見出し画像

忍者ラブレター | #毎週ショートショートnote (追記あり)

たらはかにさんが主催している #毎週ショートショートnote (超短編小説)、今回も参加させていただきます♪ たらはさん、ありがとうございます。

先日の「スベり高等学校」セレクトしていただき光栄です……!

今回のお題は忍者ラブレター
410文字くらいで書く、などのルールは上記のたらはかにさんのnoteでみてね。


忍者ラブレター


「ねえ、ニホンゴ、どこで覚えたの?」
ブラジルはリオ・デ・ジャネイロのジューススタンドで、よく会うホベルトにたずねた。毎回とっても嬉しそうに、カタコトの日本語を披露してくれるからだ。

「ニンジュツ ノ センセイニ ナラッタ。ニホン イキタイ デス」

……ニンジュツ。忍術!?

今リオは日本ブームなんだよ、とは友だちから聞いてたけど。そういえばスーパーの壁に、忍術教室の生徒募集の貼り紙があったっけ。

日本にはいないけど、ブラジルには忍者がいるんだね!と言いかけて止まる。いや待って? 忍術教室があると言うことは、居ないと言ったら可哀想だ。彼の費やした時間も憧れも、講師も、全部否定してしまうことになる。それは果たして平和なのか。

……少し考えて、わたしは言った。

「忍者に会うのは難しいよ。今はすごく減っちゃったから」

彼の目が輝く。忍者への憧れと思いやりは、世界をつなぐね。
わたしは心の中でこっそりそれを「忍者ラブレター」って呼んでる。

(411文字)


※12年前の実話なのでショートショートとしていいのかなと思いますが、思い出したので(^^) 忍者に関してはコチラのページたのしい。

戦国時代や江戸時代に実在したとされる忍者は、江戸幕府から明治新政府に政権が移ったことによりその役目を終えました。つまり現代の日本には、昔実在したような忍者は存在しません。
しかし昔の忍者とは異なりますが、忍者を名乗る人は存在し、今でもなお忍者の文化を伝えています。例えば教室などを開いて忍術を生徒に教える人や、忍者体験イベントを開催するなどの活動を行っている人たちがいて、忍者の文化を後世に残そうとしています。

website : 観光三重「忍者とは?成り立ちや役割、忍者の種類を解説」

実はこの時は、忍者は架空のもの、だと思っていたので、「今はいない」というより「元々存在しない」という意味で、いないよって言いかけたのでした。「減っちゃった」というのはあながち間違ってなかった(笑)


追記

Facebookの方にこんなコメントいただきました。

昔アメリカに居た時に、「日本人なの!?君は忍者ですか?」と聞かれた事が一度ならずあります。その度「俺は忍者じゃないけど、友達は忍者だ。妹は芸者だよ」って応える様にしてました。


Suzukiさん

そう答えて質問ぜめにあわなかったのか、突っ込まれた時なんて答えていたのかが気になるところです。笑

学生時代の友人に20年ぶりに会ったら、実は今は忍者やってるって言ってた。

Akikoさん

なんですって……!? 実はあなたの隣にも……? さすが忍びの者……!


これはリオデジャネイロのパケタ島という小さな島にあるアイスクリーム屋さんと馬車。
この島は、車は走っていないの(業務用を除き)。
のどかだな〜と歩いているとバフン踏んじゃう。
2012年
ジュース・スタンドの写真がなかった……

サポートありがとうございます(^^) 機材購入費や活動費に、大切に使わせていただきます!