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社会人で大学院を目指すなら現実的な履修計画を

食マーケティングコンサルタントの河合真由子です。
私はこの春に大学院修士課程に進学をしました。今、M1です。
私が大学院に進学した話をするとまわりの方でも実は大学院にいきたいとおもっているんだ・・・というご相談を受ける事が増えました。

そこで、今から大学院進学を目指す社会人の方のために、現実的に履修・研究するための様々な制度についてお話をしたいと思います。


修士課程の2年間でやれることは案外限られている


まず、私の所属する研究科は、修士課程は通常2年で修了する研究科となっています。
専門課程でない限り、おそらくこの2年というのがどこの大学院でも標準的な履修期間であると思います。
ただ、この2年間というのは現実的にはかなり短いと感じています。
その理由として、まず第一に、大学院修士課程でも単位を取得しなければならないことが挙げられます。私の通う大学院では修了要件として30単位取得することと定められています。また、大学院の授業は、いわゆる受け身の授業というよりは、輪読であったり、ディスカッション、レポートなど、積極的に参加することが一般的です。無論、それらは本当にありがたい環境でもあると思います。ただ席に座ってさえいれば単位がもらえる授業には正直面白みもないですし、積極的に意見交換したり、発表したり、自身の考えや調べた内容を文章にまとめて提出するといった行為は、ビジネスを行なう上でもとても役立つからです。
ただ、その分の時間的負担も増えるため、純粋に研究のことだけを考えていられる時間は意外と少ないです。

第二に、学校の特性上、長期間の休みがあること。無論その間、全く何もしないわけではなく、自身の研究に当てる時間として、研究をすすめればいいのですが、ただ、学校自体が休みのため、自分で自分をコントロールして研究を着実に進めて行く必要があります。私の場合は、仕事と並行しているため、学校の休暇期間は、仕事にウェイトをおいていることも関係していますが。

主には単位取得のための授業にかかる時間が想像以上にかかることが挙げられますが、現役の学生はこれにプラスして大学院進学と同時に就職活動も始めなければならず、かなり時間的な制約はあるなと思います。
その間でこの2年の間で研究のために費やせる純粋な時間はどれぐらいあるだろう?と考えた結果、やはり2年では足りないのではないのかなというのが、正直な感想です。

社会人でも大学院進学するための現実的な制度


とはいえ、社会人でも仕事と両立させながら大学院に進学している方がいます。そういう方たちにヒアリングすると、学校には進学しやすいように様々な制度があるということを教えてもらいました。
ここでは2つの制度について紹介したいとおもいます。

科目履修生度

これは、私の知り合いの方で大学院に進学経験のある方数人が実際に利用されていました。大学院進学を目指すにあたり、やはり単位取得のための授業というのが相応に時間がかかります。そのため、正式に大学院に進学しなくても、授業単位で履修することができる制度です。そして、たいていの場合は、正式に大学院に進学後、取得単位として認められることです。これならば、大学院に進学後、純粋に研究に費やせる時間というのが圧倒的に増えます。
ただでさえ、時間との戦いである社会人大学院生にとってはとてもありがたい制度だといえます。ただ、残念ながら私の進学先ではこの制度はありませんでした。

長期履修制度

もう1つ標準履修年限を超えて履修することができる長期履修制度というものがあります。これは、私の通う学校でいえば、標準履修期間2年のところを、会社員と並行して大学に通うなど正当な理由がある場合に限り最大で4年間で履修することが認められる制度です。(学校、研究科単位で認められる場合や、年限が異なります。)
私は、実際にこの長期履修制度を利用して進学をしています。
最初は、まわりがどんどん先に進んでいくことに正直焦りがありましたが、進学して半年経ち、改めて長期履修を選択してよかったとおもっています。

理由としては、同じように仕事をしながら進学した同級生たちをみていると、本当に時間がなく大変そうであること。(お尻が決まっているので、そこまでにやれる研究をやるという現実的な考えを持たなければならないケースもあるということです。)
そして現役で進学してきた学生たちを見ていても、研究と就職活動などに追われていてやはりあまり余裕はなさそうだなと思っています。

私の場合は、所属している研究室が心理学をベースにした研究をしていますが、まず心理学の素養が全くなかったこと、また現役の学生時に、卒論を書いていないこともあり、長期間腰を据えて取り組む必要があると感じ、長期履修制度を利用させていただいています。
大学院生ではあるものの、不足している知識を補うため学部の授業にも参加させていただき、しっかりと基礎力をつけることがまずはこの1〜2年の課題です。
 

仕事と学業との並行は、想像以上に進捗が遅いことを前提とする。


この半年、仕事と学業と並行してみて感じたのは、学業は想像以上に進捗が遅いことです。
普段の仕事のペースで考えると、相当遅いです。ですから、レポートや課題などを普段の2倍から3倍以上のバッファをみて取り組む癖がつきました。実際に、今も、初年度の研究発表会が来年1月にありますが、すでにそのための発表資料は半分以上作成しています。

この遅さをどう捉えるかは、その人次第ですが、やはりこれまで完璧に仕事をこなしてきたヒトほど、自身のできなさや、(他人やいつもの自分のペースと比較した)遅さと葛藤することになると思います。
でも、それをとやかく言っても、もう仕方ないことです。
それよりも、あえて余裕を持って立てた自身の研究計画に従い、一歩一歩を着実に前に進めることのほうが大切です。
せっかく、時間とお金を投じて進学するならば、きちんと意味のある時間を過ごすことに全振りしたほうがよいというのが私の考えです。


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