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連鎖を断ちきる

ラングドシャが美味しい。

見かけた時に何かがひっかかって、少しためらったものの買い物カゴにいれた。

ちょっとした違和感をそのままにしてもいいけれど、また同じように感じる時がくるだろう。だったら、今のうちに向き合ってみようと思った。(とはいえ、ただ買って帰っただけである)

帰り道に思い出した、…昔一緒に働いていた人だ。入ったばかりの時、お裾分けしてくれたのがホワイトチョコのラングドシャだった。

あの方らしいなぁ、と思ったのだ。甘いものとはいえ、定番のクッキーや子供が真っ先に選ぶようなものではない。

自分の行いや選んだモノが相手にどんな印象を与えるのかだとか、自分の見せ方を普段から考えているんだろうなぁ…と。美味しくいただきながらも、当時はそう感じたのだ。今どうしているだろうか…。

退職してから当時のことはあまり振り返らなかった。けしていい思い出だけではないからだ。今こうしてささいなことを思い出せるのは、当時の出来事がやっと"過去"になったからだろう。

バウンダリーの本を読みだしてから、自分の内面を見つめる時間が増えた。

自分が当時感じることが出来なかった"痛み"や"怒り"。マヒさせてなんとかしのいでいた。それを感じ、自分に理解させる作業をしている。

"自分自身と向かい合い、感情を感じて浄化すること。"
"人は自分自身に向き合わない限り、どれだけ年齢を重ねても、本当の意味で自分の行動や思考のパターンを変えることはできないのです。"
"些細な疑問であったとしても、その「なぜ」がわかるまで、私たちは人生に繰り返しその「なぜ」に関連する出来事を引き寄せては、その瞬間感じた「なぜ」の違和感を理解しとかし納得しようとします"
(バウンダリーの教科書)

痛いけれども、味わってしまえばこの連鎖に終わりがくる。避けるよりは向き合えば、痛みも少ない。長い苦しみの発端となった当時の出来事、それに繋がる感情の鎖を一つ一つ見つめて、断っていこう。