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「沸映り」と「白け映り」も難しい

前回は乱れ映りや地斑映り、段映りが難しいという話しを書きましたが、その続きです。
個人的にややこしいのがもう一つ。
それが沸映りと、白け映りです。

①沸映り

来派など山城伝の刀に現れる特徴の映りです。
厚くついた地沸がムラになって明かりに当てて見るとキラキラと輝きが変化して観える、などと説明されたりしますが正直分かりません。
個人的には白いもやのようなものと認識しています。
ということでこちらが沸映りです。
地鉄に黒っぽい所と白っぽい所が見えると思います。

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②白け映り

美濃伝の刀に多く現れるとされる特徴の映りです。
刀身全体にもやが掛かったように白っぽく見えます。
乱れ映りのように輪郭が明確にならないのも特徴かもしれません。

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刀身の写真だと分かりづらいかもしれませんが、押形の写真を比べてみてください。
似てないでしょうか?

・沸映り

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・白け映り

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③終わりに

この2つの映りの見極めについて自信は無いものの、来派の刀は刀身に潤いが強い気がするので、潤った肌に白っぽいもやが見えたら沸映り、カサッとした肌に白っぽいもやが見えたら白け映り、と何とも感覚的なモヤっとした判断を私はしています。
この辺りも明確に見極める方法が有るなら是非知りたい所ではあります。

そして白け映りはあまりプラスで捉えられない事が多いようです。
対して沸映りはプラスで捉えられる事が多い印象です。
素人目には殆ど同じに見えますがこの違いはなぜでしょう?
似たような見え方がする中でその差が地鉄の潤いにあるのなら評価の基準は地鉄の潤いにあるべきで、「白け映り=マイナス」に持っていくのは少し違う気もします。


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