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お前らSlackを押し付けるなよ!

最近テレワークだとかなんだとかが流行っているみたいですけど、それにあわせて浮上しているのが「Slackマジ最高」という説

えーと、じつは自分のところの会社でも早期に導入を試みたんですが、単に流行を取り入れるしか能がないSEな方々のマスターベーション臭がプンプンしてて生理的にNGだったんで辞めました。ハイ。これを読んでる優秀なSEの方々には、どういうことかもうお分かりなのではないでしょーか。

Slackが便利なところ

まあ、便利といえば便利なんですよね。こうしたツールはまず、メールよりも抜群に早い。プライベートでLINEを使っている皆さんならお分かりの通り、チャットは連絡のスピードがめちゃ早いです。メールなんて、返信を待つのがつらくて……。

Slackをはじめとするビジネスチャットの利点は、このスピード感に尽きます。相手がどこにいようと、分からないことはすぐに返事帰ってくるし、了承も得やすくて、あっという間に仕事が片付いていく。おかげで、ビジネスのスピードがグンと早くなった! 

――とはいかないんですよ。経営者的な観点からするとね。やりとりのスピードは確かに速くなるんですがねぇ。どうしてでしょうねぇ。

珍妙な空気を作り上げるのが得意

Slackを前のめりになって使う方々には、一定の特徴があります。まず、仕事の「正しさ」を求める方が、Slackerにはとても多い。これまで正義感を振りかざしてこなかった方々も、どんどん「こっちの方が正解ですよね」的なコメントを差し込んできます。

間違ったことするより、まぁ正しいほうがいい。そんなこたぁ、小学生でも分かるわけですが、それでは顧客は集まりません。正しくてなおかつ、あっと驚く手法を取り入れて、やっと顧客が注目してくれるんですが、Slackでは同調圧力に押され、正しいだけのルートが押しに押されてつまらない仕事がやってきます

結果的に、公務員のような仕事をする羽目になるとかならないとか。

面倒な仕事とか、誰も思いつかなかったようなエクセレントな仕事なんかも同調圧力に押されて、いつのまにか存在しなかったことになる。そんな光景もSlackならよく見ることができますよ。

だってね、世の中の9割は、とくにアイデアなんて持たないの。降ってきた仕事をこなすだけ。めんどうな仕事いやじゃない? それに価値があるかどうかなんて、一握りの人しかわかんない。せっかく先進的なツールなのに、仕事を平均的なクォリティに地ならしするためのアプリケーションになっちゃう。それがSlackなんすよ。

トップダウンの仕事にはまったくもって不向き

Slackは、トップダウン系の仕事にはまったく不向き。とか言うと、「いやちょっとまて! 仕事は現場主体のボトムアップ型じゃないと!」なんてことを吹き散らす輩も出てくる。これが非常に面倒くさい

ビジネスはね、戦争なんすよ。勝つか負けるかしかないってこともないけど、たいていは「勝ち」に価値を求める傾向にあるわけ。そんなとき、大局を無視してボトムアップ型の戦略ばかり取り入れていると、いつのまにか転覆しているとかね。

はっきり言いますが、現代はトップダウン型の企業のほうが強いです。理由はまた別の機会に書きますが、今はトップダウン型で戦うほうがいい、ということだけ覚えておいてください。アップル、トヨタ、みなさんが好きな企業はみんなトップダウン型です。

そもそも、人間の歴史において、有能な一握りの方々を多くのフォロワーが支えるという図式で進化してきましたよね? え? 農民一揆? そんな例がいくつありましたっけ。トップダウンがイヤやだというなら、日本を出てなんちゃら共和国へ行って永住権を取得されるのがいいいのでは。

一方、Slackはどちらかというと庶民の味方的な。下の声が非常に強く出る。当たり前ですわな。企業は基本的にピラミッド構造になっていて、偉い人(有能な人)が少なくて、ヒラ社員が多い。もっともボリュームのある下層の価値観が蔓延してしまうと、なかなか強引なかじ取りができなくなっちゃう。恐ろしや……。

「うちの社長はバカだ」と愚痴を漏らしている社員が大勢いるのに、ロングランを続けているという理由にもつながりますが、基本的に庶民の価値観や知恵だけでは、大きな戦いに勝つことは難しいんですよ。だから、トップの命令に嫌々でも従う。これが結果的に庶民を守ることにもなるんです。

タピオカと同じでやり過ごすのがいちばん

タピオカはおいしいから同じってわけではないけれど、こうした理由でやりすごすのがいちばんです。テレワークなら、LINEでもじゅうぶん。下々の意見を無理に通して仕事をラクしたいなら、Slack導入もアリなんじゃないでしょうか。会社カーストの下位層が繰り広げるくだらないチャットにめちゃくちゃ時間を奪われるハメになりますがね。

――ところで、トップが「わが社でもSlackを導入したまえ」となったとき、あなたならどうしますか?


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