近代社会の「枠」を打ち壊すー「ピピロッティ・リスト あなたの眼はわたしの島」を観て
東京から水戸は意外と遠い。他の関東の主要都市と違い、都内から一本で行ける普通電車はほぼなく、高速バスでも片道2時間はかかる(首都高で渋滞にハマればそれ以上だ)。ではそこまで苦労して何をしてきたのかと問われると、どうにも返答に困る。なぜなら私はそこが美術館であるにも関わらず、ソファに座ってくつろいだり、ベッドに寝てまどろんだり、まるで自宅にいるかのような気分でいたからだ。
水戸市の水戸芸術館現代美術ギャラリーで「ピピロッティ・リスト あなたの眼はわたしの島」が開催された(