見出し画像

【寄席エッセイ】鼻の中のポリープの正体が明らかになったんだ

前回の鼻ポリ2


えぇ!?またもや帰ってきたの??常駐してるん???


過去から未来。未来から過去。バックトゥザーフューチャー!ミスターチルドレン!ハイロウズ!いや、別にデロリアンに乗ったりしないよ?かっこいいよね。デロリアン。ついに台に上げられた男。彼の頭痛を調べるべく、機器を動かすナースに緊張が走る。いや、緊張が走っていたのは他でもない、台に寝転んだ男だった。彼の脇腹は攣っていた。痛かった。うぇぇぇん!って言いたかった。でも声を上げたら・・・死・・・(そんな事無いけど)スキャンを終え、写った影には実はあるはずの無いものが写り込んでいたのだ・・・新感覚サイレントラブコメ4DXミステリーホラー風ドリア。鼻ポリ3!




チャンネルは!そのまま!!!








はい。





スキャンが完了し、耳鼻科からの電話。CTの結果が共有されたもんだから予約をとってまたこい。との事。


一回行ったことある病院だからね。手慣れたもんですわ。ほいほい。







予約の時間に病院に行く。まぁ洒落た空間。でも大丈夫。タッタリィ↑スワッタリィ↓しないよ。もうオイラってば大人だかんね。予約も取ってあるし、ドカッと座ってれば大丈夫ってもんヨォ。










・・・あれ?30分経った?







別に時が飛んだ気配もないし、トゥルルルルって電話がかかってくる人もいない。ドッピオはここに居ない。キングクリムゾンの気配はないってもんだが結構待つな。前回がスムーズ過ぎたのだろうか。



ミマワシタリィ、ミマワサナカッタリィ、タッタリィ↑スワッタリィ↓エホンヲ・・・ドウスルゥ・・・ヒラァ・・・カナァィイイ!!!




立ちボーカルでエレベーターの照明を浴びながら上下に動き続けていたら呼ばれた。結局1時間ぐらい待ってたわ。東京って人口多いもんねぇ。うん。






でもそれで怒り出しちゃう人もいるもんだからね。大変な事ですよ。1人1人丁寧に話聞いてるんだから時間がかかっちゃうのは仕方のない事だどもねぇ。事だども自分だけの状況にフォーカスしちゃうと人間って途端に周りの人に厳しくなっちゃうもんだから。自分も本当に気を付けないとねぇ。







「副鼻腔炎ですね。慢性化してポリープがおっきくなってたようです」






CTの画像を見ながら先生は淡々と教えてくれる。






「ここが黒くなっているでしょう?」






画面のほとんどが黒いので「はい」と答える。先生。私は何もわかっていません。



「この部分が炎症しているので・・・」



その後色々説明してくれていたがあまり覚えていない。とりあえず、副鼻腔炎というやつでそれをほっときすぎたからポリープができている。というまぁ鼻ポリ1で先生が言っていた内容と同じ感じだった。





「それでお薬は効いてますか?」





よくぞ尋ねてくれたよ先生!





これがまぁー!すげーんだよ!鼻が通るの!臭いがするんだよ!!!
食べ物食べたらちゃんと違いが分かるんだよ!この料理!こんなにおいしかったんだ!とかラーメンってこんな味だったんだ!とかね!!!あと!自分の部屋がこんな匂いだったんだとか、お風呂場の此処って掃除しないとこんな匂いだったんだとか・・・あれぇ?アタシのTシャツの匂い。限界頂点じゃない???とかさァ・・・



つまり!食べ物の匂いが分かるようになって食べる喜びが爆発してるのと!
・・・鼻が死んでいた方が幸せだったなぁって思うようなシーンって結構あるなぁ・・・って悲しみと・・・上の子がまだおむつ履いてる時から鼻死んでたっぽいんだよなぁ(だからおむつ変えるとかそういうの全くきつくなかった)





喜びと苦悩を顔いっぱいに表現してる私。雷神と風神の顔がハーフ&ハーフ。ん?それチョイスあってるか?おっきいくくりで言ったらまぁ偉大な感じって事でいいよね?ハーフ&ハーフのピザって何を乗っけたらいいか悩むよね!友達がピザの宅配悩みすぎて「いっそ、マルゲリータとマルゲリータのハーフ&ハーフにしない?」って質問された時、「それマルゲリータだよね」って突っ込まないで言われるがままに店員さんに尋ねたことあるよ。私。「マルゲリータ一枚ですね!」って言われた。ホント店員さんやさしくて鼻からドライトマト出るかと思ったわよ。




そんな表情を見て先生は優しく伝えてくれる。




「薬の経過がいいようなので、3カ月くらい薬を飲んでみましょう。それでもまだ問題があるようなら手術ですね」






ほぁ!?そういう感じ?






というわけでしばらくは薬を飲み続ける事になった。
「手術したほうが面白い話が持ってこれそうなんだけどな・・・」
という謎の使命感を胸に。男は病院を去っていくのだった。




と、いうわけで鼻ポリ3で鼻ポリは一旦完結です。先生の次回作にご期待ください!!!
















などと。書いては見たもののつくづく健康というのは大切なもんである。
笑い飛ばせるような鼻茸の話ではあるものの、おおよそ4、5年くらい私は嗅覚をすっ飛ばしていた為その間に食べたご飯は皆ちゃんと味を理解できていなかった。

考えれば考えるほど惜しい時間を過ごしたと思う。

でも反面、その嗅覚の死亡のおかげで赤ちゃんのうんこの処理も吐瀉物の処理も表情を一切曇らせることなくひょいひょいとできていた事実もある。

ただまぁ鼻が生きていた方が当然いいんですよ。うん。
一つの病院にこだわらず、セカンドオピニオン的に病院を回るのって大事だなと思った。
元々の病院が悪いとかちゃんと見てくれなかったとかそんな感情は一切ない。
ただ自分のモノの見方の狭さ。一つの病院に行けば大丈夫だろうなんて考えていたのは
新しい場所を探す事のめんどくささと恐怖みたいなものがあったからだと思う。

今当たり前にあるものを違う角度から見られるように。上手くいかない事もあるかもしれないが、一つの視点に凝り固まらないようにしたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?