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おじいちゃん、おばあちゃんが好きな理由

私はおじいちゃん、おばあちゃんが好きだった。

今も嫌いではないが、昔より好きではない。

小学生の頃は祖父母の家に行くのが好きだった。
理由はゲーム、夜更かしし放題、優しい(怒られない)、何か買ってもらえるからだ。
だいたいみんなそんな理由じゃないだろうか。

おばあちゃん、おじいちゃんの考え方、生き様が好きだからだなんて思っている小学生はほぼいないと思う。

そして中学生になる頃にはほぼ行かなくなっていた。
思春期でなんか一緒にいるのが恥ずかしくなったというのもあるが、物で釣っていると分かって嫌になった。
いろんな人と出会っていく中で自分の好き嫌いや考え方がはっきりしてきたのもあると思う。
人柄があまり好きになれなかったのだ。

私が結婚して間も無くして母が癌になり祖父母のお世話をするようになってから、また見え方が変わった。
在宅介護だったが限界がきていたのでケアマネージャーさんと今後の話し合い、施設の検討、祖父母との話し合いが必要だった。
祖父は身体が不自由で頭はしっかりしていて
祖母は身体は元気だが軽度の認知症だった。

祖母、祖父、母、ケアマネさん、の意見がそれぞれ違うのですり合わせにはとても苦労した。
今となって良かった点は親子ほど近い距離感ではないので、冷静に考えて話し合いを進めることができたなと思う。
考え方、これだけは譲れないこと、今後どうなっていきたいのか、子どもについて思うこと(母親)等かなり奥深いところまで聴くことができた。

今日はその話を踏まえた上で旦那さんの話を聞いて気づいたことがある。

旦那さんはおじいちゃん、おばあちゃんが大好きだという。
家もかなり近いのでよく遊びに行っていたらしい。

旦那さんは側からみてめちゃくちゃ可愛がられていることがわかる。
旦那さんだけ明らかに、だが。

義理のお姉さんも可愛がっているだろうが、全然違う。本人はそのことに全く気づかなかったらしいが、私に言われて思い返してみると思い当たる節がいくつもあったらしい。
自分だけ買ってもらったり、いろんなところに連れて行ってもらっていたらしい。

初めて旦那さんの祖父母の家に挨拶に行った時、私は一度も話を振ってもらえなかった。旦那さんとだけ会話していてかなり疎外感があった。かと言って旦那さんが何か会話に入れてくれたりするわけでもなかったが。というかそれに気づいてなかった。そもそも座布団が旦那さんの分しか用意されていなかった。悲しい。
旦那さんが好きなジュース、5本(そんな飲むわけない)
好きなお菓子がたくさん用意されていた。

これだけ愛されていて好きなものを用意してくれて、夜更かしできて、いろいろ買っくれて、連れて行ってくれたら好きにならない理由がない。

好きだからよく家に行っていたのではない、良くされて好きになったからよく家に行ってたんじゃないかと、自分の時も含めそう思った。

結構これは自分の中で発見だった。物ごごろついたときからなんか好きという気持ちがあったのでその気持ちの過程に注目したことがなかったが、そういう経緯だったのかなと思う。たぶん。


もう一つ自分が親になって発見したことがある。
祖父母のところに遊びにいく=預ける
その人や頻度にもよるが、子どもからしたら嬉しいイベントは親にとってもかなり嬉しいイベントだったのだ。
旦那さんの話を聞いているとかなりの頻度で祖父母の家にいってご飯を食べたり、泊まったりしていたらしい。
まさに今の義理のお姉さん状態だ。
それって、ご飯作らなくていいってことか、と今になって思う。


実際義理の姪っ子は義理の両親のことが大好きだし料理も好きだ。
圧倒的に義理の実家で過ごす時間も長いのでおなじみの味が家ではなく義理の親の味になってしまったのだろう。
それゆえに旦那さんは義理の実家の料理を教わったのではないかと思う。


可愛い孫を思う存分可愛がれる祖父母、思いっきり遊べる子でも、自由な時間がつくれる親、3者にとって良いことなので、win,win,winだ。

ちなみに旦那さんは一人暮らしをしてから会いに行くこともなくなったらしい。
そんなに距離が離れているわけでもないのに。
誕生日もお姉さんに言われたとおりのことをしているだけだ。
年齢もいつも聞くのに忘れてる。私の方が覚えてしまった。
本当にそれ大好きか?大切に思ってるんか?とか思ったりした。

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