ちょっぴり怖い話(霊安室でいたずら)

これは、知人女性から聞いた話です。
知人女性が高校生の頃の話です。

彼女には大学生のお兄さんがいました。
そのお兄さんが実際に体験した話だそうです。

夏休みのある夜、お兄さんのところに友人が3人遊びに来ていたそうです。
どういう経緯かわかりませんが、廃病院に肝試しに行くことになりました。

妹である知人女性も誘われたそうですが、怖いので頑なに断ったそうです。

お兄さんは3人の友人と一緒に、友人が乗ってきたクルマで、自宅から1時間ほどの場所にある廃病院に向かいました。

住宅街から少し離れた場所、森の中にその廃病院はありました。
誰もいない駐車場にクルマを停め、4人は病院に向いました。

周囲に柵が張り巡らされていたそうですが、誰かが忍びこんだ隙間があり、4人はそこから敷地の中に入りました。

4人は持っていたスマホのライトを点灯させ、鍵の開いていた裏口から廃病院に入ったそうです。

誰もいない病院は、ほんとうに不気味だったそうです。
1時間ほど内部を探検して、最後に地下に降りました。

あちこちを見ているうちに、1人いなくなっていることに気づきました。
3人ではぐれないようにもう1人を探しました。

重い扉を開けると、部屋の中央にベッドが置かれています。
その上に、人が横たわっていました。
いなくなった1人がいたずらして寝ていたのです。
その部屋はなんと霊安室でした。

3人はいたずらした友人を怒りました。
こんな場所でそんないたずらするな、と。

その後、肝試しは終了となり、クルマの持ち主が1人ずつ自宅まで送ってくれました。

翌日もまた、4人で遊ぶ約束をしていたのですが、いたずらをした1人が来ませんでした。
スマホに連絡しても何も反応がありません。

嫌な予感がした知人のお兄さんは、3人で廃病院に向かいました。

真っ先に地下の霊安室に行きました。
そこには、昨日いたずらをした友人が、昨夜と同じようにベッドに横たわっています。

もういいから、いたずらは止めろよ。

そう言っても反応がありません。

起こそうと友人に触れてみると、冷たくなっていました。

すぐに救急車を呼びましたが、友人は亡くなっていました。

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