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2020年読んだ本リスト

2020年に読んだ本を、ちょっとしたコメント説明付きでリストアップしていきます。説明は引用だったり、雑な感想だったり色々になる予定。

1. 蜜蜂と遠雷 

直木賞・本屋大賞受賞からかなり遅れて読みましたが、心の底から良かったです…!結構分厚いので読めるか不安で最初は上だけ買っていたのですが、上を読み終わったあとに本当に後悔しました。笑

まさに音のなる小説。ストーリー展開は、ピアノコンクールの予選から本戦まで、以上、それだけ。1つのコンクールの始めから終わりまでを、こんなに色鮮やかに描けるなんて…と、かなり惚れ惚れした読書体験でした。
有名コンクールで本戦を狙ってチャレンジしている子たちが主人公なので、登場人物は皆能力のある設定なのですが、何故か嫌味がなく、読んでいて好きになるタイプだったのが、個人的に気持ちよく読めたポイントでした。
一気に読み終えた後、自分の家にピアノが無いことに、本当にがっかりしてしまいました…。

間違いなくサントラが聴きたくなるので、合わせて是非!

2. 祝祭と予感

1. で紹介した「蜜蜂と遠雷」のスピンオフ短編集。個人的には表紙のデザインと色味がめちゃくちゃ素敵で好き!そして、スピンオフが出ていることを知らなかったので、読み終わってからまだ続きがあることが嬉しすぎました。

前作ではマサル派だった私は「竪琴と葦笛」が好き、でも「獅子と芍薬」も良かったし、「鈴蘭と階段」はなんとも物語的で、ロマンチックで良かった、蜜蜂と遠雷が良かった方はときめくこと間違い無しなので是非!

3. アイネクライネナハトムジーク

伊坂 幸太郎作品を初めて読んだので、個人的にはちょっと話が掴みづらかったけれど、伊坂さんの作品らしい作品、とのこと。短編集はなかなかハマれるものが少ないな…と思いつつ、斉藤和義さんの曲が好きなので、それと繋がりのある2作目が面白かった!

この小説はもともと1章モノだったものに、斉藤和義さんのCDとの企画モノが合わさり、それに合わせて続きを作成した、という作られ方だったらしいです。映画化もされた有名作なので読めてよかった。

4. 進化心理学から考えるホモサピエンス 一万年変化しない価値観

私は人間関係を勉強する意欲がかなり高い系なので読んでみました。
科学的根拠を元に書かれた、という体ですが、ちょっと眉唾な内容もしばしば。全て鵜呑みにはしないほうがいいかもしれないですが、ヒトとヒト、いわゆる男と女の相入り方みたいなものをを学ぶには十分面白かったです。進化心理学的に考えると何事も生殖・繁殖の話になるんだなというのが読後感として強かったです。笑

5. イマジン?

「ベタ甘」小説の名手、有川浩さんが、「有川ひろ」さんと改名されて、久しぶりの小説です。久しぶりに新作が読める嬉しさもさることながら、今回も"らしい"作品で面白かったです。お仕事小説って、私は読んだ後に自分との差に落ち込んでしまったりするのですが(苦笑)、この作品はなんとも爽やか。過去のご自身の小説について、そしてそれらのメディアミックスを元にされたお話が沢山出てきますので、過去作も読了済みの方はより楽しめるかと!

6. 明日の子どもたち

5. と同じく有川ひろさんの、児童養護施設を舞台にした小説。作品を書いたきっかけは、児童養護施設で実際に暮らしている女の子からの手紙だったそう。彼女は、近年TVで放送された養護施設を舞台にしたドラマがあまりにも現実と異なっており、世間に施設のことを正しく伝得てほしいという想いから、有川ひろさんにお手紙を書かれたのだそうです。
小説としてはいい意味で普通に面白いのですが、それ以上に、この作品の裏にあったであろう、莫大な取材の量に思いを馳せる読後となりました。作家には、とんでもなく広い視野が必要だな、と思わされた一作。私たちの視野も広げてくれる一冊です。

7. 流浪の月

2020年本屋大賞受賞作。確かに、めちゃくちゃ引き込まれるし、一気に読み切りたくなる引力があって、悪い意味ではなく、漫画のような小説でした。
ただ、個人的にはやや物足りないかも…と思う部分もあり。

※以下、若干のネタバレを含みます。
読みたくない方は飛ばして下さい!

いわゆる世間の「普通」の中で生きている人が綺麗な半円だとしたら、それが苦手な人の半円の切り口は、もっともっとバラバラで、切り口同士がぴったりはまる人に出会うことは、限りなく難しいのではないのでしょうか。そして、この作品の中では、人があまり「変化しない」のですが、流れる月日の中であまりにも人が「変わらない」ことは不自然かつ生きづらいことはずで、意図的なのか意図的ではないのかわかりませんが、示唆的に感じる部分でもありました。

8. だれもわかってくれない: 傷つかないための心理学

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