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SPOT TEACHER主催:キャリア教育授業リフレクション〜子どもたちとの出会いから未来に種を蒔く〜#2

前回のキャリア教育授業に続き、UXリサーチャーとして小学校5年生の社会科の授業に参加する機会があった。このようなゲストティーチャーを招いた授業は先生をサポートする活動家、SPOT TEACHER代表の松下さんが推進している活動で、子どもたちが様々な職業に触れ、将来の可能性を広げるためのものだ。さまざまな異なる職種の方々と交流し、生き方や仕事にかける情熱に触れ、将来について考える一助となることを目的としている。

初めに、UXリサーチャーの仕事について話した。子供たちに伝えたかったのは、どんな業種や業界であっても、製品・サービスを利用するお客様がいる限り、体験を作る・良くためにお客様がどうしてほしいか考えるのではなく、お客様を理解して必要なものを提供することが大切だということ。
子供たちからは「インタビューの分析はどんな方法を使っているのか?」「お店がたくさんあるのに遠いお店にどうやっていくのか?」など、興味津々の質問が飛び交った。

たくさん質問する子、お友達と何を質問しようか相談している子、恥ずかしそうにしている子など、子供たちの様子は様々だった。それを見て、彼らがどんなことに興味を抱いているのか、どのように感じているのかを知りたいと思い、子供たちとの対話の時間の配分を多くとった。一方的な授業にはしたくなかった。

今回の授業では、子供たちに伝わりやすいよう、資料作りや言い回しのアレンジに多くの時間をかけた。小学生の子供を持つ友人にヒアリングを行い、子供たちの興味を引くために好きなお菓子を題材にしてユーザー体験の説明を行うなど、授業を工夫した。今回は社会科の授業のたった一部だが、小学校の先生が全ての授業でこういう工夫をしながら授業を作っていると思ったら、どうにかして力になりたいと思った。

主催者の松下さんは元小学校教師であり、この課題やゲスト講師による効果を知っている当事者だ。その行動力、熱意、彼女の経験から、未来の教育に対する新しい可能性を感じることができた。
先生たちが誰もいない職員室の前を通った際、松下さんが「これが現実です。先生が足りず、教頭先生さえも授業に入っている。職員室には誰もいない」と語る姿に、教育の現状を垣間見た気がした。この輪が広がり、より多くの先生の助けになり、子供たちの学びの幅が広がることを願う。
小学校5年生の子どもたちとの対話が教育の現状や未来について考えるきっかけとなり、これからも子供たちの可能性を信じて応援していきたい。

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