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【5stepでトラブル予防】SNSで情報発信 心がけたい「さしすせそ」

訪問いただきありがとうございます、教育探求家・ビデオグラファーの加藤聡です(元・日本テレビアナウンサー/報道キャスター)。

前回の記事では、情報社会の必須スキルとなったメディアリテラシーについて、ドラえもんの例え話を踏まえた3つの要素をキーワードに、私なりの考えをご紹介いたしました

今回からは、情報を利活用する具体的・実践的なポイントを記していきます。
その初回として、SNSを活用した情報発信の際に心がけたい5つのステップをご提案します。


SNSでの“炎上”よくあるパターン

インターネットの発展・普及やスマートフォンを始めとするデジタルデバイスの進歩などを背景に、誰もが簡単に情報を発信できる社会となりました。

大きなメリットがある一方で、使い方によっては人を傷つけてしまうリスクもはらんでいます。

断片的な情報をもとに投稿・拡散することで、実は的外れだったり、結果的に誰かを傷つけてしまう、というケースが多いのではないかと思います。

思いがけないトラブルにつながることも

ざっくり知っただけでSNSで発信をすると、意図しない炎上を招くリスクがあります。
そうした事態を予防するためにも、SNSを利活用する際に特に心がけたい観点を5ステップとし、標語を作ってみました。

その名も、SNSでの情報発信 心がけたい「さしすせそ」です。

着想のヒントは、ご想像の通り「料理のさしすせそ」です。

「せ」と「そ」は、割と強引

砂糖、塩、お酢、しょうゆ、味噌。
和食に欠かせない調味料として知られています。

このオマージュとして「さしすせそ」を考えましたが、皆さんのアイデアを持ち寄って、さらにブラッシュアップできればうれしいです。

問題パターンは「さ」から「そ」に飛んでいる・・・!

冒頭の炎上パターンを改めて見てみると、
「さ」ざっくり知る
の次に、
「そ」ソーシャルメディアで情報発信する
へ進んでしまっている、と捉えることができます。

この2つの間に、「し」「す」「せ」3つのステップを補いましょう!

「そ」の頭文字はSocial Networking Serviceでも良いですね

ワークショップで生徒が考えた事例

これまでメディアリテラシーをテーマに講演・授業を行う機会に、ワークショップ形式で参加者のアイデアを募ってきました。

高校生のアイデア例(姫路女学院のゼミにて)

情報と向き合う上で大切なキーワードがどんどん出てきます。
そうした機会を通じて、1人1人が考えてみるプロセス自体にも価値がありますね。

私なりの「さしそせそ」仮説

前置きが長くなりました、私なりにたどりついた「し」「す」「せ」をご紹介します。

「し」
調べる、しゃべる。

ワークショップで多くの方からも「調べる」は出てきました。

ただ、日常生活中で、いちいちリサーチをするのは難しいのも現実です。
そこで、「調べる」ことまではできなくても、例えば家族や友人、同僚など身近な人と「しゃべって」みる。
そうすることで、自分とは異なる意見や着眼点を得ることができます。

大切なのは、自分が触れた断片的な情報だけではなく、他の情報・視点・意見にも触れる姿勢をもつことです。

「す」
スタンス(意見・立場)を持つ。

ざっくり知った段階で反射的に自分の意見を決めるのではなく、2つ目の「調べる・しゃべる」を踏まえた上ではじめて、自分なりの意見・立場を持つことをお勧めします。

もちろん、「まだスタンスを決められないな」と感じる場合は、いったん保留するということでも良いでしょう。

また、一度スタンスを決めても、それがやがて変わっても何ら問題はなく、むしろ健全です。
ある瞬間の意見や立場に固執する事はなく、すべては変わり得るものだという柔軟な姿勢が、変化の激しい社会においては特に重要だと思うからです。

「せ」
誠実な態度で。

残念なことに、SNSには乱暴な言葉遣いが散見されます。
匿名で書き込むことができ、相手の顔も見えない状況がそうさせるのでしょうか。

一方で、相手と対面している状況では、辛辣な言葉遣いや態度をとることはあまり多くないと思います。

インターネットで情報を発信する時でも、その情報を受け取る相手と対面しているつもりで、誠実さを心がけたいものです。
それによって、過度に厳しい言葉遣いは、自ずと減っていくのではないでしょうか。

5つのステップでSNSトラブル予防

この 3つのステップを補った上で、最後のステップとして「そ」ソーシャルメディアに情報を発信する。

こうした活用をみんなが実践すれば、豊かな情報社会につながっていくのではないかなと考えています。

こうした5ステップを実践する中で、特に気をつけたいのが、誤った情報をどう見極めるかです。そこで次回は「フェイクニュースの見分け方」をテーマにしたいと思います。

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