刀箱師の日本刀ブログ 中村圭佑

刀とくらす。マニアックで奥の深いライフスタイルを紹介します。 部屋に飾れる刀の展示ケー…

刀箱師の日本刀ブログ 中村圭佑

刀とくらす。マニアックで奥の深いライフスタイルを紹介します。 部屋に飾れる刀の展示ケースを製作中。 刀が三度の飯より好き。 HP https://www.katana-case-shi.com/ ツイッタ https://twitter.com/katana_case_shi

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定期購読マガジン「刀箱師の日本刀note」スタートします!

このnoteも気が付けば630日以上毎日更新している日本刀ブログとなりました。実は1週間ほど前から「刀箱師の日本刀note」という定期購読マガジンをスタートしています。 今回はこのマガジンを定期購読するとどういった記事が読めるのか?について書こうと思います。 ①定期購読すると読めるものについてこちらでは過去に書いた記事を全て無料で見れる他(単体購入記事以外)、定期購読者の方限定で読める公にはあまり書きづらいような事など含めてまずは月に2〜4記事を目標に触れていく予定です。

    • 霜剣堂さんの日本刀展示即売会に行ってきました(2024年GW)

      今日はゴールデンウィーク初日。 霜剣堂さんの日本刀展示即売会にお邪魔しました。場所は原宿。 お正月とGWのタイミングに年2回開催されています。 今回お店前の展示刀は無銘の源清麿。 うねるような地景や沸粒が見て取れます。 霜剣堂社長の黒川さん曰く、作風から晩年頃の作ではないかとのこと。(因みに初期は源正行銘で、晩年が源清麿銘になります) 非常に覇気がありそうで是非手に取ってライト下で鑑賞してみたい1振。 到着時間は10時から5分ほど過ぎたくらいでほぼ開店と同時に入った感じで

      • 即売会前の心構えなど

        心構え、なんて大層なこと言える立場でもないのですが自戒を込めて…。 今年もこの季節になりました。 いよいよ明日から霜剣堂さんの即売会。 毎回様々な名刀が並ぶのでとても楽しみです。 今回は左文字の短刀が表紙のようです。姿からして品格がありますし、在銘かつ帽子あたりも左文字の特徴がよく出ているように見える典型作でこれまた凄そうな短刀です。 ところで皆さんは今欲しい刀はありますか? 私は今はどうしてもこれが欲しい!という刀はないものの、そういう何も目的や目標が無い、言い換えれば

        • カタログ新調&HPからダウンロードできるようにしました

          製品カタログを刀箱師のHPからダウンロード出来るようになりました。 「instructions」というタブをクリックして、赤枠を押すと開きます。 最新版のカタログはこちらに随時アップしていく予定です。 取りあえず今回脇差用の展示ケースなど新規製作した物をカタログに加えたり、一部写真を入れ替えました。 今後共、刀箱師をよろしくお願い致します。 ↓この記事を書いてる人(刀箱師 中村圭佑) 「刀とくらす。」をコンセプトに刀を飾る展示ケースを製作販売してます。

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          価格問い合わせの刀を買う時の難しさ

          価格問い合わせの刀を買う時の難しさ

          成木鐔⑱ 成木鐔のどこが良いのか

          先日「成木鐔のどこが良いのか?」と問われた。 確かに古作と比較すると古作の方が出来としては良いのはその通りなのだ。 例えば成木氏の信家写と信家本歌を比較すると、こう言っては失礼かもしれないが、鉄味についても、彫の書体の表現力などについても、それらからくる詫び寂び感においても、全て本歌の信家の方が上手い。 これは尾張写や金山写と比較しても同じ事が言えるだろう。 しかし私が好きなのはもっと別の所にあってそういう出来だけの話では無いのである。 分かりやすく言えば成木氏の作家として

          成木鐔⑱ 成木鐔のどこが良いのか

          【お知らせ】JAPAN ART EXPO2024に制作している刀展示ケースが展示予定

          2024/6/7~6/9、オランダのユトレヒトで「JAPAN ART EXPO」という日本刀をはじめとした骨董品の展示即売会があります。 私の製作している刀展示ケースも展示される予定です。 残念ながら現地に行く事は出来ないのですが、海外の方に魅力的な刀の展示をお見せする事が出来れば嬉しく思います。 そして何より、ケース内の刀の魅力が会場に来た人に伝わり、次の所有者が決まる手助けが出来れば私としてもとても嬉しく思います。 海外での展示会は私自身もまだ行った事が無いので分かり

          【お知らせ】JAPAN ART EXPO2024に制作している刀展示ケースが展示予定

          横浜支部鑑賞会(2024.4.21)

          昨日の東京都支部に続き、今日は横浜支部の刀鑑賞会に参加してきました。 本部から5振借用してきての鑑賞(入札鑑定)なので、銘は公開出来ませんが、3本入札で結果は以下でした。 1号刀:同然 中切先で身幅尋常、大摺上げ姿。乱れ映りが鮮明にたち小沸出来で匂口が締まり刃が冴える。直刃に小足が良く入り、部分的に逆がかったような刃も見える明らかな片落ち互の目などは見られない。 帽子はいわゆる三作風に見える。 刃区あたりが二重刃っぽくなっている箇所があり悩まされるが、正統系で入札して同然

          横浜支部鑑賞会(2024.4.21)

          東京都支部刀鑑賞会(2024.4.20)

          今日は東京都支部の刀鑑賞会へ。 テーマは「正宗十哲展出陳刀を中心として」で、先日の刀剣博物館で行われた「正宗十哲展」に並んだ刀5振をはじめ、相州伝の名品が並びました。 ①鑑賞刀 個人的に気になったのは長銘行光の短刀です。 正宗のような長谷部のような刃が何重にも絡む様子は常に行光の作で言われる「大人しい」という表現は一切似つかず、変化の激しい躍動感ある作でした。解説では「京極正宗のような」と仰っていましたが、まさにその通りの作風で。 あの作を見ると何が行光なのか、が良く分から

          東京都支部刀鑑賞会(2024.4.20)

          「刀剣美術」の誌上鑑定がQRで楽に?!

          「刀剣美術」という日刀保(日本美術刀剣保存協会)の会員になった人だけが貰える冊子があり、そこには毎月1題「この作者はだれでしょう」という形で問題が出されています。 実物の刀を見ずに誌面でやる刀の鑑定なので誌上鑑定。 今まで応募がハガキという事もあり面倒でやっていなかったのですが、なんと令和6年4月号の刀剣美術より、QRを読み込んで回答が出来るようになったようです!! QRを読み込むと、会員番号や住所(県まで)、名前、メールアドレス、紙上鑑定の答えを書き込む欄があり、それを書

          「刀剣美術」の誌上鑑定がQRで楽に?!

          名刀は海外へ。大名刀はまだ国内に。

          円安の影響もあり刀が海外で高く売れているようですね。 とはいっても全ての刀が海外で高く売れているわけではなさそうで、完全に2極化しているようです。 例えば清麿や虎徹、村正、正宗という有名工は高いそうです。 五ヶ伝で言えば相州伝は人気だとか。 金筋や砂流し、地景など目に見えて派手さがあり分かりやすいからかもしれません。 一方で日本人が好き?な粟田口などはそこまでの人気ではないと聞きます。 地鉄の奥ゆかしさなど相州伝の派手さに比較すると理解され難いからでしょうか。 貞宗くらいまで

          名刀は海外へ。大名刀はまだ国内に。

          展示会での個人蔵の出品について

          次回の刀剣博物館の展示「五ヶ伝と五カ国の日本刀」の展示目録が発表されました。 宇和島伊達侯爵家伝来の在銘国永や、名物鍋島藤四郎(吉光)、在銘の正恒や年紀入りの新藤五国光、名物大島行光、芦屋正宗や蜂須賀正宗、太鼓鐘貞宗、重美の廣光などなど個人蔵の名品も多く並ぶようです。 以前開催された「珠玉の名品展」も個人蔵中心の名品(特重)が並び素晴らしかったですが、前回の「正宗十哲」展もあれだけの名品がよく一同に介したと感動しました。 近年刀剣博物館での展示が凄い事になっている気がしま

          展示会での個人蔵の出品について

          第13回「刀屋さん見学会」レポ

          今日は13回目となる刀屋さん見学会を行いました。 刀屋さん見学会とは、刀をまだ手に取った事が無い人や、刀剣店に1人で入るのに抵抗がある初心者の方などを対象に、実際にお店で刀の鑑賞方法やマナーを教えて頂こう、という会です。 場所はいつもながら帝国ホテル内の「霜剣堂」さんです。 ロビーに綺麗な花が飾ってありますがその近くで参加者の方と待ち合わせお店に移動しました。 ①見学会スタートお店に着くといよいよ見学会スタートです! まずは実際に約350年前に制作された「寿命(としなが)

          第13回「刀屋さん見学会」レポ

          断捨離と預金減

          今日は刀装具を2つ下取りに出せました。 2つ出して1つ手に入れたので所持数マイナス1。 預金もマイナス。 引き出しの中に桐箱1つ分の空間が生まれました。 手持ちの刀装具が1つ減る、量が減る事になぜか嬉しさがこみ上げてきます。 これは断捨離出来た事への達成感に近いかもしれません。 買う時は「これしかない!欲しい!」と即買いしてしまったものも暫く鑑賞している内にあまり感動が得られなくなり、次第に鑑賞頻度が減り、気が付けば1ヶ月見ていないな、という物に変貌。 悲しいかな、これが現

          刃区数センチ上にありがちな凹み

          刃区から数センチ上が部分的に凹んだように見える刀を時々見る気がします。 以前購入した歴戦の刀と呼んでいるこの刀もこれに該当。 大げさに書くと、以下の赤線の様に刃区の少し上だけが一段下がっているように見えるのです。 研ぎ減りが進んだ刀であれば下の図の②の様に(絵は大げさですが)一度凹んだ部分はそのままの幅で伸びていくような姿が何となく素人考えでは自然に思えるのですが、結構①のように部分的に凹んだ刀を見る気がするのです。 部分的に錆が深く付いてしまった為、もしくは刀を受けた際

          刃区数センチ上にありがちな凹み

          漫画「燃えよ剣」で歳三がノサダの刀を手に入れるシーンがはめ込まれているようにしか見えない件

          2021年に公開された映画「燃えよ剣」 なんとその漫画も出ていたようで。 個人的に好きな映画の一つなのでその漫画版という事でこれは全巻読もうと決めました。 その一部が今日公式アカウントからXで投稿されており、内容はなんと土方歳三が二代兼定(ノサダ)を手に入れるシーンでした。 (尚、現実では歳三の刀はノサダではなく十一代兼定の為、司馬遼太郎原作の「燃えよ剣」はフィクションと思われます) このシーン、完全に土方歳三が悪い刀をはめ込まれているようにしか見えず面白かったのでなぜそ

          漫画「燃えよ剣」で歳三がノサダの刀を手に入れるシーンがはめ込まれているようにしか見えない件