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仄暗い圧力

 仕事においても、プライベートにおいても、悩み事が尽きない。
力は尽きるのに。

 知人(あえて、友人とは呼ばないでおく)が、「死にたい」と漏らす。構ってほしいのか、本当に消え去りたいのかわからない。初めのうちは話を聞いたり、連絡したりしていたが、そのうち「またか」と思ってしまうようになった。

 死にたいと言われて、「お好きにどうぞ」なんて言えないし。どうしてほしいのかもわからない。
真に受けるべき事項だけど、深刻に抱えられるほどの器をわたしは持っていない。

 それをわかってほしいのだけれど。たぶん、相手は自分のことに精一杯だ。

 死にたいという言葉は、ある意味攻撃的だ。

 誰かが自殺すれば、何百人にも何らかの影響を与えるという。なかにはトラウマになる人もいるだろう。切実なのはわかるが、だから、自殺というのはアンフェアなのだと思う。

 そんなプライベート事情を抱えながら働いているのだが、仕事面においても、圧力を感じることがある。

 そう、例のクソ社員だ。

 サブチーフという立場でありながら、仕事は手を抜く、サボる、ルールを守らない、そして態度がでかい。

 害がないなら別にほうっておけば良い。

 問題は、イライラを、わたしたち部下にぶつけてくること。
 正直、ハラスメント案件だと思う。

 物を投げる、蹴る、八つ当たりのように暴言を吐く……。

 わたしが悪いのか?と錯覚に陥るほどだ。

 でも、社員を目指しているがゆえに、相談窓口や人事に連絡もしづらい。

 なぜ、こんな目に会わなければならないのか。どうしてあの社員の下でへこへこ頑張らなければいけないのか。
いつまで耐えれば良いのか。

 考えれば考えるほど、わたしはこの会社の正社員として働きたい理由が薄れてゆく。

 と同時に、「あんな奴のせいで負けてたまるか」という反骨精神みたいなものも湧いてくる。

 とりあえず、ぺちゃんこになる前に、自分を守るしかない。

 わたしの身は、わたしで守る。


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