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【TRILL】多国籍チームでのプロダクトマネジメントの課題と面白さ

こんにちは!
delyでプロダクトマネージャーをやっているkoba(@kazkobay)と申します
去年の7月からTRILLアプリのプロダクトマネジメントをしています。

TRILLでは現在約半数程度のメンバーが外国籍のチームでプロダクト開発を行っています。

チームの採用資料からの抜粋

チームに本格的に外国籍メンバーJoinし始めてから、約9ヶ月程度。
今回の記事では僕自身が経験した、グローバルなチームのプロダクトマネジメントを実践した挑戦と失敗について書いてみようと思います。

特にこの記事を読んで欲しい人

プロダクトマネジメントについて興味がある人
グローバルチームでのプロダクト開発に興味がある人
日本で多国籍な環境でプロダクトを作ることに興味がある人

なぜdelyはグローバルなチームでのプロダクト開発に挑戦しているのか

まず初めに、よく面接でも聞かれるのですが、なぜdelyがグローバル化に踏み切っているのかについて簡単に説明します。それは将来的にプロダクト開発のレベルをグローバルレベルで戦えるような体制を作っていきたいと思っているからというのが理由です。

将来的に日本以外の国でサービスを提供するとなった時に、多国籍なチームで、英語を中心としてプロダクト開発ができるような体制を今から準備しておこう!という事を目的として、TRILLの開発チームのグローバル化を行う事になりました。

これに関しては弊社Podcastでも意図を深く話しているので、ぜひご興味のある方は聞いてみてください。
【グローバル化の背景についてのPodcastはこちら👉】


体験談と課題・面白さ

ここからは、このグローバルチームでのプロダクトマネジメント最前線でやったこととして、僕自身の体験談やそこで感じた面白さ、課題について記載しようと思います。

※ これは僕自身だけでなく、一緒に働くチームメンバー、そしてGT(グローバリゼーションチーム)の多くのサポートを受けてやってきました。
【GTチームの取り組みもこちらの記事で紹介しているので、ぜひ合わせてご覧ください👉】


ドキュメントの英語化

まずはじめに、チームでのコミュニケーションを円滑にするために、様々なドキュメントを英語化していきました。

👆開発チームTOPのページ
👆入社時の開発カルチャーを説明するページ


TRILLでは英語でのプロダクト開発環境が初めてだったため、自分たちがやっている事をどこまで英語化しなければならないのかわからなかった課題がありました。
そのため、まずは共通してアクセスする場所から英語化を進め、大枠の共通理解を作るところから、小さくスタートさせていきました。

最初から完璧な形で作ることは出来ないので、大きな役割を果たすドキュメントから作り始め、その後徐々に全ての開発チケットを英語化していきました。


重要方針はドキュメントと図の両方で伝える

また、クオーターの始めは、次のフォーカスポイントについて記載したドキュメントと目標を図式化したものを作っていきました。
こういった戦略の大きな方針や変更・アップデートがある場合はドキュメント+図式化を用意して対応していきました。

プロダクトのグロースサイクルを示した図
Qのフォーカスポイントを示した図
Qの中で改善のステップを示したもの

自分は昔からよく図式化を行っていたのですが、これは言語の壁を超えてプロダクトマネジメントを行う際にも、ドキュメントだけでは伝わらない部分をイメージで包括的に伝える上で有用な手段でした。

以前書いたプロダクトマネジメントの勘所で詳しく書いているので、ご興味ある方はご覧ください。


事前に壁打ちする

またこういったドキュメントを全体に展開する前には、仲良くなった1人のグローバルエンジニアにドキュメントを見てもらい、もっとこうしたら伝わりやすいというアドバイスを頂いたりしました。

実はこれは、チーム組成初期に全然意図が伝わらなかった失敗から行うようになった行動です。
経験や、前提条件が違うメンバーにわかりやすく伝えるために、自分の思っている事は果たして伝わるのか?を一度誰かに壁打ちするのは、特に外国籍メンバーと一緒に仕事をする上でも重要だと感じました。

率直に伝える

また、頂いたアドバイスの中で、意識していたことは、特に率直に伝えるという事でした。
日本語は特に婉曲的かつハイコンテキストな文化のため、何が言いたいのか中々伝わりにくいという事が起きがちでした。
現在はSlack上でも意識してコミュニケーション方法を「Yes」「No」がはっきりわかるように取っています。

余談ですが、チームメンバーの1人が教えてくれた、この本は異文化でのコミュニケーションを理解する上でとても有用でした。

コミュニケーションの量を増やす

一緒に働くメンバーとして、コミュニケーションを増やし、相互理解を生むような取り組みも何点か行いました。

特に感じていた課題として、この時のTRILLは急増したメンバーで作られていたチームだったので、お互いの事をよく知らず、チーム共通の理解やルールがかなり乏しい状態でした。そのため多少時間をかけてでもチームの納得度や認識を合わせる事にまず注力していこうと考え、共有のための時間になるべく多く割くようにしていました。


毎週のレトロスペクティブでしっかり議論する

具体的にはスプリントの振り返り時にはレトロスペクティブを実施し、チームでの投票に応じて、今話したい項目に投票を行い、15分程度改善点について話し合う時間を設けました。

ある週のレトロスペクティブ

実はこの前に起きてしまった失敗として、焦ってルールをどんどん決めて作ってしまったせいで、メンバーからなぜやるのか?なぜ進めるのか?を聞かれる事が多くなってしまい、メンバーの中でも理解度がかなりずれてしまう事がありました。

自分は正しいと思っていても、別の視点から見るとずれている。理解されていない、という事が仕事ではよくあるため、各々が今感じている課題を出してもらい、投票が多く集まったものから議論するようにしました。そうする事で、チーム全体がどういった事を考えているのかを把握できるようになりました。

課題と今後チャレンジしていきたい事

約9ヶ月と短い間ですが、グローバルメンバーを含めたプロダクトマネジメントで僕自身が大きな課題として感じた課題は以下の点でした。

  • プロダクトの意思決定に対して、プロダクト以外のドメイン特有の情報について理解がないと、意思決定の理由が伝わりにくい

  • 社内で別の部署で流れている情報が日本語のため、開発以外の情報にアクセス出来ずに、全体状況が伝わりにくい

自分はプロダクトマネジメントにおいて、一緒に働くチームメンバーの理解度が高い方が、プロダクトとしての完成度が高まると思っているので、
より納得度を持って意図を伝えられるように、僕自身の英語能力とコミュニケーションの機会を増やしていきたいと思っています。

プロダクトマネージャーとしての指針


結論:大事なのは個人の「人」として向き合う事

ここまで書いてきて、グローバルチームでのプロダクトマネジメントをやってみて感じた課題は多くあるのですが、1番大事なのはやはり、言語の壁を超えて、その人個人としてPerson to Personで向き合う事だと思います。

プロダクト開発においても、素直に一回話せる関係になって、話した方がいいなと思、もちろん相手の気持ちとかもあるし、僕だけの努力ではないですが、心を開いてもらって、ラフに、カジュアルに話せる方が、その人に興味持てるし、良い会話ができるし。この方がチームとして働く上で、良いんじゃないかなと思っています。


最後に

現在のTRILLチームで働く環境としては以下のような特徴があり、このような環境に興味がある方に取っては面白い環境だと思っています。

  • 日本の中でも数少ない日本人・外国人が半分ずつ混じり合ったチーム

  • バックグラウンドが違う方々とお互いに理解しながら働ける環境

  • プロダクトの改善もかなりチャレンジングに変更しているので変化を多く感じられる

  • 英語と日本語が混じり合った環境で、両方の言語を使って仕事をしたい、よりお互いの言語を学びたい!という人が多い

この辺りに興味がある方は、ぜひカジュアルにお話しましょう!

おまけ

チームの雰囲気がわかるような写真を何枚かピックアップしてみました🍝

メンバーのお子さん祝い
😊✨
優秀な新卒のメンバーと先輩エンジニア


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