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電楽サロン
2023年7月13日 23:59
前回 総合体育館の水銀燈が照らす中、氷川は目の前の出来事を見ているしかなかった。 会場の中央にリングがある。選手たちが意気揚々と立っていたマットは血の色で元の色がわからない。今や、倒れ伏す格闘家の山と化していた。 その山の上に片膝を立てて髑髏男がキックボクサーの胸に貫手を貫通させていた。〈何をしておる! 盛り上げよ!〉 実況席にいた中年のアナウンサーは短く叫んだ後、気を取り直して叫んだ