見出し画像

【観戦レポートVol.①】第47回全日本U-12少年サッカー大会決勝 FCアロンザ対ソレッソ熊本

昨年の年末、全日の決勝戦。

愛知県代表のFCアロンザvs熊本県代表のソレッソ熊本。

どんな試合になるのか?
小学生年代のトップレベルの試合に期待しつつTV観戦しました。

結果は1-0で熊本県代表のソレッソ熊本が勝利。
初の日本一に輝きました!

ここではこの試合を観て僕の持った感想をお伝えしていこうと思います!


感想①ハイインテンシティ(高強度)

お互いに積極的にゴールを目指す姿勢が見えた。楔を入れたり裏を狙ったり、優先順位的にまずゴールというチャレンジのパスが多かった。

その為直線的なサッカーになっていて、前へ前へと向かう姿勢や気持ちが画面を通しても伝わってきて、どちらのチームも小学生とは思えないくらいの強度でプレーしていた。


感想②良くも悪くもパウサが無いサッカー

チャレンジのパスが多いことで当然ながらロストは増え、中盤での球際勝負が多数発生。全体的にはボールが落ち着かない展開だった。

一度ペースダウンさせ全体を落ち着かせるようなパウサ(小休止)的なプレーは少なかった印象。

「幅」と「深さ」をうまく使ってスペースを作れればプレーに時間が生まれるので、難易度が低くボールを展開できる。


感想③もっとディテールを詰められそう


悪く言えばどちらのチームもボールロストのリスクはあまり考えていない。
無理矢理突破しようとする場面や受け手の状況が良くないのに縦パスをつけたり、個人の能力への依存が高いサッカーという印象。

どちらのチームもゴールキックやキーパーが持った時の選択肢として、ショートパスでビルドアップしていくようなプレーはほぼ皆無で、相手の状況に関わらず大きく蹴るだけ。
※そしてロングボールに対しての回収のデザインは特にされてない様子。(ソレッソの9番が身長的な優位性はある)


全体を通して感じたこと

正直なところ、もっとしっかりショートパスでビルドアップするサッカーが観れると思っていましたが、どちらのチームも縦の意識が非常に強く真正面から殴り合うような、そんなサッカーという感じ。

もちろんそれが悪いわけではありませんが、確実性というところでは今回はソレッソさんがたまたま勝ちましたけれど、もしこの展開で10回試合をしたら勝率は正直五分五分かなと。

好みの問題もありますが、僕個人としてはボールを失うということに対して選手にはもう少しアレルギーを持って欲しい…

相手ボールになるということはそれだけ攻められて失点するリスクが増すわけですし、横にパスを展開し相手の守備網を広げることができればもっと余裕を持って楽に縦パスを入れることも出来るはずです。

このプレーの難易度を下げることは非常に重要で、どちらのチームも基礎技術は非常に高かったので出来ないことはなさそうなのになぁ〜…と思って試合を観ていました。

繋ぐサッカーには配置の理解が必要になってくるので蹴るサッカーより難易度が高くなりますし、日本人選手のメンタリティとして小学生でも縦への意識が強い傾向があるので、

なかなかポジショナルなサッカーを落とし込むことは難しいとは思います。(Jでもヴィッセル神戸のようなサッカーの方が日本人選手は適応しやすい傾向がありますし、昨季のガンバ大阪や徳島ヴォルティスなど海外監督が苦しむのにはその背景があります)

それでも世界を見据えた時に日本人選手に足りない部分は足元のボールテクニックだけでなく

状況に応じた"戦術的なプレー"だと思うので、日本のブルーノ・フェルナンデスやベルナルド・シルバ、リサンドロ・マルティネスを生み出す為にも

この年代からしっかりそういったサッカーの原則を伝えていかなければいけないなぁと…

(究極的にそういう選手が日本代表に増えれば森保さんみたいに選手任せのマネージメントでも機能するようになる)

そう思わされたのでした。


僕のチームは現状、県予選を勝ち上がれるほどの技術や能力を持ち合わせたチームではありません。
(そのくせ言いたいこと言ってますよねσ^_^;)

ただ逆にそのほうが周囲から過度に結果を求められない分、長い目で見た育成が出来る、自分がやりたい指導がやりやすいという利点もあるなあと感じています。

これからも試合を観た後には今回のように【観戦レポート】として感想を書いていこうと思っておりますので、もしよろしければ今後もご覧頂ければと思います。

ではまた次回!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?