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ウェブ小説として受けるほどドツボにはまる

 なぜドツボにはまるのか?

 市場がかなり限定されているからである。

 なろうテンプレを使えば、あるいは使っても、ダークファンタジーでもホラーでも世界観を作り込んだ本格的なファンタジーでも書けるというのは事実であろう。

 しかし実際になろうテンプレを目印に読みに来る人々は、そのような物を求めてはいないことが多い。

 従って、なろうテンプレ自体の創作の自由度とは別に、ウェブ小説としての受け線で言えば、かなり限定されたものになってしまうわけだ。

 そしてテンプレや長文タイトルには、読者を引き寄せる効果もあれば敬遠させる効果もある。それは以前、このブログ記事に書いた通りである。

 ホラーもダークファンタジーも、それが好きな人にしか受けない。ゆえにこの点では、いわゆるなろう系ファンタジー(ウェブ小説として受けやすいファンタジー)と大差はないかも知れない。

 しかしそのジャンルの要素を取り入れつつ、様々な層にアプローチすることが比較的やりやすいのに対し、(怖さやダークさを加減するのは、そのアプローチの仕方の一つである)ウェブ小説の受け線はそれよりはかなり限定された層にしか受けないようである。

 まあ出版不況と言われる今、ことさらにウェブ小説の商業出版だけが、売れなさ過ぎるとも言えないだろう。

 ただ、流行の過熱が沈静化した今、あえて作風を曲げてウェブ小説の受け線に合わせても、さほどのメリットがあるとは考えられない。少なくとも長期的に考えれば、だが。

 率直に言わせてもらえれば、ウェブ小説投稿サイトに埋もれている小説には、ウェブ小説の受け線ではなくとも、それなりにレベルが高く、商業的にも充分通用しそうな作品はけっこうありそうである。

 でも、今のところウェブ小説主流派に押されて突破口がない。

 突破口、というか読者につなげる導線をどう作るか、それは今後の課題だと思う。

 正直なところ、今の大手ウェブ小説投稿サイトに期待しても、あるいは文句を言ってもらちが明かないと思う。

 結局のところ、個々人がいろいろやってみるしかない。

 ウェブ小説として受けやすい小説が駄目という話ではない。それ以外にも需要はあり、その需要と供給をつなげるのが、今は難しくなっているというだけである。

 まあ中には、ウェブ小説主流派だけが小説の主な需要であり、他は微々たるものだとする見解もあるようだが、私はそうは思わない。

 供給と需要をつなげるルートを大手ウェブ小説サイトに期待しても無駄のようなので、私は自分なりにいろいろやっていくだけである。

 ここまで読んでくださってありがとうございました。また次回の記事もよろしくお願いします。

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