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コスメ選びで不安になるのは、もうやめることにした。

最初に言っておきたいけれど、私はコスメが好きだ。

いまでこそ家にいることが多くなって、しっかり化粧をする頻度は減ったものの、新作コスメを見るのは好きだし、リップを塗るだけでもテンションが上がる。

とはいえ、最近、コスメ選びがちょっと億劫なことに気づいた。

ざっくりと10年前の話。

その頃の私はデパコス万歳期で、ディオールにシャネル、ルナソル、Mac、アナスイあたりを中心に愛していた。
(プチプラはさらに溺愛していた。)

プチプラコスメの進化はめざましく、最近はクオリティもパッケージにもこだわった商品が増えたよね。

でも当時は、いい商品はあったけど、プチプラはプチプラなりの身なりをしていたので、私としてはデパコスの高級感あるお高くとまったパッケージが愛おしかった。

ボディクリームやシャンプーの類も、ドラストにあるものじゃなく、香水ベースのものや、ボディショップ、もしくは海外のものを使うという贅沢っぷりだった。

これだけ見ると、今の私と同じ人とは思えないくらいの経済力を感じるけれど、当時はその他をそぎ落としてでもコスメ類にお金を使っていたんだよね。

とにかく”テンションがあがること”が大事だった。

だから、「3度のメシよりコスメ優先」みたいな人の気持ちはよくわかる。
私は食欲に負けてちゃんとメシも食っていたけどな。

あれ、話がそれちゃった。

そう、だからね。
その頃の私のコスメ選びは、”見た目が可愛い”とか”限定”とか”テンションが上がる”が基準だったよね。

ざっくりと似合う似合わないというのはあるし、それは自分でも明らかにわかるから、なんとなくそういうのは避けていたくらいで。

ちなみに私はオレンジがことごとく似合わない。まるで土人形みたいになる。

さあ、そこで登場するのがブルべ・イエベ問題なんですね。

10年前は、少なくとも美容業界に籍をおいていない限り、ブルべかイエベかなんてのはここまで知られていなかった。

いまじゃもう常識みたいになって、化粧品メーカー側が「イエベさんにおすすめ」「ブルべカラー」とか言って売り出しちゃうくらいだからね。

これにより、私が長年感じていた”オレンジが苦手”という理由が明確になったし、その感覚は合っていたんだなと納得することもできた。

ちなみに私は何度かパーソナルカラー診断をしてもらったことがあるんだけど、毎度結果が微妙に違くてね。

それらをどうにかまとめると『基本的にはブルべ冬なんだけど、イエベ春ブルべ夏のトーンもイケるし、秋でもここらへんの色は似合う』という結論になるわけで。

いや、ナニベよ私。ミックスべか?なにこの方言み。

ほんで、カラーチャートとかで、「このビビットの…あとダークは…ペールカラーだと…」みたいに説明してもらってもさ、なるほどなとは思うけど、覚えきれねんだわ。

最終的には「まあ基本ブルべ冬はだいたいカバー出来るんで!ファイト!」みたいな締め方になるんだけどね。

そうするとさ、もうコスメ選びの時に意識しちゃうじゃん。

色選びの時に、「ブルべ向きカラーはどれかな…」とか思っちゃうじゃん。

だって、合ってない色つけてると顔くすむっていうし、インスタの比較画像とか見ると、確かに顔色全然違ったりするし、だったら似合う色がいいよなと思うじゃんね!

今では既存・新作問わずあらゆるコスメが、イエベ向きかブルべ向きか分類されているので、購入するときはすごく参考になるよね。

でも、いままで愛用していたコスメがイエベ向きだったと知った時の、なんだろね、あの、裏切られた感。笑

超気に入ってて、これまで何度もリピートしてきたのに、実は似合わない色だったかも説。こーわっ。

「信じてたのに!」ってなる。
なんで?私もコスメも悪くないのにね、絶対。

なのに、イエベ向きって知った途端、それまで超好きだったのに使うたびに「くすんでいるのかもな」「似合わないのかもな」という気持ちが一瞬ふわっと頭をよぎって、本来なら爆上がりするはずのテンションが、ゆらゆらと揺れる。

そして、なんだか段々と使う頻度が減ってしまう。

あんなに好きだったのに?

しかも最近は、『このカラーはイエベ向きだけど、青ラメやピンクパールが入っているのでブルべさんでもイケます』みたいなこと言うし。

え?ラメの色?青ラメ?え、そこまでシビアにいっちゃうの?

ラメとかパールの色とか、気にする?いや、気にしてもいいんだけどね。

でも「パール=キラキラ」「ラメ=ギラギラ」って認識だけでよくない?ねえ、いいじゃん!

あれ?あ、めんど。めんどくさ。やば。超めんどくさいわ。

ちょっと、いったん似合う似合わないとか辞めていいかな。
そこからいったん、退かせていただきたい。

化粧が下手でも、似合ってなくても、肌がくすんでも、なんでもいいので、とりあえず自分が好きでテンションが上がるメイクしていいですかね。
いいですよね。いいでしょうよ。

だって私接客業じゃないし。どこかの受付でもないし。モテたいとも思わないし。容姿を商売にしているわけでもないし。誰かに憧れられたいとかもないし。

そうじゃんね。
服だって、好きな格好してきたんだし、メイクだって好きな色を好きに塗ればいいじゃん。

テンション上がるメイクをすればいいじゃん。

自分の顔色も人の顔色もうかがわなくていいじゃん。

この世にはいろんな色があふれていて、世界は彩り豊かなのに、なんで似合う似合わないで、自分が楽しむ色彩の世界を限定しなきゃいけないんだろう。

あーもったいない!

パーソナルカラーとか骨格診断とかいろいろあるし、やってみたけど、それはそれで参考にするけど、ま、いいや、私は。

ただ、好きな色を顔にのせて楽しもう。

好きな色を選ぼう。好きなメイクをしよう。似合うじゃなくて、好きを選ぼうっと。

好きの基準は人それぞれだから、自分の顔色がよく見えて、似合う色で華やかにメイクできることを幸せって思う人がいても当然だし、たぶんそういう人のほうが圧倒的に多いと思う。

でも、私はそれがストレスだったんだってことに気付いたよ。

化粧品を選ぶたびに、「これ似合うかな」「顔色くすむのかな」とやわらかな不安がふわふわと漂っているような感覚だった。

コスメを手にするって、すごく楽しくてワクワクすることのはずなのに。

だから私は、もっと「見た目が可愛い」「ただのパケ買い」「いい色だと思った」「このブランドが好きだから」みたいなシンプルな理由でいいや。

「似合ってなくても全然かまわないでーす!だってこんなに好きな色で好きにメイクできてるんだから超幸せだもーん!」
というマインドで、ガハガハと笑顔でいられること。

心から楽しんでいる笑顔に勝るものは無いでしょ。そういうことにしよう。

さ、今日はどんなメイクをしようかな!

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