TAKETORI THE BLOOD OKINA 3
「野山にまじりて竹を取りつつ」
瞬く間に成長した竹の根元に竹取の翁は手を当てる。
「よろづのことに使いけり」
そしてそのまま手刀で竹を切断した!
切断された竹は意志があるかのように姿を変える。竹弓と竹矢に!
「YOU MOTHER FUCKER!!!!!」
翁が弓に矢をつがえるのを目にしたえいりあんは天の羽衣の安全制御を外し、限界を超えて高速上昇する!
とうに尋常の人間が放つ矢ならば届かない距離。
だが、相手はあの竹取の翁だ。
九州攻防戦で投入された対軍生体兵器・りゔぁいあさんを竹林からの一射で仕留めた腕を鑑みれば、安全な距離など存在しない!
「南無三」
翁の手向けの言葉と、竹矢が放たれるのは同時だった。
矢は飛行するえいりあんの頭を無慈悲に撃ち抜く。
総合戦闘支援装置・天の羽衣は機密抹消のためえいりあんの死体を自爆させた。
「クソッ。また都を守っちまった」
翁は腹立たしげに呟くと、懐から取り出した煙管で一服した。
【続く】
【2話】
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https://note.mu/karate315/n/na6423db2b4c8
メイクマネー、したいのさ。