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森川亮『シンプルに考える』

★★★☆☆

6年ほど前に読んだ本を再読。さくさく読めた。
ユーザーニーズの本質にフォーカスを当てること、成功に拘泥せずに絶えずチャレンジすることが自己成長に大切であることを記した本。

大切なのは「考える」こと。人が悩むのは、「表面的な価値」に惑わされているからです。だから、「何が本質か?」を考え尽くさなければなりません。そして、最も大切なことを探り当てて、それ以外のものは捨て去る。シンプルに考えなければ、人は何も成し遂げることができないのではないでしょう。
(中略)
本当に優秀なデザイナーは、自分の好みは一切排除して、「ユーザーにとって使いやすいかどうか」を徹底的に追求するのです。 言い方を換えると、彼らは機能をそぎ落とすのが得意。まず最初に機能を最低限にまで絞り込む。

森川亮『シンプルに考える』

これは、プロダクトを開発していて痛感するところで、特にプロダクトが成長していくと競合との差別化も加味して多機能になっていき、シンプルさが失われてしまうし、本質を見失いがちになる。機能をつけることは簡単だが、削ぎ落とすことは難しい。
3000字の読書感想文を書くのは簡単だが、それを400字原稿一枚にまとめるのは難しいのと同じ感じ。

ただ、もう少し、LINEや他の手がけたプロダクトで、どのようにしてユーザーにとって不要もしくは必須ではない機能を見極め、本質のみに削ぎ落としていったのか、その試行過程が記されていると、勉強になったと思う。


成功とチャレンジに関して。

「お金」や「名誉」を手に入れると、それを守ろうしてしまうからです。その結果、新しいチャレンジができなくなり、自分の成長を止めてしまう。それは、とても恐ろしいことだと思うのです。(中略)「お金」や「名誉」も捨てて転職してきました。

森川亮『シンプルに考える』

こちらは、「天」という麻雀漫画に描かれている下記とも重なる。


今の自分を振り返ってみて、成功を積み上げるまでは行っていないと思うが、安定はしてきたと感じており、ここで、一旦、成功を意図的に崩す必要があると感じた。

メタップス株式会社の佐藤さんが、箕輪さんとの対談で、一旦IT起業で上場して成功した後で、SNSを排除して、意図的に承認欲求から離れて潜ったという話を見て、すごいと感じた。


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