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またいつか、どこかで

「またいつか、どこかで」

駐在生活というのは、どれだけその土地に親しんでも、どれだけたくさんの友人ができたとしても、その生活は、必ず終わりを迎える日がやってくる。
駐在期間は、人それぞれだけれど、だいたい3~5年くらいの人が多いのではないだろうか。そのわずか数年間の間に、様々な人と出会う。たとえ日本人同士でも、日本にいたら出会わなかったであろう人との出会いもある。お互い、異なる土地からやってきて、異邦の地で交錯する人生。そう考えるだけで、なんだか運命的な出会いに思えてくる。
その中でも、とても仲良くなる人、挨拶を交わす程度の人、全く関わることのない人、様々だ。もっと話してみたい、と思っていたのに、どちらかが本帰国となり、連絡先も知らないままに別れてしまう人もいる。そして、別れ際にかけ合う言葉が、冒頭の「またいつか、どこかで」だ。

その「またいつか、どこかで」には、私の中では二つのパターンがある。
一つは、さほど話す機会もなく、相手に対しての興味もさほどなく(失礼極まりないが)、特に思い入れがあるわけでもない人に対しての、社交辞令としての「またいつか、どこかで」。
もう一つは、本当に、またいつか、どこかで会いたいと思う人への「またいつか、どこかで」。連絡先を聞くほどの関係に発展する間もなく別れてしまう人だけれど、またいつか、どこかで会えたらいいなぁ、その時には、もっと話してみたいなぁ、そう思う相手への「またいつか、どこかで」は、本当に、またいつか、どこかで会える気がするんだ。

今日、伝えた「またいつか、どこかで」は、後者だった。またいつか、どこかで、必ず会えますように!それまでお元気で!