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学校の評価システムは完璧じゃない

こんにちは!
最近はもう、学校の成績評価システムが限界にきてると思えてならないのですが、皆さんはどう思いますか?
今日は学校の成績評価について考えていきたいと思います。
もっと多面的に子どもたちを見れるようになるといいな〜というお話しです。

実は最近、親戚にこんなことを相談されました。
「うちの子(女子中学生)、高校進学のために内申点をすごく重視しているんだけど、テストの成績はいいんだけどどうしても授業態度で4をもらっちゃうのよね。積極的に手を上げるなどして努力はしてるんだけど、、どうすれば5を取れるのかしら、、、」

成績評価、、、
僕が高校の先生をしていた時に最も悩んだ問題の一つです。
何度考えても「これでいいのか?」って謎が深まるばかりでした。笑

なぜ頑張っても内申点5(最高点)にならないのか


これは学校によっても評価方法が異なり、
確証があるわけではないので明言はできませんが、
おそらく、絶対評価ではなく相対評価になっていることが原因だと思います。

絶対評価である定期テストの素点以外の、いわゆる平常点と言われる部分は相対評価を採用していたり、担当教員や学年、他のクラスとのバランスによって決められることがあります。
例えば、「他のクラスとの平均点を平すためにAクラスは全員の平均が4点になるように平常点を与えてください。」のようなことがあります。

「え?まじ?」と不審に思うかも知れませんが、
これは、教科担当の先生ごとに教え方や進度が違ったりするので その差を埋めるために使われたりします。(平均点を平すための調整点として使われてるわけです。)

そして「学校全体で(もしくは学年、コースで)平均点を60点に調整しましょう。」といった決め事があるので、
どうしても成績優秀者が多く出た場合は相対評価で内申点5(最高点)が与えられないことがあります。

これって不思議じゃないですか?
点数としては申し分ないはずなのに、他の生徒との比較によって最高点が与えられず、その結果進学に影響が出ているんです。

学校の成績評価の無理


完璧な評価制度があるとは考えていません。
できるだけ納得感のある評価システムを実施する必要はありますが、それでも完璧はほぼ不可能だと考えています。

そして、悲しいかなその不完全な評価システムをもとにして進学基準や成績評価が行われています。
学校の内申点は上記の通り相対的な要素が入っていますし、担当教員の主観も大きく影響しています。
受験のペーパーテスト自身は絶対評価ですが、テストの形式はかなり記憶力を測る内容になっています。(日本の受験で思考力を問う問題はほとんどないのではないでしょうか)

そもそも成績評価とは個人の能力を測るためのものですが、本当の意味でその人の能力を測ることはできるのでしょうか?
完璧でない人が作ったシステムで、人を測ろうとしているので、やはり無理が生じてしまうのは避けられません。

それでも「じゃあ成績評価なんて意味ないじゃん!」とはなりません。
ありとあらゆる枠には限りがあります。
適材適所を実施するためには、適正人材の選定を行い、配置する必要があるのです。

その意味で、人を何かしらの方法で評価する必要はこれからも変わらず必要な行為だと思われます。

何が1番の問題なのか?


成績評価の必要性と無理についてここまで書いてきました。
人を評価する必要が今後もあり続ける以上、今後とも評価の精度は上げていく必要があります。

しかし問題の根本はそこではなく、
平等な評価制度への盲信と傾倒ではないかと考えています。

これは保護者や子供たちだけでなく、教員や組織側にも言えることですが、
システムが完全に平等で公平でなければならないと思うあまり、
その評価システムが完璧であると見せようとする傾向にある気がします。

そうではなく、組織独自の評価システムとして確立させ、被評価者同意のもとでその評価を実施すればいいのではないでしょうか?

例えば、
「うちの学校は積極性を育む教育を主としています。そのため、授業内での挙手や発言、積極的に学ぼうとする姿勢を優先的に評価します。それに賛同される方だけ入学してください。」
とすれば双方に納得のいく評価システムに近づきます。

また、現在学校に通われている生徒さんやその保護者さんは、学校の評価制度を間に受けなくても良いのではないでしょうか?

確かに受験するためには必要な評価です。また、就職するためにも重要かも知れません。
ですがそれで人生が決まるわけではありません。当たり前ですね。笑
(ちなみに年収800万円以上は幸福度との相関関係がなくなるそうです。)

学校の成績評価を主な基準に子どもを評価することは
りんごの写真を見ただけで美味しいかを判断するのと同じくらいナンセンスです。

さまざまな観点がある中での、ごくごく1部の能力を測っている程度の認識を持っていた方が良いのではないでしょうか。

これは保護者や子どもたちもそうですが、教員も同じだと思っています。
局所的な価値観や判断基準でその子を判断するのはとても危険だと思います。
何より両者の信頼関係を壊したり、
自信を無くし無気力になってしまう可能性があるからです。

評価システムという一見公平公正の代名詞のようなものも、
結局は人が作ったものであり、完璧じゃないという考えが大事だと感じています。

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