろん丁寧に一行一行みていけば、わからないはずはないと思います。
しかし、ベットに横になってワクワク読み進められるという感じの本でもない。
(少なくとも私にとっては)

コンシャスアクセス

私が読んだ中で、最も印象に残ったのがこの言葉。
「コンシャスアクセス」。
私の理解では、人は「見ようとしたものしか見ない」生き物であるわけです。
たとえば、目の前で話していた人が一瞬で入れ替わっても気づかないことも多いというのが人間。
人の選択的注意とでもいうのでしょうか。
その人が見ようとしたり、聞こうとしたり、そう意識した信号が入ってくる状態をこう名付けたんだと思います。(間違ってたらごめんなさい)

この造語だけは何となく、すっと入ってきました。
人の脳を学べば学ぶほど、脳ってズボラなんだ、というのがよくわかります。
その機能の一部をうまく表した言葉じゃないかと思います。


ということで、たいして中身のないレビューしか書けませんが、ご容赦ください。
そのうち読み直して、追記していきたいと思っております。

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