見出し画像

薬剤師が誰でも簡単!痛風予防を解説【コーヒーを飲むだけ】

こんにちは、薬剤師のかずかわです。

★こんな人にオススメ
•最近、家でビールばっかり飲んでいて、次の健康診断が不安。
•前の健康診断で、尿酸値を指摘されたことがある。

そんな方に朗報です!

なんとコーヒーを飲むだけで、痛風、高尿酸血症を予防できるかもしれない、という研究があったので紹介します。

尿酸値ってなに?

尿酸とは、プリン体が肝臓で代謝されたものです。人間は、この尿酸を排泄するのが苦手です。

画像1

たくさんのプリン体を摂取してしまうと、身体に尿酸がたまってしまうのです。

尿酸値は、身体にどれくらい尿酸がたまっているかを表す数値です。

基準は、7.0mg/dLになります。

この値より大きいと、高尿酸血症と診断されます。

高いとどうなるの?

高尿酸血症が続くと、関節のすきまに尿酸結晶がたまります。

この結晶は、身体にとって敵です。よって、敵を退治するために、炎症反応を起こし、白血球が処理しやすいようにします。

炎症反応が起こるとき、腫れや痛みを伴います。これが痛風です。とくに血流の悪い足の指に起こります。

画像5

コーヒーで痛風を予防できる!

痛風をコーヒーを飲むことで予防できる、そんな嬉しい研究があったのでご紹介します。

画像5

27,195人を対象にしたメタ分析です。この研究では、コーヒーを飲むことで、痛風や高尿酸血症の発症率がどう変わるかを調査しました。(1)

すると、コーヒーを飲んでいた人は、痛風の発症率が約50%低下したのです。
※男性で46%、女性57%の低下

痛風は、男女等しくリスクが低下しました。しかし、高尿酸血症は、男女でリスクが異なりました。

男性では、コーヒーを飲んでも、何も影響がありませんでした。予防にも、悪化にもならないのです。

しかし、女性では、コーヒーを飲むことで高尿酸血症のリスクが58%上がってしまったのです。

画像4

なぜ、男女に差があるのかは不明。

痛風のリスクは下げるのに、高尿酸血症のリスクは上げるのは、よくわからない結果ですね。

そもそも高尿酸血症とコーヒーの研究自体が少ないので、今後の研究に期待です。

もともと高尿酸血症自体、圧倒的に男性に多い病気です。女性は、気にせずコーヒー飲んで問題ないかと。

画像6

ただし、尿酸値が7mg/dLで、高尿酸血症ギリギリの女性の方は、注意した方が良いかと思います。

尿酸値が7.0mg/dLを超えている方は、痛風の予防になるので、男女ともに積極的にコーヒーを飲んでいただいて大丈夫です。

カフェイン入りと栄養ドリンク、サプリメントでも良いの?

これは、コーヒーの方が良さそうです。

画像5

というのも、なぜ痛風のリスクを下げるのか、イマイチよくわかっていないから。

カフェインだとする説もあれば、コーヒーに含まれるフェノール類のクロロゲンという物質だとする説もあります。

そのため、カフェイン入りの栄養ドリンク、サプリメントでは、十分に効果が発揮されない場合もあります。

カフェインを取る場合は、コーヒーから摂取してください。

いかがだったでしょうか?

痛風予防でコーヒーというと、意外だったと思います。約50%も痛風のリスクを下げるので、ぜひ痛風が気になる方は、試してみてください!

実は、痛風以外にも尿酸値が高いことによるデメリットがあります。詳しくは、こちらの記事で解説しております。あわせてお読みください。

痛風だけじゃない!尿酸値を下げる3つの理由【痛風、腎臓、心臓・脳】

ブログもやっています。
こちらもチェックしてみてください!

薬剤師かずかわの健ログ

それでは、また次回もよろしくお願いします!

参考文献

(1)Li R, Yu K, Li C. Dietary factors and risk of gout and hyperuricemia: a meta-analysis and systematic review. Asia Pac J Clin Nutr. 2018;27(6):1344-1356. doi: 10.6133/apjcn.201811_27(6).0022. PMID: 30485934.
https://apjcn.nhri.org.tw/server/APJCN/27/6/1344.pdf

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?