2019814太平山三吉神社_三皇神社_日吉神社_200308_0037

ヒタカミのホツマ旅(秋田・番外編1)~太平山三吉神社総本宮

この記事は2019年(令和元年)8月に青春18きっぷを使い、東京から仙台、秋田、青森を巡ったときの記録です。「ヒタカミ」とは古代東北地方の呼び名で、「ホツマ」とはホツマツタヱという古代文献の略です。

予定外は必然?秋田で予定になかった神社を参拝することに、、、

宮城県にある鹽竈神社の最寄り駅「本塩釜」から秋田にある唐松神社の最寄り駅「羽後境」までは約6時間。鹽竈神社で思いがけず長居をしたこともあり、予定していた時間をかなり過ぎていました。

「このままだとゆっくり参拝することはできないな」
僕は行きたい神社は時間をかけてゆっくりと感じたい派。鹽竈神社みたいに予定よりかなり長く滞在することもしばしば。電車の中で、足早に神社を出る自分を想像し、ちょっとガッカリした気持ちだったのです。

この日は秋田市にある従姉(いとこ)夫妻の家に泊めてもらうことになっていました。電車に乗りながらラインでやり取りをしていると「じゃあ、明日朝一で車で連れてってあげるよ!」と言ってくれるではありませんか。ありがとう!

ということで、羽後境駅を越え、そのまま秋田駅まで行くことに。いとこ夫妻が車で迎えにきてくれました。ちょっと驚いたのが仙台より秋田の方が暑いことです。なんでも、今年は夜になってもあまり気温が下がらず、クーラーをガンガンかけているのだとか。

「まだ時間あるから、この辺りの神社に連れてってあげるよ」
といとこが言ってくれたので、予定にはなかった神社巡りが始まります。

ゆっくり参拝出来ないからと、この日の唐松神社行きを諦めたのですが、まさか違う神社、予定外の神社を参拝することになるとは(笑)しかも三社も。確かに8月で日も長いし、普通に参拝するなら全然平気なんですよね。

「私らは車の中にいるからね」
ただ、いとこ夫妻は神社には興味がないらしく(笑)でも暑い中、わざわざ連れて行ってくれる気持ちがホントありがたいですね。

太平山三吉神社総本宮へ

最初に参拝したのが、太平山三吉神社総本宮です。

2019814太平山三吉神社、三皇神社、日吉神社_200308_0036

ん?

2019814太平山三吉神社、三皇神社、日吉神社_200308_0035

「赤沼唐松神社」という名に目が留まります。御祭神は唐松大神。唐松神社より子授け・安産の神様の御分霊を頂きお祀りてしているとのこと。この日はもともと唐松神社へ行こうとしていただけに、チョットしたご縁を感じます。

2019814太平山三吉神社、三皇神社、日吉神社_200308_0042

2019814太平山三吉神社、三皇神社、日吉神社_200308_0041

2019814太平山三吉神社、三皇神社、日吉神社_200308_0040

2019814太平山三吉神社、三皇神社、日吉神社_200308_0039

2019814太平山三吉神社、三皇神社、日吉神社_200308_0038

ご由緒によると、、、

創建は673年、修験道の開祖である役小角(えんのおづぬ)によって。1346年前なのでかなり古いですね。801年の坂上田村麻呂が東夷征討の際、戦勝を祈願して堂宇(どうう)を建立。奉納された御鏑は神宝として伝わっているとのこと。

前日、多賀城跡へ行ってきただけに「坂上田村麻呂」の名前が目に留まります。

こちらの神社は二つの信仰があいまって古来より崇敬されてきました。薬師の峰・修験の山としての「太平山信仰」と力の神・勝負の神を崇める「三吉信仰」です。「三吉信仰」については、神社のHPより引用させていただきます。

三吉霊神は力の神、勝負の神、破邪顕正の神である。曲がった事が大嫌いで、力持ち。弱きを助け、邪悪のものをくじく神様である。
太平の城主藤原鶴寿丸三吉は郷人の面倒を良くみた名君であったが、他の豪族にねたまれ追い出されたため、世を捨てて太平山に篭り、太平山の神様即ち大己貴大神、少彦名神様を深く信仰し、修行せられて力を身につけ神様として祀られた郷土の神である。

引用:太平山三吉神社総本宮HPより

大己貴大神(大国主命)、少彦名神様は出雲の国造りを共にした二柱の神様です。ホツマではオホナムチ、スクナヒコナという名で記されています。
「出雲の神様がなぜ秋田に祀られているの?」と思った人もいるかもしれません。

神道には、神霊を元々お祀りしているお社から別のお社へ移すという「分霊(わけみたま・ぶんれい)」という概念があります。出雲と秋田で場所が離れていても何ら不思議ではないのですが、分霊するにもなんらかの理由があるはずですよね。


ホツマにそのヒントがあります。父ソサノヲからイヅモ(出雲)の国を継いだオホナムチは自国の運営に努め、繁栄させていきます。しかし慢心があったのか、度を過ぎる行為を咎められ、アソベのアカル宮(津軽)に国替えさせられてしまうのです。

青森県でオホナムチに所縁が深い岩木山神社も後日参拝しましたが、すごくパワフルなところでした(別の記事にて書きます)。スクナヒコナはヤソキネ(6代目タカミムスビ)の子です。つまりヒタカミ(東北)出身。

お二人が東北地方に所縁(ゆかり)があることが分かりますね。

2019814太平山三吉神社、三皇神社、日吉神社_200308_0043

2019814太平山三吉神社、三皇神社、日吉神社_200308_0049

2019814太平山三吉神社、三皇神社、日吉神社_200308_0046

2019814太平山三吉神社、三皇神社、日吉神社_200308_0048

2019814太平山三吉神社、三皇神社、日吉神社_200308_0047

夕方に差し掛かる時間帯だからか、境内はあまり人はいません。時より吹く風が心地よく、まだ容赦なく照り続ける太陽の日差しをいくぶん和らげてくれます。

参拝のご縁をいただいたことへのお礼をお伝えしました。予定になかったとはいえ、神社に偶然くることはないと思っている僕は、何かしらのご縁があると感じていました。

神様の世界にも人間と同じようにネットワークがあるといいます。ヒタカミの旅はまだ続きますが、この後訪れる神社の神様への仲立ちをしてくれていたのかもしれませんね。

この後、二社案内してもらいました。また次の記事で書いていきますね。


太平山三吉神社のHPはこちらになります。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?